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2021年03月25日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (3月18日~3月24日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:3月18日~3月24日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国:研究者のために官僚主義的手続きの削減を目的とした独立したレビューの開始~Review launched to reduce red tape for UK researchers
政府は、研究者を官僚主義的手続きから解放するための方法を特定するために、英国の研究官僚機構について、独立したレビューを開始する。サセックス大学の副学長のアダム・ティッケル教授が率いるレビューは、英国の研究システム全体で官僚主義がはびこる理由の特定を目指す。多大な時間を必要とする管理上の要求を減らし、研究者が世界レベルの研究ができるようにするための推奨事項を提供する。これにより、研究者は知識を生み出し、チームを組織・指導し、広範な研究コミュニティに対して全面的に貢献することができる。英国中の研究者が直面する官僚的な問題(たとえば、詳細な財務知識を必要とする過度に複雑な助成金フォーム、研究者が利用できる資金についての明確さの欠如、同じデータを複数回提出する必要性等)に対する実際的な解決策を目指す。

https://www.gov.uk/government/news/review-launched-to-reduce-red-tape-for-uk-researchers
(GOV.UK
記事) 元記事公開日: 2021/3/22/span>

~ドイツ:BMBFが水研究プログラムを5年間、3億5,000万ユーロで支援~Karliczek: Wir brauchen einen nachhaltigen Umgang mit der lebenswichtigen Ressource Wasser
「世界水の日」(World Water Day)にあたり、連邦教育研究省(BMBF)のカルリチェク大臣は、部門横断的なプログラム「水:N-持続可能性のための研究と革新」を発表した。BMBFが開始するこの政府プログラムは、「持続可能性に関する研究(FONA)」戦略の一部であり、今後数年間における、持続可能な水研究を促進するためのフレームワークを形成する。プログラムでは、すべての研究開発活動が体系的に統合・調整され、学術、ビジネス、社会、政治の関係者間の学際的かつ分野横断的な交流が開始される。同プログラムの期間は5年間で、約3億5,000万ユーロが利用可能となる。プログラムの主なトピックには、クリーンウォーター、生態系保全、都市の水インフラ、資源効率の高い水循環、極端な水イベント、最適化された水管理が含まれる。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-wir-brauchen-einen-nachhaltigen-umgang-mit-der-lebenswichtigen-ressource-wasser-14040.html
(BMBF記事) 元記事公開日: 2021/3/22

~フランス:ANRとAFDが「生物多様性分野における人工知能(AI)研究」に関する公募を開始~Lancement de l'appel à projets Challenge IA-Biodiv : « Recherche en intelligence artificielle dans le champ de la biodiversité »
国立研究機構(ANR)とフランス開発庁(AFD)が、人工知能(AI)の研究提案に関する共同公募「IA-Biodivチャレンジ」を開始した。国際共同研究方式に基づき、生物多様性の変化を予測し、信頼できる指標を生み出す、AI技術を開発する研究プロジェクトの支援を目的としており、公募は、(1) 生物多様性研究のためにAI手法の最適化、(2) 革新的な予測モデルと指標の設計、(3) ハイブリッドAI技術の設計、の3つを主な目標としている。公募はフランスとアフリカのAFDパートナー諸国のAIと生物多様性の分野の科学コミュニティに開かれており、2021年8月31日締切。資金は、ANR(150万ユーロ)とAFD(150万ユーロ)のパートナーシップおよび「フェイスブック人工知能研究所」(FAIR)による寄付(180万ユーロ)を通じて、総額480万ユーロが提供される。
https://anr.fr/en/latest-news/read/news/launch-of-the-ia-biodiv-challenge-call-for-proposals-artificial-intelligence-research-in-the-field/ 
(ANR記事) 元記事公開日: 2021/3/18

~米国:エネルギー部門のサイバー脅威に対する安全性・強靭性の強化のための新たな3つのプログラム~DOE Announces Cybersecurity Programs for Enhancing Safety and Resilience of U.S. Energy Sector
米国エネルギー省(DOE)のサイバーセキュリティ・エネルギーセキュリティ・緊急対応局(CESER)は、米国のエネルギーシステムを、増大するサイバーおよび物理的危険から保護するための3つの新しい研究プログラムを発表した。CESERの新しいポートフォリオは、グローバルサプライチェーンセキュリティの潜在的な脆弱性に対処し、重要なインフラを電磁干渉および地磁気干渉から保護し、次世代サイバーセキュリティのための研究と人材のパイプラインを構築することにより、エネルギーシステムの保護を強化する。米国の重要エネルギーインフラは、外国のサイバー攻撃から、気候変動・山火事・ハリケーンなどの自然災害に至るまで、進化する絶え間ない脅威に直面している。DOEは、CESERを通じて、業界の保護の取り組みを支援する。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-cybersecurity-programs-enhancing-safety-and-resilience-us-energy-sector
 
