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2021年03月11日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (3月4日~3月10日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:3月4日~3月10日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国:デジタルセキュリティへのさらなる投資により、サイバー脆弱性をブロック~Blocking cyber vulnerabilities furthered by digital security investment
将来技術のセキュリティを強化し、サイバー攻撃による被害を防ぐために、最先端の研究開発にさらに多くの資金が投入される。英国研究・イノベーション機構(UKRI)は、安全性が確保されていないデジタル・コンピューティング・インフラの基盤を劇的に最新化させるための進展に対して、産業戦略チャレンジ基金(ISCF)から70万ポンドを超える資金を提供した。資金は英国の中小企業を支援するもので、Arm社の技術プラットフォームのプロトタイプであるMorelloプロジェクト(プロセッサの設計とプログラミング方法を根本的に変えて、より優れた組み込みセキュリティを実現する研究プロジェクト)が、中小企業の製品やサービス開発にどのように付加価値をもたらすことができるかを評価する機会を提供する。

https://www.ukri.org/news/blocking-cyber-vulnerabilities-furthered-by-digital-security-investment/
(UKRI
記事) 元記事公開日: 2021/3/9

~英国:環境科学コミュニティの研究資産の整備に1,080万ポンドの投資~New investment to revolutionise microplastic and climate research
自然環境研究会議(NERC)の2020 Capital Callを通じた1,080万ポンド資金により、大気質や水質、温室効果ガス(GHG)排出量等の研究をサポートする11の新しい研究資産が資金支援を受ける。環境科学コミュニティは、これらの研究資産を活用して、差し迫った地球規模の問題に取り組み、環境汚染や気候変動などの重要な分野で環境ソリューションの提供を支援する。支援された研究資産には、(1) 氷河の前面や棚氷の崩壊を調査する無人地上車両、(2) (マイクロプラスチックの毒性に関する理解をサポートする)超高解像度で汚染物質を分析できる革新的な新しいレーザーシステム、(3) 英国とスコットランドの排出量「ネットゼロ」目標をサポートするための、スコットランドで初めてとなる大気研究観測所が含まれる。

https://www.ukri.org/news/new-investment-to-revolutionise-microplastic-and-climate-research/
(UKRI記事) 元記事公開日: 2021/3/10

~ドイツがAIコンピテンスセンターの設立・拡張に年間最大1億ユーロを投資~Karliczek: Mit der Verstetigung der KI-Kompetenzzentren gehen wir den nächsten großen Schritt hin zur KI-Nation
人工知能(AI)のコンピテンスセンター(AIコンピテンスセンター)の制度的資金提供に関する行政協定が発効する。2022年から、連邦政府と参加州(5州)は、共同で大学の5つのAIコンピテンスセンターを年間最大1億ユーロ(連邦政府から5,000万ユーロ、参加州から5,000万ユーロ)で助成する。連邦教育研究省(BMBF)のカルリチェク大臣は、「AIコンピテンスセンターの恒久的設立により、ドイツは国際的に周知されたAI国家に向けて大きな一歩を踏み出している。連邦政府と参加州からの長期的な資金提供により、センターが魅力的な労働条件を提供し、世界トップのAI専門家を求めて競争できるようになる。ビジネスとイノベーションの拠点であるドイツにとって、付加価値と競争力が大幅に向上することを期待している」と語った。
https://www.bmbf.de/de/karliczek-mit-der-verstetigung-der-ki-kompetenzzentren-gehen-wir-den-naechsten-grossen-13904.html 
(BMBF記事) 元記事公開日: 2021/3/4

~ドイツ:BMBFが技術主権強化のために、16の水素基礎研究プロジェクトに資金提供~Karliczek: Ideenwettbewerb Wasserstoffrepublik Deutschland - Grundlagenforschung stärkt deutsche Technologieführerschaft
ドイツでは16の水素の基礎研究に関するプロジェクトが進行しており、連邦教育研究省(BMBF)は71のパートナーに総額5,560万ユーロの資金を提供している。これらの水素基礎研究プロジェットには、(1) AEMready:陰イオン交換膜(AEM)電解用のより優れた電極および触媒材料、(2) CORAL-HD:商用車用の長寿命の燃料電池電極、(3) CarbonCycleMeOH:CO2排気ガスとグリーン水素からのメタノール製造の実現可能性調査等が含まれている。カルリチェクBMBF大臣は「ドイツをグリーン水素に関する世界最大の知識源にしたい。グリーン水素は、ハイテク国ドイツのエネルギー安全保障の中心的な要素である。基礎研究のイニシアチブにより、新しい水素イノベーションへの道を開き、ドイツの技術的主導権の基盤を築いていく」と述べた。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-ideenwettbewerb-wasserstoffrepublik-deutschland---grundlagenforschung-staerkt-13931.html
 
