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2020年09月03日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (8月27日~9月2日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:8月27日~9月2日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~政府が、英国初の量子コンピューターの設置を支援~Government backs UK's first quantum computer
英国で最初となる商用利用可能な量子コンピューターが、オックスフォードシャー州のアビンドンに設置される。新しい量子コンピューターは、大手テクノロジー企業のリゲッティ・コンピューティング社(本社:カリフォルニア州バークレー)が、オックスフォード、ロンドン、ブリストル、エジンバラの専門家たちと共同で開発するもので、政府と業界による1,000万ポンドの投資を受ける。量子コンピューティングは2024年までに世界で40億ポンドの経済的機会を生み出すほか、それがもたらす生産性の改善は今後数十年間に世界で3,410億ポンドを超えると予想されており、英国は世界初の量子対応経済になることを目指している。

https://www.gov.uk/government/news/government-backs-uks-first-quantum-computer
(GOV.UK
記事) 元記事公開日: 2020/9/2

~ドイツのカルリチェク大臣が欧州議会の2つの委員会で研究・教育の優先課題について発表~Karliczek: Mit exzellenter Bildung und Forschung der Krise die Stirn bieten
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)のカルリチェク大臣は、欧州議会の文化教育委員会(CULT)および産業・研究・エネルギー委員会(ITRE)とテレビ会議を開催し、欧州議員に対してEU理事会議長国ドイツの教育と研究に関する優先事項についてプレゼンを行った。教育に関しては、教育のデジタル化の推進、職業教育を学術教育と同等の代替教育として扱うこと、EU最大の教育・交換プログラムであるEramas+プログラムの早期合意の推進などについてプレゼンされ、研究に関しては、欧州研究圏の協力の調整、特に「グリーン水素」に関するイニシアチブの提案や、Horizon Europeを2021年初頭の開始に間に合うようにすることなどが説明された。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-mit-exzellenter-bildung-und-forschung-der-krise-die-stirn-bieten-12406.html
(BMBF記事) 元記事公開日: 2020/9/1

~欧州スーパーコンピュータ・コンピテンス・ネットワークが発足~Karliczek: Supercomputing-Zentren stärken die technologische Souveränität Europas
9月1日、「欧州スーパーコンピュータ・コンピテンス・ネットワーク」(EuroCC)が発足した。このネットワークは、欧州の既存のスーパーコンピューティング・センターをネットワーク化し、欧州全体でコンピューティングの知識を利用できるようにするものである。 スーパーコンピューティング・センターにより、ドイツおよび欧州の技術主権が強化される。プロジェクトには欧州33か国が参加し、ドイツ、シュトゥットガルトのガウスセンターが統括する。参加国には各々国家コンピテンスセンターが設置される。投資総額は6,000万ユーロで、半分は欧州連合(EU)が負担し、残りの3,000万ユーロは各々の参加国が負担する。ドイツの負担額は約75万ユーロで、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)が管理する。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-supercomputing-zentren-staerken-die-technologische-souveraenitaet-europas-12408.html
 
(BMBF記事) 元記事公開日: 2020/9/1

~米国:DOEが核融合エネルギー技術の開発に2,900万ドルを投資すると発表~Department of Energy Announces $29 Million in Fusion Energy Technology Development
米国エネルギー省(DOE)は、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)および科学局-核融合エネルギー科学(SC-FES)が支援するGAMOWプロジェクトの一環として14のプロジェクトに2,900万ドルを投資すると発表した。これらのプロジェクトは、ネット電力利得である「核融合炉心」(Fusion Core)を展開可能で商業的に魅力的な核融合システムに接続するために必要な複数の核融合特有の技術ギャップを埋めることに取り組む。研究開発対象には、(1)技術、材料、および核融合プラズマとプラント間の超電導磁石および燃料サイクルサブシステム、(2)費用対効果が高い、高効率、高負荷サイクル、電動ドライブ技術、(3)新規融合材料や先進的積層造形製造方法等の分野をまたがる領域が含まれる。

https://www.energy.gov/articles/department-energy-announces-29-million-fusion-energy-technology-development
 
(DOE記事) 元記事公開日: 2020/9/2

~EU:ECがコロナワクチンの国際的な共同購入構想である「COVAXファシリティ」への参加を表明~Coronavirus Global Response: Commission joins the COVID-19 Vaccine Global Access Facility (COVAX)
8月31日、欧州委員会(EC)は「COVAXファシリティ」への参加意思を確認した。「COVAXファシリティ」はGaviワクチンアライアンス、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、および世界保健機関(WHO)が共同で設立したもので、COVID-19ワクチンの開発・製造を加速し、世界のすべての国が公正かつ公平にワクチンにアクセスできるようにすることを目的としている。ECは、「チームヨーロッパ」の取り組みの一環として、 COVAXおよびその目的をサポートするための保証として4億ユーロを提供する。欧州連合(EU)のCOVAXへの参加は、ワクチン生産者の製造能力を拡大し、世界的な取り組みへの貢献を目的とした、進行中のワクチン会社との交渉を補完するものである。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_1540
 
