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2020年10月01日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (9月24日~9月30日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:9月24日~9月30日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国:2050年までにゼロエミッション飛行を目指すJet Zero councilが発足~Prepare for lift-off: Jet Zero Council to deliver carbon-free flight
政府と航空部門による先駆的なパートナーシップにより、ゼロエミッション飛行を加速するための「ジェットゼロ評議会」(Jet Zero Council)が発足した。評議会は、小委員会を設立して進展を加速させ、二酸化炭素排出量の削減とクリーン成長の実現に重点を置く。これは、2050年までに排出ガスの純ゼロを達成するという英国のより広範な目標(世界で最も野心的な目標の1つ)と関連している。パートナーシップでは、英国で23万人を雇用し、英国経済に330億ポンドをもたらす、世界をリードする英国の航空部門を活用して、成長とグリーンイノベーションを促進しながら炭素排出量の削減に効果的に取り組む。英国はこれまで以上に、最初のゼロエミッション大西洋横断旅客機の開発に向けて取り組む。

https://www.gov.uk/government/news/prepare-for-lift-off-jet-zero-council-to-deliver-carbon-free-flight
(GOV.UK
記事) 元記事公開日: 2020/9/25

~英国:DASAが危険な環境での活動を可能にする「テレイグジスタンス」(Telexistence)技術の公募を開始~DASA launches search for telexistence technology
国防・安全保障促進機構(DASA)は、兵士、救急サービス、人道支援者等に対して、物理的にその場に存在しなくても、危険な環境での活動を可能にする革新的な「テレイグジスタンス」(Telexistence)技術または新しいソリューションの開発・実証を目指している。これは、「テレプレゼンス」(Telepresence)技術、触覚(Haptic)技術、ロボット工学(Robotics)の3つの技術を統合したリアルタイムに遠隔操作できるアバターを利用することで実現できる可能性がある。公募では、複数の提案に対して50万ポンドが用意されており、3つの技術グループの各々の提案について評価されるが、2つ以上の技術を組み合わせた提案も推奨されている。技術の潜在的な用途としては、爆発物処理(EOD)、CBRN(化学、生物、放射性物質、核)災害、宇宙探査、消防などがある。

https://www.gov.uk/government/news/dasa-launches-search-for-telexistence-technology
(DASA記事) 元記事公開日: 2020/9/24

~米国:EPAがクリーンディーゼルプロジェクトに最大7,300万ドルを授与~EPA to Award up to $73 million for Clean Diesel Projects
米国環境保護庁(EPA)のウィーラー長官は、全米の州や地方レベルの多数のクリーンディーゼルプログラムを支援するために7,300万ドルを超える資金提供を行うと発表した。「ディーゼル車排出ガス削減法」(DERA)の国家助成プログラムでは、米国の既存の古くて汚れたエンジンや車両からのディーゼル車排出ガスの削減を目的とするプロジェクトを支援するために、5,000万ドル強の助成が予定されている。さらに、EPAは独自のディーゼル車排出ガス削減プログラムを実施するために、DERAの2020年度州助成プログラムの下で、約2,350万ドルを48の州と4つの地域に提供する。EPAは、ディーゼル車両を近代化し、大型トラック等のクリーンな車種等への変更を加速するために、過去3年間で約3億ドルの助成を行っている。

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-award-73-million-clean-diesel-projects
 
(EPA記事) 元記事公開日: 2020/9/29

~ドイツ:EU加盟国がHorizon Europeで合意に達する、2021年初頭のプログラム開始のための重要な一歩~Karliczek: EU-Mitgliedsstaaten erzielen Einigung zu Horizont Europa - wichtiger Meilenstein für einen Start des Programms Anfang 2021
EUの研究大臣たちが、第9回EU研究・イノベーション枠組プログラム(Horizon Europe: 2021年~2027年)案に関する最後の未解決の部分について合意に達した。これに関して、連邦教育研究省(BMBF)のカルリチェク大臣は次のように述べた。「本日の合意により、Horizon Europeのタイムリーな採択に向けて大きく前進した。今後は、欧州議会(EP)および欧州委員会(EC)と協力して、Horizon Europeが研究とイノベーションを促進する未来志向のプログラムとして、適切な時期に開始できるようにする必要がある。このことは欧州の研究・イノベーションのランドスケープおよび欧州全体の競争力にとって重要なシグナルとなる」。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-eu-mitgliedsstaaten-erzielen-einigung-zu-horizont-europa---wichtiger-12628.html
 
(BMBF記事) 元記事公開日: 2020/9/29

~ドイツ:カルリチェク大臣が科学コミュニケーションを科学に定着させるための取り組みを開始~Karliczek: Wissenschaftskommunikation stärker in der Wissenschaft verankern
連邦教育研究省(BMBF)のカルリチェク大臣は、科学コミュニケーションや科学ジャーナリズム等を含む、科学研究組織の高官たちをシンクタンク「#FactoryWisskomm」に招待し、科学的トピックに関する公の議論と、科学と社会の間の交流強化を目的とした、科学コミュニケーションに関する戦略的プロセスを開始した。同大臣は、「科学は社会の一部であり、科学には、科学のトピックに関する公の議論に参加する責任がある。#FactoryWisskommにより科学界をさらに発展させるための経路を設定できたことを嬉しく思う。科学、科学助成、科学ジャーナリズム関係の組織の高官たちと共同で、2021年4月までに中心的な行動分野を定義し、目標を達成するための方法を策定し、それらの実施について拘束力のある合意を締結したい」と語った。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-wissenschaftskommunikation-staerker-in-der-wissenschaft-verankern-12620.html
 
