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2020年05月14日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (5月7日~5月13日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:5月7日~5月13日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~英国:UKRIがCOVID-19のデータと研究成果の共有に関する声明に署名~UKRI signs statement on sharing of COVID-19 data and research findings
英国研究・イノベーション機構(UKRI)は、新型コロナウイルスに対する世界的な取り組みを支援するために、COVID-19に関する研究データや発見の迅速かつ広範囲な共有を約束する声明に署名した。この声明には、ウェルカム・トラスト(Wellcome)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、そのほか世界中の資金提供機関や出版社を含む160以上の組織が参加している。アウトブレイクに関連するすべての査読付き研究出版物は、即時にオープンアクセスされるか、少なくともアウトブレイク期間中は自由に利用可能とするなどのコミットメントが記載されている。

https://www.ukri.org/news/ukri-signs-statement-on-sharing-of-covid-19/
(UKRI
記事) 元記事公開日: 2020/5/7

~英国の家庭や地域でCOVID-19の薬物試験を開始~COVID-19 drugs trial rolled out across UK homes and communities
オックスフォード大学チームが主導する「高齢者のCOVID-19に対する介入プラットフォーム無作為化試験」(PRINCIPLE)では、疾患の兆候がある地域社会の高齢患者に対して既存の薬剤を試験している。500を超えるクリニックでは、すでに既往症のある50〜64歳または65歳以上の人々を治験参加者として採用しており、今週からオンラインでも参加者のスクリーニングが開始される。PRINCIPLEでは、英国の最高医療責任者に助言を与える専門家委員会が推奨する多くの低リスク治療を試行しており、これらの治療の有効性が、現在利用可能な最良の治療と比較検討される。

https://www.ukri.org/news/covid-19-drugs-trial-rolled-out/
(UKRI
記事) 元記事公開日:2020/5/12

~ドイツ:ワクチン開発・生産のための新しい包括的な特別プログラムの開始~Karliczek: Neuer Schub für die Suche nach Impfstoff gegen Corona
ドイツ連邦政府は、ワクチンの開発・生産のための新しい包括的な特別プログラム(総額7億5,000万ユーロ)を決議した。ワクチン開発は、現在世界中で研究が進行しており、連邦教育研究省(BMBF)が実施するこの特別プログラムは、これまでのドイツの国際的な取り組みに対する多大な貢献を、さらなるコミットメントで補完するものである。ワクチンの承認には、安全性や有効性に関する広範な臨床試験が要求され、プログラムでは、有望なワクチン候補の臨床試験に、できるだけ多くの人々の参加を目指している。

https://www.bmbf.de/de/karliczek-neuer-schub-fuer-die-suche-nach-impfstoff-gegen-corona-11563.html
 
(BMBF
記事) 元記事公開日:2020/5/11

~フランスの研究者たちがコロナウイルス感染症と闘うためにナノマテリアルを研究~Des nanomatériaux à l'étude pour lutter contre les infections à coronavirus humain : le projet ANR NanoMERS
リール大学や国立科学研究センター(CNRS)の研究者たちが、ANR NanoMERSプロジェクトの一環で、MERSコロナウイルス(MERS-CoV)の侵入を阻止する特定のナノ構造に基づいた抗ウイルス剤の同定に取り組んでいる。MERS-CoVは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のように、入院や集中治療を必要とする急性肺炎を引き起こすウイルスである。ナノマテリアルは、比表面積が大きいため、同じナノ構造にいくつかの抗ウイルス剤をグラフト化することで、多価システムが可能となり、高用量の抗ウイルス薬の使用に関連する問題を克服できる可能性がある。
https://anr.fr/en/latest-news/read/news/des-nanomateriaux-a-letude-pour-lutter-contre-les-infections-a-coronavirus-humain-le-projet-anr-n/ 
(ANR記事) 元記事公開日:2020/5/11

