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2020年06月18日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (6月11日~6月17日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:6月11日~6月17日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国:インペリアル・カレッジ・ロンドンのCOVID-19ワクチンがヒト臨床試験を開始~Government-funded Imperial College COVID-19 vaccine moves into first human trials
英国政府の資金支援を受けて、インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)の研究者たちによって開発された新しいコロナウイルス・ワクチンのヒト臨床試験が開始される。ワクチンは厳格な前臨床安全性試験を受けており、動物実験で安全であり、効果的な免疫応答の有望な兆候が示されている。今後数週間で、300人の健康な対象者に2回分のワクチンが投与される。従来のワクチンの多くは、弱体化または改変されたウイルスまたはその断片に基づいているが、このワクチンは新しい方法による、遺伝子コードの合成鎖(RNAと呼ばれる)を使用している。今回の臨床試験が成功すれば、年末に6,000人規模のフェーズ3臨床試験が予定されている。

https://www.gov.uk/government/news/government-funded-imperial-college-covid-19-vaccine-moves-into-first-human-trials
(GOV.UK
記事) 元記事公開日: 2020/6/15

~英国:量子技術の世界的リーダーとしての地位を確保するために7,000万ポンドを投資~£70 million funding to secure UK position as a world-leader in quantum technology
英国政府は、量子技術デジタルウィーク(QuantumTech Digital Week)の開始を記念して、英国の38の新しいプロジェクトに7,000万ポンド強の政府投資を行うと発表した。プロジェクトでは、電気自動車用のバッテリー開発から、先進的量子技術を利用した、温室効果ガス排出量を削減する革新的なエネルギー貯蔵システムまで、グローバルな課題を解決し、産業の主要な課題に対処することを目指している。この政府投資は、英国研究・イノベーション機構(UKRI)が主導する「量子技術チャレンジ」(Quantum Technologies Challenge)の一環である。プロジェクトには英国全土から80社以上の企業と約30の大学や研究機関が参加する。

https://www.gov.uk/government/news/70-million-funding-to-secure-uk-position-as-a-world-leader-in-quantum-technology
(GOV.UK記事) 元記事公開日: 2020/6/15

~英国政府が未来の技術をより安全にするために1,000万ポンドを投資~Government invests £10 million to help make future technologies more secure
「設計によるデジタルセキュリティ」(Digital Security by Design)プログラムの最新の受賞者である9チームが発表された。昨年、英国研究・イノベーション機構(UKRI)によって開始されたこのプログラムは、英国の組織の技術インフラとデジタル機器をサーバー攻撃に対して、より耐性を持たせることを目的としている。1,000万ポンドの投資を共有する研究チームには、サウサンプトン大学のHD-Secソリューション(プロセス高速化と脆弱性を低減するソフトウェアの設計方法)、グラスゴー大学主導のAppControl(最先端マイクロプロセッサによる重要システムのデジタル安全性確保)、バーミンガム大学主導のCAP-TEE(プロトタイプのマイクロチップによるハッカーからのデータ保護)等が含まれている。

https://www.ukri.org/news/government-invests-10-million-to-help-make-future-technologies-more-secure/
 
(UKRI記事) 元記事公開日: 2020/6/11

~米国:EPAが2020年度グリーン・ケミストリー・チャレンジ賞の受賞者を発表~EPA Announces Winners of the 2020 Green Chemistry Challenge Awards
米国環境保護庁(EPA)が2020年度グリーン・ケミストリー・チャレンジ賞(2020 Green Chemistry Challenge Awards)の受賞者を発表した。グリーン・ケミストリーは、有害物質の生成や使用を削減・停止した化学製品やプロセスの設計である。2020年度の受賞者は5名で、新しく革新的なグリーン・ケミストリー技術を開発して、潜在的な環境問題をビジネスチャンスに変え、イノベーションと経済発展に貢献した。EPAと賞を共同主催する米国化学会(ACS)は過去24年間に1,600件以上の申請を受け付け、有害な化学物質や資源を削減し、コストを削減し、公衆衛生を保護し、経済成長を促進する120以上の技術を表彰して来た。
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-announces-winners-2020-green-chemistry-challenge-awards 
(EPA記事) 元記事公開日:2020/6/16

