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2020年12月10日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (12月3日~12月9日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:12月3日~12月9日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国が国連気候行動サミットに先立ち新しい野心的な気候目標を設定~UK sets ambitious new climate target ahead of UN Summit
首相は英国の温室効果ガス排出量を1990年のレベルと比較して2030年までに少なくとも68%削減するという新しい野心的な目標を発表した。この目標は、EU離脱後、英国が最初に設定したもので、2050年までに排出量ネットゼロ達成への道筋を示し、気候変動対策における英国のリーダーシップを示している。目標達成を支えるグリーン産業革命のための10ポイント計画では、野心的な政策と投資を定めている。2030年までに400億ポンドの民間投資を行うことで、革新的技術を開発してエネルギー、輸送、建築部門全体の排出量を大幅に削減し、最大25万人の英国の雇用を創出する可能性がある。また今後数十年の英国の取り組みのロードマップを提供しており、世界中の企業、組織、国家に対して同様の野心的計画を勧めている。

https://www.gov.uk/government/news/uk-sets-ambitious-new-climate-target-ahead-of-un-summit
(GOV.UK
記事) 元記事公開日: 2020/12/3

~英国が主導する「バイオマイニング」実験(BioAsteroid)~Biomining study could unlock future settlements on other worlds
微生物の作用により鉱石から有価金属の抽出を促進する「バイオマイニング」は将来の宇宙ミッションに資源を提供できる可能性がある。国際宇宙ステーション(ISS)での実験では、「バイオマイニング」のプロセスが微小重力下でも機能することを示した。これは最初の宇宙開拓者が、地球外に長期的な滞在場所を構築するために必要な鉱物を集めるのに役立つ。SpaceXロケットで打ち上げられる英国主導の宇宙バイオマイニング実験(BioAsteroid)では、小惑星の岩石を運ぶマッチボックスサイズの容器を使用したインキュベーター内で3週間バクテリアと菌類を成長させ、重力が低重力下での微生物と岩石の間の相互作用にどのように影響するか、そして微生物が宇宙の岩石からどのように物質を抽出するかを調査する。
https://www.gov.uk/government/news/biomining-study-could-unlock-future-settlements-on-other-worlds
(GOV.UK記事) 元記事公開日: 2020/12/5

~英国:増大する電気自動車需要を満たすためのNERC資金による250万ポンドのリチウム研究~£2.5m NERC-funded lithium research to support growing electric car demand
最新の予測によると、増大する電気自動車の需要を満たすだけでも、2030年までに現在の世界の鉱山でのリチウム生産量の5倍以上が必要になる。英国地質調査所(BGS)の科学者たちは、自然環境研究会議(NERC)が250万ポンドで助成する、リチウム資源に関する世界的な研究であるLiFT(Lithium for Future Technology)プロジェクトを主導する。リチウムが地殻を移動して採掘可能な鉱床に濃縮されるプロセスを研究して、その地質学的プロセスについての理解を深める。これにより、経済的に採掘可能で環境に配慮した方法でリチウムを採掘できると期待されている。プロジェクトには、自然史博物館、エジンバラ大学、エクセター大学、サウサンプトン大学のほか、英国内外のさまざまな鉱工業や政府パートナーが参加する。

https://www.ukri.org/news/2-5m-nerc-funded-lithium-research-to-support-growing-electric-car-demand/
(UKRI記事) 元記事公開日: 2020/12/3

~フランス:ANRが「神経変性疾患:神経科学の挑戦」第13版を発表~Publication du cahier n°13 de l'ANR « Les maladies neurodégénératives : le défi des neurosciences »
アルツハイマー病やパーキンソン病等の神経変性疾患の研究における最新の進歩状況に関して、国立研究機構(ANR)が「神経変性疾患:神経科学の挑戦」第13版を発表し、これらの疾患に関する研究の一覧と、過去にANRが資金提供したプロジェクトの評価を行っている。ANRは、2010年から2018年の間に、278の基礎・応用に関する研究開発プロジェクトを1億1,000万ユーロで支援している。630の研究チームが動員されており、プロジェクトは、テーマ別および非テーマ別の公募、包括的プロジェクト公募(AAPG)、特定・国際公募(ERA-NET、JPNDなど)を通じて選択された。ANRの支援は、新しい知識の創出や新しいコンソーシアムの発展に貢献し、学際性や、基礎的、臨床的、産業的研究の集約を促進している。
https://anr.fr/en/latest-news/read/news/publication-du-cahier-n13-de-lanr-les-maladies-neurodegeneratives-le-defi-des-neurosciences/ 
(ANR記事) 元記事公開日: 2020/12/7