~米国:DOEが62人の優秀な米国大学院生をSCGSRプログラム対象者に選出~DOE's Office of Science Graduate Student Research Program Selects 62 Outstanding U.S. Students
米国エネルギー省(DOE)科学局は、2019年度の2回目の「科学局大学院生研究」(SCGSR)プログラム対象者に全米から62人の大学院生を選出した。同プログラムは、物理学、化学、材料科学、生物学(非医学)、数学、工学、コンピューター等の分野で博士号取得を目指している大学院生を対象とするもので、追加的な資金を提供して、大学院生がDOEラボの科学者と協力して、論文研究の一部をDOEラボで実施するものである。ブルイエットDOE長官は「これらの賞は、若い科学者たちをDOEの使命と米国の科学技術の進歩にとって非常に重要なSTEMのキャリアのために備えるものである」と語った。

https://www.energy.gov/articles/doe-s-office-science-graduate-student-research-program-selects-62-outstanding-us-students
(DOE記事) 元記事公開日:2020/5/11

~米国:DOEが高度な原子炉システム運用技術の開発に2,700万ドルを投資~DOE Announces $27 Million for Advanced Nuclear Reactor Systems Operational Technology

米国エネルギー省(DOE)は、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)のGEMINA(インテリジェントな核資産が管理する電力の生成)プログラムの一環として、9つのプロジェクトに2,700万ドルの資金を投資すると発表した。これらのプロジェクトでは、デジタル・ツイン技術の開発に取り組み、次世代原子力発電所の運用・保守(O&M)コストを10分の1に削減し、経済性、柔軟性、効率性を高めることを目指している。人工知能(AI)、高度制御システム、予知保全、モデルベースの障害検出など、他の業界全体で効率を高めている様々な技術を駆使して、O&Mコストの削減に取り組む。
https://www.energy.gov/articles/doe-announces-27-million-advanced-nuclear-reactor-systems-operational-technology
(DOE
記事) 元記事公開日:2020/5/13

~EU:ECが既存のEU法の簡素化等を目的とした「将来への適合プラットフォーム」を立ち上げ~Commission launches the Fit for Future Platform and invites experts to join
欧州委員会(EC)は、政府や利害関係者のグループで構成される、高度専門家グループである「将来への適合プラットフォーム」(Fit for Future Platform)を立ち上げた。既存のEU法の簡素化、市民や企業の管理負担の軽減、およびEU法の将来における有効性確保への貢献を目的としている。ECは「規制の適合性および実効性評価プログラム」(REFIT)の一環として、EU法の簡素化と不要コストの削減に取り組んでおり、デジタル化などの新しいトレンドや課題を踏まえ、EU法とその目的が引き続き適切であることを重要視し、EU法を、市民や企業、特に中小企業に最大の利益をもたらすものにしていく。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_20_832
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/5/11

~EU:ECが加盟国の気候中立経済への移行を支援~Commission supports Member States in their transition to a climate-neutral economy
欧州委員会(EC)は、18の加盟国による地域の「公正移行計画」の策定支援に関するすべての要求を承認した。この計画は、各加盟国が「公正移行メカニズム」(JTM)の資金にアクセスするために必要なものである。JTMは「欧州グリーンディール投資計画」の一部であり、少なくとも1,000億ユーロの投資を動員して、気候中立経済への移行によって最も影響を受ける地域に的を絞った支援を行う。ECは、次の数か月間、加盟国の計画策定を支援する。各加盟国は、関連する国家、地域、および地域の利害関係者と綿密に協議し、地域の移行計画を策定・承認し、ECに提出する。

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_20_812
(欧州委員会記事) 元記事公開日:2020/5/7

~米国:地球温暖化のために、気温と湿度の極端な現象がすでに数十年前から発生との報告~Dangerous humid heat extremes occurring decades before expected
気候モデルでは、21世紀末までに屋外で数時間過ごす人にとって、気温と湿度の組み合わせが致命的な閾値に達する可能性があると予測している。Science Advances誌に発表されたジェット推進研究所(JPL)の研究者たちによる調査報告書によると、これらの極端な現象は、地球温暖化のために、すでに数十年前から発生しているとしている。2003年の欧州熱波では5万人以上が、1995年のシカゴ熱波では700人以上が極端な湿球温度のために死亡している。研究者たちは、様々な地域で極端な湿球温度を引き起こす要因や、エネルギー、食料システム、人間の安全への潜在的な影響について、さらなる研究が必要であると考えている。

https://research.noaa.gov/article/ArtMID/587/ArticleID/2621/Dangerous-humid-heat-extremes-occurring-decades-before-expected
(NOAA
記事) 元記事公開日:2020/5/8

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