~ドイツをイノベーション拠点とするための将来パッケージ~Zukunftspaket für das Innovationsland Deutschland
ドイツ連立政権は、コロナパンデミックの影響を克服するために、教育と将来技術に明確に焦点を当てた野心的な政策パッケージに合意した。決定された資金の約半分は、将来分野に向けられ、教育、研究、イノベーションに600億ユーロを超える資金が投入される。これを受けて、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)はこの10年を教育、研究、イノベーションの10年とする基礎を構築すべく、次の3つの領域に取り組む。「教育と訓練の強化」、「科学、研究、および将来技術への投資」および「イノベーション拠点としての強化」。

https://www.bmbf.de/de/zukunftspaket-fuer-das-innovationsland-deutschland-11825.html
(BMBF記事) 元記事公開日:2020/6/15

~米国:DOEが1,700万ドルを投資して炭素利用プロジェクトを推進~DOE Invests $17 Million to Advance Carbon Utilization Projects

米国エネルギー省(DOE)の化石エネルギー局(FE)が、炭素利用の研究開発を実施するために選出された11のプロジェクトに対して約1,700万ドルの連邦政府資金を提供する。電力システムやその他の産業供給源から排出される二酸化炭素(CO2)を主要な原料として利用する技術を開発・試験するもので、炭素排出量を削減し、炭素排出の流れを付加価値製品に転換することを目的としている。プロジェクトは4つの領域(付加価値のある有機製品の合成、無機材料の生産:固体炭素製品、藻類による統合CO2補足、無機材料の生産:コンクリートとセメントへの取り込みの最大化)に基づき、国立エネルギー技術研究所(NETL)が管理する。
https://www.energy.gov/articles/doe-invests-17-million-advance-carbon-utilization-projects
(DOE
記事) 元記事公開日:2020/6/16

~米国:DARPAが細菌感染症と闘うための新しい治療法の開発を目指す~DARPA Program Seeks to Develop Novel Therapeutics for Combating Microbial Infections
疾病予防管理センター(CDC)と米国国防総省(DOD)は、耐性菌の増加を、現在における恐るべき世界的健康脅威として認識している。国防高等研究計画局(DARPA)の「救命治療のための酵素活性の活用」(HEALR)プログラムでは新治療設計ツールキットと新戦略/モダリティを利用して、細菌感染症を効果的に治療することを目指している。具体的には、これらの感染症を治療するために、疾患に関係するターゲットを認識して除去する体内の細胞機構を利用することにより、新しい医学的対処方法(MCM)を開発する。

https://www.darpa.mil/news-events/2020-06-12
(DARPA記事) 元記事公開日:2020/6/12

~EU:欧州における紙ベース・エレクトロニクスを利用した革新的なアイデアの公募~Call for innovators who use paper-based electronics to kick start their technology
欧州委員会(EC)のHorizon 2020が助成するINNPAPERプロジェクトが、紙ベースのエレクトロニクスを利用するアイデアを公募する。プロジェクトでは、過去2年間に、印刷されたバッテリーやディスプレイ、温度・湿度・遺伝子センサーなどの、紙と機能性インクを使用した電子製品を開発して来た。事例としては、コールドチェーン監視用スマートラベル、インフルエンザおよび連鎖球菌細菌のベッドサイド診断テスト、カフェイン等の検出器が既に実用化されている。公募は、エレクトロニクス分野で、これらのプロジェクトのデバイスの使用方法に関する革新的なアイデアを模索する。応募締切は2020年8月31日。

https://ec.europa.eu/info/news/call-innovators-who-use-paper-based-electronics-kick-start-their-technology-2020-jun-16_en
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/6/16

~米国:NIHが全米のCOVID-19患者データを活用する分析プラットフォームを発表~NIH launches analytics platform to harness nationwide COVID-19 patient data to speed treatments
国立衛生研究所(NIH)は、全米のコロナウイルス感染症と診断された人々の膨大な量の医療記録データを保存し研究するための、集中化された安全なエンクレーブを立ち上げた。これは「全米COVIDコホート共同研究」(N3C)の一環であり、科学者がこれらのデータを分析して、疾患を理解し、治療法を開発することを支援する。この取り組みでは、臨床情報をCOVID-19の研究のために緊急に必要な知識に変換することを目指しており、疾患の改善・悪化を示す健康リスク因子や、潜在的に効果的な治療法の特定が含まれる。N3Cエンクレーブの情報は規模と範囲が膨大で、全米に35の協力サイトがあり、プラットフォームでは多様なCOVID-19個人検査データを保存している。

https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-launches-analytics-platform-harness-nationwide-covid-19-patient-data-speed-treatments
(NIH記事) 元記事公開日:2020/6/15

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