イノベーション・エコシステムのハブ拠点が有する自立性・持続可能性の要件に関する調査研究
実施体制
研究実施者
氏名 | 所属・役職 |
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永田 晃也 | 九州大学 教授 |
小林 俊哉 | 九州大学 准教授 |
諸賀 加奈 | 九州大学 客員助教 |
栗山 康孝 | 九州大学 学術研究員 |
行政担当部署
部署 |
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文部科学省科学技術・学術政策局産業連携・地域振興課 |
プロジェクト概要
本研究は、イノベーション・エコシステムの創生を目的として政府の支援を受けた事業が、支援終了後において自立性及び持続可能性を保持する上での要件を明らかにし、今後の支援策に資するものとする。
政策課題
政府が行う拠点事業については予算措置後の事業の自立化・内製化が課題とされているが、自立化・内製化が成立する要件は明確にされていない。これらの要件を明らかにすることにより、共創の場形成支援プログラムに採択された拠点や、COIプログラムのうち活動を継続する拠点に対して、自立化・内製化のための活動に向けた指導助言を行えるようにすることが、本研究の対象とする政策課題である。
具体的な研究計画
本研究は2カ年に亘るものとし、以下の調査を実施する。
- ①既往拠点整備事業によるプロジェクトの追跡調査 初年度は、既往拠点整備事業に採択された大学等の関係者を対象として質問票とインタビューによる追跡調査を実施する。質問票調査では、プロジェクト採択時の準備状況、実施期間中における学内資源の動員状況、予算措置後における拠点の継続状況などを包括的に把握するとともに、拠点の自立性や持続性に影響を及ぼす要因に関する作業仮説を検証するために必要なデータを取得する。このデータセット及び2020年度共進化実現プロジェクト「イノベーション・エコシステムの構成要件に関する調査・分析」で得られた結果等を用いた分析により、自立性・持続性の決定要因を抽出する。
- ②COIプログラムのケーススタディと共創の場形成支援プログラムへの知見の検証 2年目は、終了年度を迎えたCOIプログラムから2事例程度を抽出し、自立化に向けた取り組みに関するケーススタディを実施するとともに、前年度分析結果から得られた知見に基づく意見交換を行い、拠点側からのフィードバックを踏まえて知見の有用性を検証するとともに必要に応じた改善を行う。更に、検証結果を共創の場形成支援プログラム(採択事業に対する助言等)に活かす。