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2020年06月04日
【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (5月28日~6月3日)
CRDS-研究開発戦略センター
「政策の科学」関連 海外情報 期間:5月28日~6月3日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)
~英国:UKAEAが核融合エネルギー開発支援のために数百万ポンドの枠組み契約に署名~UKAEA signs multimillion-pound framework agreement to aid development of fusion energy
英国原子力公社(UKAEA)は、民間企業9社と4年間にわたる数百万ポンドのエンジニアリング・デザイン・サービス枠組み契約に署名する。この契約により、企業はUKAEAと緊密に連携して、核融合エネルギーや関連技術の研究開発を進めることが可能となる。UKAEAは、その様々な活動(核融合研究、発電所設計、ロボット工学、材料、その他)に幅広いエンジニアリングおよび技術スキルを結集させることができる。UKAEAのSTEP(Spherical Tokamak for Energy Production)プログラムでは、2040年までに世界初のコンパクトな球状トカマク型核融合炉の設計・建設を目指している。
https://www.gov.uk/government/news/ukaea-signs-multimillion-pound-framework-agreement-to-aid-development-of-fusion-energy
(GOV.UK記事) 元記事公開日: 2020/6/2
~英国:UKRIが「COVID-19ハイパフォーマンス・コンピューティング・コンソーシアム」に参加~UK joins COVID-19 High Performance Computing Consortium
英国研究・イノベーション機構(UKRI)は欧州で最初の「COVID-19ハイパフォーマンス・コンピューティング・コンソーシアム」のメンバーとなる。同コンソーシアムは、政府、学術界、産業界からの40の団体により構成され、IBMと米国エネルギー省(DOE)が共同で主導している。UKRIの参加により、コロナウイルス危機に対処するための国際的な取り組みに、20ペタフロップス以上の計算能力が追加される。英国と米国のスーパーコンピュータは、疫学、生物情報科学、分子モデリングで無数の計算を実行するために使用されており、治療やワクチンにつながる可能性のある新しい分子の発見時間を大幅に短縮している。
https://www.ukri.org/news/uk-joins-covid-19-high-performance-computing-consortium/
(UKRI記事) 元記事公開日: 2020/5/28
~ドイツ:BMBFと日本の内閣府が日独研究協力を強化~Gemeinsame Presseerklärung: Wir stärken die internationale Forschung für mehr Sicherheit im autonomen Fahren
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)と日本の内閣府は自動運転に関するドイツと日本の研究協力をさらに強化していく。共同ステアリング委員会はこのほど「安全性確保のための仮想試験方法」と「サイバーセキュリティ」の2つの新しいプロジェクトへの資金提供を承認した。カルリチェクBMBF大臣は「自動運転はモビリティ分野で最も有望な新技術の1つである。このテーマについて日本と緊密に協力していく。自動運転の安全性を高めるため、ドイツと日本が共同研究を強化することを歓迎する」と述べた。両国の研究協力は、2017年のBMBFと内閣府が署名した共同宣言に基づいており、自動運転分野における科学的交流と共同研究実施を目的としている。
https://www.bmbf.de/de/gemeinsame-presseerklaerung-wir-staerken-die-internationale-forschung-fuer-mehr-11704.html
(BMBF記事) 元記事公開日:2020/6/2
~米国:DOEが小規模SOFCシステムとハイブリッド・エネルギー・システムの開発に3,000万ドルを投資~DOE to Provide $30 Million to Develop Small-Scale Solid Oxide Fuel Cell Systems and Hybrid Energy Systems
米国エネルギー省(DOE)の化石エネルギー局(FE)は、小規模な固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムとハイブリッド・エネルギー・システムの資金調達公募(FOA)における費用分担型研究開発プロジェクトに、最大3,000万ドルの連邦資金を投資すると発表した。固体酸化物形電解セル(SOEC)技術を用いて、現状のSOFCハイブリッド・システムを、水素製造と発電の商業的準備が整う段階まで進める高度技術の開発のほか、ガス化施設の水素ガスを使用したSOFCの検証を求めている。FOAは「小規模分散型発電SOFCシステム」や「水素製造と発電に固体酸化物システムを使用するハイブリッド・システム」など複数の分野で申請を募集している。
https://www.energy.gov/articles/doe-provide-30-million-develop-small-scale-solid-oxide-fuel-cell-systems-and-hybrid-energy
(DOE記事) 元記事公開日:2020/5/29
~米国:DARPAが出力調整可能なガンマ線検査技術の開発のためのチームを選定~DARPA Selects Teams for Work on Tunable Gamma Ray Inspection Technology