(BMBF
記事) 元記事公開日: 2020/9/28

~米国:エネルギー省が革新的な建築技術と慣行に8,000万ドルを投資~Department of Energy Announces $80 Million for Innovative Building Technologies and Practices
米国エネルギー省(DOE)は、建物や電力網全体のエネルギー需要の柔軟性を高めることを目的とした、2020年度BENEFIT(Buildings Energy Efficiency Frontiers&Innovation Technologies)資金調達公募(FOA)に最大8,000万ドルを提供すると発表した。住宅・商業ビルは、米国の総エネルギー需要の40%近くを占め、産業(32%)や運輸(28%)部門を上回り、米国の全電力使用量の約74%を占めている。DOEのエネルギー効率・再生可能エネルギー局(EERE)は、エネルギーのより生産的・効率的な利用を目指しており、これらのプロジェクトは、1億1,900万を超える住宅と560万の商業ビルで構成される米国の建物のエネルギー効率の改善に役立つ。米国の建物の半分以上は1980年以前に建設されたものである。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-announces-80-million-innovative-building-technologies-and-practices
(DOE
記事) 元記事公開日:2020/9/25

~EU:欧州委員会が、デジタル・ファイナンス・パッケージを採択~Digital Finance Package: Commission sets out new, ambitious approach to encourage responsible innovation to benefit consumers and businesses
欧州委員会(EC)は、デジタル・ファイナンスおよび小口決済戦略を含む新しい「デジタル・ファイナンス・パッケージ」、および暗号資産とデジタル・レジリエンスに関する立法案を採択した。パッケージは、金融セクターにおける欧州の競争力とイノベーションを後押しし、欧州の世界的な基準設定機関への道を切り開く。それは消費者に対して、金融サービスと支払いにおけるより多くの選択肢と機会を与えると同時に、消費者保護と金融の安定性を保証する。ECは、規則を消費者にとってより安全でデジタル・フレンドリーにすることで、投資家保護、マネーロンダリング、サイバー犯罪に関連する潜在的なリスクを軽減しながら、EUの金融セクター、特に非常に革新的なデジタル新興企業におけるイノベーションを促進することを目指している。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_20_1684
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/9/24

~EU:アグロエコロジーや海洋観測に関する40を超える研究プロジェクトがスタート~Over 40 new projects start their research on agroecology and ocean observation
46の新しいプロジェクトが、「社会的課題2」(Societal Challenge 2)プロジェクトの下で、1億4,000万ユーロ強の研究助成金をHorizon 2020プログラム(EU研究・イノベーション枠組プログラム)から受け取る。プロジェクトでは、農薬使用の削減、海陸の健康的な食品の提供、都市の食料システムの育成、アグロエコロジーおよびエネルギーを使用しない農業の促進、海洋ごみの除去、海洋観測の推進等のアプローチを含む、革新的なソリューションを開発する。プロジェクトのコンソーシアムには、官民の研究機関、産業界および中小企業、農業、林業、漁業、その他の市民社会組織から様々な関係者が参加する。資金提供を受ける上位の国はスペインとイタリアで、ベルギー、ドイツ、フランスがそれに続く。プロジェクトは10月に開始予定。

https://ec.europa.eu/info/news/46-new-projects-start-their-research-agroecology-and-ocean-observation-2020-sep-28_en
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/9/28

~米国:教育省が労働力育成、起業家精神、コロナ回復期の経済成長を促進するための助成金を発表~Secretary DeVos Announces Student-Centered Grant Awards to Spur Worker Development, Entrepreneurship, and Economic Growth During Coronavirus Recovery
教育省(ED)のデボス長官は、需要の高い分野での新しいスキルを開発する機会を学生に提供するために、8つの州に1億2,600万ドル以上の助成金を授与すると発表した。受賞した州は、米国のCOVID-19に関連する教育の混乱からの回復に合わせて、大学のキャンパスで利用できる専門知識や施設を活用して、起業家精神を刺激し、事業開発やイノベーションを促進する。助成金は「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法」(CARES法)の教育安定化基金(ESF)を通じて提供されるもので、新しい教育や訓練の機会の開発を支援する州の取り組みや、質の高い教育や訓練の機会を提供する雇用者や産業部門の取り組み等の支援を行う。
https://www.ed.gov/news/press-releases/secretary-devos-announces-student-centered-grant-awards-spur-worker-development-entrepreneurship-and-economic-growth-during-coronavirus-recovery
(教育省
記事) 元記事公開日:2020/9/25

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