(BMBF記事) 元記事公開日: 2021/3/9

~米国:DOEが中小企業のクリーンエネルギー研究開発を1億1,500万ドルで支援 ~DOE Announces $115 Million to Small Businesses for Clean Energy R&D Projects
米国エネルギー省(DOE)は、クリーンエネルギーの研究開発(R&D)プロジェクトを推進する中小企業に対して、1億1,500万ドルを助成すると発表した。対象プロジェクトは、電力網の最新化・炭素除去から再生可能エネルギー・エネルギー貯蔵にまで及ぶ。グランホルムDOE長官は、「DOEは、最先端のクリーンエネルギーソリューションの開発・展開のために、切実に必要としているシードマネーを提供することで、中小企業を支援する。これらのソリューションは、米国の気候変動との闘いや雇用創出に役立つものである」と語った。中小企業は、米国の全企業の99%を占め、民間部門の3人に2人の新規雇用を創出している。資金はDOEの中小企業イノベーション研究(SBIR)・中小企業技術移転(STTR)プログラムを通じて提供される。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-115-million-small-businesses-clean-energy-rd-projects
 
(DOE
記事) 元記事公開日: 2021/3/4

~米国:DOEが大気から二酸化炭素を直接捕捉する技術の研究に2,400万ドルを投資~DOE Invests $24 Million to Advance Transformational Air Pollution Capture
米国エネルギー省(DOE)は、植物や樹木が二酸化炭素(CO2)を吸収する方法を再現して、大気から直接二酸化炭素を捕捉する技術の研究に最大2,400万ドルを投資すると発表した。2050年までに排出量ネットゼロの目標を達成するためには、大規模な二酸化炭素除去技術の進歩が必要である。この分野での進歩が見られるものの、大気から直接捕捉する方法は、現在、費用対効果が低く、経済的に実行できるほど効率的ではない。この資金は、利用可能な技術の限界に対処するために必要なブレークスルーを支援し、大気から二酸化炭素を直接除去するための、まったく新しい効果的な方法を開発するものである。これらの技術の基礎研究の機会と資金を増やすことで、将来、よりクリーンな環境とより力強い経済を実現できると期待されている。
https://www.energy.gov/articles/doe-invests-24-million-advance-transformational-air-pollution-capture
(DOE記事) 元記事公開日: 2021/3/5

~米国:DOEが、米国の製造業者と産業労働者を支援するために5,250万ドルを投資~DOE Announces $52.5 Million to Support U.S. Manufacturers and Industrial Workers
米国エネルギー省(DOE)は、米国の製造業者と廃水処理施設による、効率向上、コスト節約、二酸化炭素排出量削減を支援するために最大5,250万ドルを投資する。資金は、DOEの「産業評価センター(IAC)」を通じて提供される。IACは、学生を訓練し、中小規模の製造施設に無料で効率改善提案を提供する大学ベースのプログラムである。選択されたIACプログラムは、工学部の学生および大学院生に、工業プロセス、エネルギー評価手順、およびエネルギー管理システムに関する教科学習と実践経験を提供する。これらプログラムの卒業生の50%以上が最初の仕事としてエネルギー効率関係に進み、40%以上がエネルギー効率のキャリアを経験している。DOEは、5年間で25から35の大学を選出(個々の助成額は150万ドルから225万ドル)する。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-525-million-support-us-manufacturers-and-industrial-workers
(DOE記事) 元記事公開日: 2021/3/8

~米国:DOEが新たな課題に取り組む量子情報科学研究に3,000万ドルを助成~DOE Announces $30 Million for Quantum Information Science to Tackle Emerging 21st Century Challenges
米国エネルギー省(DOE)は量子情報科学(QIS)研究に3,000万ドルを投資する。QISは気候変動から国家安全保障まで、21世紀の最も差し迫った複雑な課題のいくつかの解決に役立つ。グランホルムDOE長官は「量子コンピューティングとデバイスは、我々の情報処理に革命を起こし、現在我々の手の届かないところにある新技術を開発できる可能性がある。新材料の開発から、より優れた電池の製造、米国全体のクリーン電力へのより効率的な移行まで、QIS分野は、エネルギー分野やそれを越えた複雑な問題の解決策発見の加速に役立つ」と語った。今回の助成では、量子構造・現象の合成・構築・理解のための高度な機能の開発や、DOEの5つのナノスケール科学研究センターを通じた、科学界による機能の広範囲な活用に焦点を当てる。

https://www.energy.gov/articles/doe-announces-30-million-quantum-information-science-tackle-emerging-21st-century
(DOE記事) 元記事公開日:2021/3/9

~EU:ECが2030年までにデジタルで強化された欧州に向けての道筋を提示~Europe's Digital Decade: Commission sets the course towards a digitally empowered Europe by 2030
3月9日、欧州委員会(EC)は、2030年までに欧州のデジタル変革を成功させるためのビジョン、目標、道筋を提示した。これらは、気候中立で、循環的で、強靭な欧州経済への移行に重要なものである。欧州連合(EU)の目標は、オープンで相互接続された世界でデジタル主権を確保し、人々と企業が、人間中心の持続可能で、より豊かなデジタルの未来を実現できるようなデジタルポリシーを追求することにある。これには、脆弱性と依存関係への対処、および投資の加速が含まれる。この指針は、フォンデアライエンEC委員長の欧州の「デジタルの10年」に続くもので、ECは、一連のデジタル原則に合意し、重要な多国間プロジェクトを迅速に立ち上げ、堅牢なガバナンスフレームワークを設定する立法案を作成し、進捗状況を監視することを提案している。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_21_983
(欧州委員会記事) 元記事公開日: 2021/3/9

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