(DOE記事) 元記事公開日: 2021/3/18

~米国:DOEがデータサイエンスと計算ツールの活用を支援して、気候ソリューションの進歩を後押し ~DOE Announces $34.5 Million for Data Science and Computation Tools to Advance Climate Solutions
米国エネルギー省(DOE)は、クリーンエネルギー技術や気候ソリューションなどの、新しい科学的発見に最先端の研究ツールを活用するプロジェクトに、最大3,450万ドルを助成する。2つの新しい資金調達機会では、人工知能(AI)や機械学習(ML)を含む、データサイエンスや計算ベースの方法を利用して、基本的な科学課題に取り組み、クリーンエネルギー技術を進歩させ、エネルギー効率を改善し、異常気象や気候パターンを予測する研究者を支援する。プロジェクトは、(1) AIやML等のデータ科学手法を、新材料や化学プロセスの発見・開発などの基本的な課題に適用する研究(3年間、最大2,100万ドル)および (2) コンピューターベースのモデルとネットワークインフラを使用して、全米の研究施設を協力させ、科学的発見を加速させる取り組み(3年間、1,350万ドル)の2つである。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-345-million-data-science-and-computation-tools-advance-climate-solutions
 
(DOE
記事) 元記事公開日: 2021/3/19

~米国:DOEが水インフラの脱炭素化に取り組む16チームに2,750万ドルを助成~DOE Awards $27.5 Million to 16 Teams Working to Decarbonize U.S. Water Infrastructure
米国エネルギー省(DOE)は、16の水インフラプロジェクトに対して総額2,750万ドルを助成すると発表した。最新技術により、老朽化した水インフラ、特に毎年国内電力使用量の最大2%を消費する廃水処理におけるエネルギー使用量を削減できる可能性がある。プロジェクトは13州で実施されており、(1) 再生可能エネルギーを生産し、化学物質や肥料を抽出し、水を地域で再利用するための応用可能な処理プロセスの開発、(2) 廃水からバイオパワーを生成するための柔軟なグリッドサービスの評価、(3) 人工知能(AI)、機械学習(ML)、予測プロセス制御の導入による、強靭性と効率性の向上、(4) 農村部と先住民の共同体間の、クリーン水へのアクセス不足によって生じる環境正義と社会的不平等への対処、(5) 農業と家畜の廃水処理オプションの改善、などがある。
https://www.energy.gov/articles/doe-awards-275-million-16-teams-working-decarbonize-us-water-infrastructure
(DOE記事) 元記事公開日: 2021/3/22

~米国:DOEが次世代技術を強化するマイクロエレクトロニクス研究に5,400万ドルを投資~DOE Announces $54 Million for Microelectronics Research to Power Next-Generation Technologies
米国エネルギー省(DOE)は、マイクロエレクトロニクスの基礎研究を推進するために、DOEの国立研究所に最大5,400万ドルの新規資金を提供すると発表した。マイクロエレクトロニクスは、ラップトップPC、スマートフォン、家電製品などの最新デバイスの基本的な構成要素であり、気候危機や国家安全保障などの課題に対する革新的なソリューションを強化する可能性を秘めている。次世代の革新的技術への道を切り開くためには、より多くのマイクロエレクトロニクス研究が必要である。潜在的な応用には、米国の電力網の効率性を高め、エネルギー需要の変動に対応し、異常気象に対してより強靭性を持たせるための開発など、米国が気候危機と闘うのに役立つクリーンエネルギー技術が含まれている。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-54-million-microelectronics-research-power-next-generation-technologies
(DOE記事) 元記事公開日: 2021/3/24

~米国の防衛ニーズに対応した安全なカスタムチップの国内製造の拡大~Expanding Domestic Manufacturing of Secure, Custom Chips for Defense Needs
国防高等研究計画局(DARPA)が、防衛システム用のカスタムチップの安全な開発を妨げる課題に対処するために、米国内の製造能力へのアクセス拡大を目的とする、SAHARA(Structured Array Hardware for Automatically Realized Applications)プログラムを発表した。Intelやフロリダ大学等の研究者と協力して、最先端の米国の製造能力を活用し、防衛関連のFPGA(Field Programmable gate array)設計を、安全な構造化ASICに自動的にスケーラブルに変換できるようにすることを目的としている。構造化ASICは、非常に高性能で低消費電力を提供するため、防衛用電子システムの効率的・効果的な代替手段となる。FPGAから構造化ASICへの変換自動化により、設計時間の60%削減、エンジニアリングコストの10%削減、消費電力の50%削減を目指す。

https://www.darpa.mil/news-events/2021-03-18
(DARPA記事) 元記事公開日:2021/3/18

~ECがイノベーションの開発・拡大支援のために新たに「欧州イノベーション会議」を立ち上げ~Commission launches European Innovation Council to help turn scientific ideas into breakthrough innovations
欧州委員会(EC)が、画期的なイノベーションの開発・拡大を目的とした(2021年~2027年の予算が100億ユーロを超える)欧州イノベーション会議(EIC)を立ち上げた。ECは2018年に、Horizon 2020の下でEICパイロットを開始して、最も才能のある欧州のイノベーターによる、変革的イノベーションの迅速かつ効果的なスケールアップを35億ユーロで支援している。新しいEICは、Horizon Europeのノベルティであるだけでなく、世界でもユニークである。新興技術の研究と、アクセラレータ・プログラムおよび(革新的新興企業や中小企業(SME)のスケールアップ支援を目的とした)専用のエクイティ・ファンドである「EIC基金」を組み合わせている。EIC予算の約30億ユーロがEIC基金に充てられる。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_21_1185
(欧州委員会記事) 元記事公開日: 2021/3/18

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