(欧州委員会
記事) 元記事公開日: 2020/8/31

~EU:4,000人を超える研究者たちが74の研究・イノベーション・スタッフ交流プログラムに参加~Over 4000 researchers to take part in 74 new Research and Innovation Staff Exchanges
137か国から4,000名を超える研究者たちが、MSCA-RISEアクションを通じて、74の新しいスタッフ交流プログラムに参加する。本年度は活動に関与する823の組織(117の中小企業を含む)に8.000万ユーロが提供される。キャリアのあらゆる段階の研究者やその他の関連スタッフは、特定の研究コンソーシアムに参加し、137の参加国の組織(全てのEU加盟国、15のHorizon 2020関連国、93のグローバルパートナー)間のスタッフ交流、トレーニング、ネットワーキング活動に参加する。プロジェクトは、新しい知識や革新的な製品やサービスを通じて、経済と社会に利益をもたらすことが期待されている。EUの研究執行機関(REA)が、74のプロジェクトを最大4年間に亘り管理する。
https://ec.europa.eu/info/news/over-4000-researchers-take-part-74-new-research-and-innovation-staff-exchanges-2020-sep-01_en
(欧州委員会
記事) 元記事公開日:2020/9/1

~環境に優しく安全な自動車に関する新しいEU規制の適用開始~Car industry: New rules on cleaner and safer cars start to apply across Europe

9月1日より自動車の型式認証と市場監視に関するEU規制の適用が開始される。新規制は2018年5月に採択されたもので、以前の型式認証や市場監視システムを見直し大幅に強化している。新規制の主要な要素は次のとおり。1) 自動車が市場に投入される前の試験の独立性と品質確保(新車の試験や検査を行う各国の型式認証機関は厳しい基準に基づき独立して監査される)、2) 既に市場に出回っている自動車の検査(加盟国は最小数の車を定期的に試験する必要がある。国内の非準拠車に対して独自に安全対策を講じることができる)、3) 欧州委員会による監視(自動車製造業者が型式認証規制に違反している場合、欧州全域でのリコールを命じると同時に、自動車1台あたり3万ユーロの制裁を課すことができる)
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_1530
(欧州委員会
記事) 元記事公開日:2020/8/31

~アストラゼネカ社のCOVID-19ワクチン候補のフェーズ3臨床試験が米国で開始された~Phase 3 Clinical Testing in the US of AstraZeneca COVID-19 Vaccine Candidate Begins
AZD1222として知られるCOVID-19ワクチンを評価するための、複数サイトによるフェーズ3臨床試験が開始された。この臨床試験は、米国の80の施設で約3万人の成人ボランティアを登録して、候補ワクチンがCOVID-19を予防できるかどうかを評価するものである。ワクチンは、オックスフォード大学のジェンナー研究所とオックスフォードワクチングループが開発し、さらなる開発のためにアストラゼネカ社にライセンスされた。フェーズ3臨床試験は「オペレーション・ワープ・スピード」の一環で実施され、アストラゼネカ社が主導し、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)と生物医学先端研究開発局(BARDA)が資金を提供する。

https://www.nih.gov/news-events/news-releases/phase-3-clinical-testing-us-astrazeneca-covid-19-vaccine-candidate-begins
(NIH記事) 元記事公開日:2020/8/31

~英国の大学卒業生が毎年4,000社を起業し、数万人の雇用を創出~A business is born every two hours at UK universities
英国の大学卒業生は毎年4,000社を起業し、数万人もの雇用を創出している。高等教育統計局(HESA)の最新の統計によると、2015年から2019年の間に英国の大学卒業生が立ち上げたスピンオフ企業と新興企業の数は記録的なレベルとなり、過去5年間に平均2時間おきに起業されたことになる。2018/19年に卒業生によって起業された会社の従業員数は約3万人(2014/15から30%以上の増加)で、収益は10億ポンドを超えて、前年比で4分の1以上の増加となり、5年前の約2倍となった。卒業生によるビジネスは出資者にとっても魅力的であり、2018/19年に約3億5,000万ポンド、2014/15以降では11億ポンド以上の外部投資を受けている。
https://www.universitiesuk.ac.uk/news/Pages/A-business-is-born-every-two-hours-at-UK-universities.aspx
(Universities UK
記事) 元記事公開日:2020/8/28

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