国防高等研究計画局(DARPA)のガンマ線検査技術(GRIT)プログラムに、カリフォルニア州のLumitron Technologies社とRadiaBeam Technologies社が選出された。2社は、国家安全保障、産業、医療の様々な用途向けに、コンパクトで、可搬型フォームファクターで、高強度、調整可能、狭帯域幅のガンマ線放射を実現する新しいガンマ線源を開発する。GRITプログラムは、数十keV(キロ電子ボルト)から3 MeV(メガ電子ボルト)までの調整可能な純粋なX線源とガンマ線源の提供を目指している。
https://www.darpa.mil/news-events/2020-05-29
(DARPA記事) 元記事公開日:2020/5/29
~米国のWHO脱退の発表を受けて欧州委員会委員長と副委員長が声明を発表~US announcement on breaking ties with the World Health Organisation: Statement by the President of the Commission Ursula von der Leyen and High Representative/ Vice-President Josep Borrell
米国が世界保健機関(WHO)との関係を断ち切るとの発表を受けて、欧州委員会(EC)のフォンデアライエン委員長とボレル副委員長兼上級代表は共同で次のような声明を発表した。「世界がCOVID-19パンデミックとの闘いを続ける中、多国間の取り組みによるグローバルな協力と連帯は、この闘いで勝利するための唯一の効果的で実行可能な手段である。WHOは、現在および将来のパンデミックに対する国際的な対応を主導し続ける必要がある。そのためには、全ての国の参加と支援が必要で、今こそ、協力を強化すべき時である。国際的な協調を弱めるような行動は避けねばならない。この文脈において、我々は米国に決定の再考を要請する」。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/statement_20_983
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/5/30
~「EU持続可能なエネルギー週間2020」はグリーンな回復と成長に焦点を当てる~EU Sustainable Energy Week 2020 focuses on green recovery and growth
毎年恒例の欧州連合(EU)の「持続可能なエネルギー週間」(EUSEW)は、今年はデジタル・イベントで、6月22日~26日に開催される。テーマは「危機を超えて:グリーンな回復と成長のためのクリーンエネルギー」である。セッションでは、持続可能なエネルギー問題、新しい政策の開発、ベストプラクティスと持続可能なエネルギー・アイデアの交換に焦点を当て、丸1日が若者のために割り当てられる。欧州のグリーンディール、次世代EUパッケージ、そしてクリーンエネルギー政策が欧州の危機からの回復にどのように役立つかについて、議論が行われ、最後に、EUSEW賞が、優れた個人、プロジェクト、アイデアに授与される。
https://ec.europa.eu/info/news/eu-sustainable-energy-week-2020-focuses-green-recovery-and-growth-2020-jun-02_en
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/6/2
~米国:HHSが「オペレーション・ワープ・スピード」の生産能力確保のために6億2,800万ドルを追加投資~HHS Adds $628 Million to Contract with Emergent BioSolutions to Secure CDMO Manufacturing Capacity for Operation Warp Speed
米国保健福祉省(HHS)は、トランプ政権の「オペレーション・ワープ・スピード」(OWS)の一環として、エマージェント・バイオソリューションズ社(Emergent BioSolutions Inc.)に、潜在的なCOVID-19ワクチンの生産能力と治療法を向上させるためのタスクオーダーを発注したと発表した。タスクオーダーは約6億2,800万ドルで、HHSの生物医学先端研究開発局(BARDA)との既存の契約に該当する。同社は、このオーダーに基づいて、「医薬品製剤開発・製造支援事業」(CDMO)の原薬および医薬品の製造能力をコミットする。これは2021年までのCOVID-19ワクチン候補の生産に必要な約5億4,275万ドルに相当する。
https://www.hhs.gov/about/news/2020/06/01/hhs-adds-628-million-contract-emergent-biosolutions-secure-manufacturing-capacity-operation-warp-speed.html
(HHS記事) 元記事公開日:2020/6/1
~米国:HHSがCOVID-19と闘う米国の医療システムに2億5,000万ドルを追加支援~HHS Provides an Additional $250 Million to Help U.S. Health Care Systems Respond to COVID-19
米国保健福祉省(HHS)の事前準備・対応担当次官補局(ASPR)は、患者の治療やCOVID-19パンデミックと闘う米国の医療システムを支援するために、追加で2億5,000万ドルを提供する。HHSは、既にCARES法の承認に基づき、パンデミックと闘う医療システムに対して総額3億5,000万ドルを支援している。これらの資金は、病院やその他の医療機関によるスタッフの訓練、遠隔医療と仮想医療の利用の拡大、備品や機器の調達、地域や州等によるCOVID-19対処の効果的な調整の支援のほか、現在および将来における感染性の強い感染症に対する国家の対処能力を強化するための「全米特別病原体システム」のミッションを前進させる。
https://www.hhs.gov/about/news/2020/06/02/hhs-provides-additional-250-million-help-us-health-care-systems-respond-covid-19.html
(HHS記事) 元記事公開日:2020/6/2