~フランス:防衛イノベーション研究支援のための2021年度ASTRIDプロジェクト公募の開始~Accompagnement de recherches et d'innovations défense : ouverture prochaine de l'appel ASTRID 2021
防衛イノベーション研究の支援を目的とする第11回ASTRIDプロジェクト公募が2021年1月前半に開始される。この公募は国立研究機構(ANR)が実施し、軍事技術総局(DGA)傘下の国防イノベーション庁(AID)が資金提供するもので、2011年にDGAとANRによって創設された。軍民両用のデュアルユース研究プロジェクトの支援を目的としており、様々な科学的テーマを対象としている。今回のテーマは、「情報工学」、「サイバーセキュリティ」、「流体と構造」、「音響と電波」、「ナノテクノロジー、センサー、コンポーネント」、「フォトニクス」、「材料」、「化学とエネルギー」、「生物学、健康、有核赤血球(NRBC)」、「人々とシステム」、「イノベーション管理に適用する人文社会科学」となっている。応募締切は2021年3月2日。

https://anr.fr/en/latest-news/read/news/accompagnement-de-recherches-et-dinnovations-defense-ouverture-prochaine-de-lappel-astrid-2021/
 
(ANR記事) 元記事公開日: 2020/12/8

~米国:エネルギー省が米国製ソーラー賞の勝者に200万ドルを授与~Energy Department Awards $2 Million to American-Made Solar Prize Competitors
米国エネルギー省(DOE)は、米国製ソーラー賞の第3ラウンドの勝利者である2チーム(各々50万ドルの賞金と7万5,000ドルのバウチャーを受理)と、次の第4ラウンドに進むために選ばれた20チーム(各々5万ドルを受理)を発表した。第4ラウンドの20のプロジェクトでは、今後4カ月で太陽エネルギーのアイデアを業界テストの準備ができたプロトタイプに変えることを目指しており、15は太陽光発電(PV)に関するもので、3つは太陽熱発電(CSP)、残りの2つは電力網への組み込みを改善するソリューションを開発する。DOEは、ソーラー賞を通じて、ハードウェア技術のイノベーションをより早く市場にもたらし、ソーラー機器製造における米国の競争力強化を目指している。

https://www.energy.gov/articles/energy-department-awards-2-million-american-made-solar-prize-competitors
 
(DOE
記事) 元記事公開日: 2020/12/4

~米国:エネルギー省が核データ研究に1200万ドルを投資~Department of Energy to Provide $12 Million for Nuclear Data Research
米国エネルギー省(DOE)は、核データに関する新しい研究に最大1,200万ドルを投資する。核科学の基礎研究から同位体生成および核不拡散の取り組みまで、幅広い核関連活動に必要なデータの拡大と品質改善を目的としている。対象となるトピックには、核データのキュレーションを改善するための人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用したアプローチが含まれる。基礎核科学、原子力エネルギー、核不拡散への分野横断的応用の可能性を伴う影響力の大きい実験や、供給が不足している放射性安定同位体の生成、ガンマ線検出を介した核密輸品識別能力の開発などである。大学、国立研究所、非営利団体、民間企業に応募資格があり、資金は相互評価に基づいて競争的に授与される。今年度から年間最大100万ドルの助成金が提供される。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-provide-12-million-nuclear-data-research
(DOE記事) 元記事公開日: 2020/12/7

~米国:エネルギー省が米国の新しい国家宇宙政策を支援~U.S. Department of Energy to Support America's New National Space Policy
12月9日、ホワイトハウスは米国の宇宙ミッションにおける原子力と推進システムの開発・展開を提唱する国家宇宙政策を発表した。政策では、宇宙の責任ある建設的な利用に関する米国のリーダーシップのコミットメントを確認している。DOEは過去60年間、米国の宇宙活動の主要なプレーヤーであり、今後も米国の宇宙におけるリーダーシップ支援のためにその役割を継続する。DOEは、革新的な科学技術(S&T)ソリューションを通じて、エネルギー、環境、核の課題に取り組むことで、政策目標の達成に貢献する。具体的には、宇宙探査の推進、宇宙科学研究のイノベーション推進による宇宙に適用可能な技術革新の達成、宇宙領域における米国安全保障上の利益の支援、米国の商業宇宙産業の安全、安心、生産的、そして収益性の高い発展等である。

https://www.energy.gov/articles/us-department-energy-support-america-s-new-national-space-policy
(DOE記事) 元記事公開日: 2020/12/9

~欧州議会とEU理事会が2021年度EU予算で暫定合意~EU Budget 2021 deal: supporting the recovery
12月4日、欧州議会とEU理事会の交渉担当者が、2021〜2027年の複数年次財政枠組(MFF)の初年度となる2021年度欧州連合(EU)予算について暫定的な合意に達した。暫定的数字は、コミットメントベースの予算額が1,643億ユーロで、歳出予算額は1,661億ユーロとなった。当初予算に追加されたものとして、雇用を創出し、EUの未来に投資してより競争力のある欧州を構築するために、Digital Europeに2,570万ユーロ、輸送インフラのためのConnecting Europe Facility (CEF)に6,030万ユーロが追加された。また、欧州の価値を尊重し、気候変動に対する活動を強化するための補足的な取り組みとして、LIFEプログラムに4,200万ユーロ。権利と価値プログラムに660万ユーロ、欧州検察庁(EPPO)に730万ユーロなどが追加された。

https://www.europarl.europa.eu/news/en/press-room/20201127IPR92635/eu-budget-2021-deal-supporting-the-recovery
(欧州議会記事) 元記事公開日:2020/12/4

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