地域イノベーションに資する事例研究と政策支援システムの開発
地域における科学技術イノベーション政策の立案・実行に資するため、地域イノベーションの事例情報を体系的に収集・分析する。 また、それらの事例情報を、九州大学が開発した地域科学技術イノベーション政策支援システム(RESIDENS)に蓄積し、地方自治体関係者等を対象とした研修プログラムの中で活用する。
代表拠点:九州大学 一橋大学
参画拠点:政策研究大学院大学
プロジェクトメンバー
九州大学
氏名 | 役割 |
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永田 晃也
経済学研究院教授、科学技術イノベーション政策教育研究センター長 |
プロジェクトマネージャー/全体統括 |
小林 俊哉
科学技術イノベーション政策教育研究センター准教授 |
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諸賀 加奈
科学技術イノベーション政策教育研究センター助教 |
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栗山 康孝
科学技術イノベーション政策教育研究センター学術研究員 |
一橋大学
氏名 | 役割 |
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青島 矢一
イノベーション研究センター教授 |
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江藤 学
イノベーション研究センター教授 |
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木村 めぐみ
イノベーション研究センター特任講師 |
背景・問題意識
- RESIDENSにおいて更新されるデータ及び検索システム
- 大学院教育や学術研究の資料としての利用に耐えるケースの蓄積
- 地域イノベーションの成立要因に関する分析結果と政策的インプリケーション
これらのアウトプットの社会実装は
- 地域科学技術イノベーション政策の担当者等からなるRESIDENSユーザー・コミュニティの形成
- 政策担当者を対象とした研修プログラム等でのケースの活用
- 導出されたインプリケーションを反映した科学技術イノベーション政策の立案
本プロジェクトの成果により裨益するアクターは、全国の自治体における政策担当者、中央省庁・政府機関の政策担当者、公設試験研究機関等のマネジャー、地域の産学官連携に携わる実務家、地場産業振興に携わる実務家等、多岐に亘る。
Research/Science Question
地域イノベーションのケーススタディにより、以下の点を明らかにする。
- イノベーションの創出にとって重要な地域的資源の特性
- 地域的資源を効果的にイノベーションに結びつけるネットワークの特性
- 地域イノベーションがもたらす経済的・社会的インパクト
- 科学技術イノベーションの振興に求められる政策的支援
また、本プロジェクトでは、作成されたケースをRESIDENSを通じて自治体関係者等の利用に供することに加え、自治体関係者等を対象とする研修プログラムでディスカッション教材として使用することにより、上記の知見等を深く学習する上での事例情報の有用性を検証する。
なお、地域科学技術イノベーション政策に関する情報のデータベース化には、ECのDeveloping a Database on Regional Innovation Policyにより開発され、2010年以来公開されているRegional Innovation Monitor Plus(RIM Plus)がある。我が国では、内閣官房と経済産業省による「地域経済分析システム(RESAS)」が提供されているが、科学技術イノベーション政策に関する事例情報は収載されていない。したがって、RESIDENSは、RIM Plusに比肩し得る唯一の試みとしての学術的新規性を有している。