トピックス

2020年04月16日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学　海外情報　（4月9日～4月15日）

CRDS－研究開発戦略センター

「政策の科学」関連　海外情報　　期間：4月9日～4月15日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。（文責：CRDS科学技術イノベ－ション政策ユニット）

～英国：発展途上国のコロナウイルス感染を減らすために2億ポンドの支援～UK leads global fight to prevent second wave of coronavirus 英国政府は、発展途上国におけるコロナウイルスの大量感染を減らすために、英国の慈善団体および国際機関に対する2億ポンドの支援パッケージを発表した。内訳は、国連へ1億3,000万ポンド（ユニセフ2,000万ポンド、国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）2,000万ポンド等）、国際赤十字等へ5,000万ポンド、国際NGO等へ2,000万ポンドである。トレベリアン国際開発大臣は「英国の援助は英国民を保護し、医療体制が最も脆弱な国々での感染拡大を遅らせることにより、コロナウイルスの第二波が英国に到来するのを防ぐのに役立つ」と語った。コロナウイルス関連の援助総額は7億4,400万ポンドとなり、英国は最大の援助国の1つとなった。
https://www.gov.uk/government/news/uk-leads-global-fight-to-prevent-second-wave-of-coronavirus
(GOV.UK記事）　元記事公開日： 2020/4/12

～英国：NHSと重要な公共サービスに140億ポンド以上の資金提供～Chancellor provides over £14 billion for our NHS and vital public services
政府は、コロナウイルス流行後の、英国の回復力を構築する野心的な技術に2,000万ポンドを投資すると発表した。この政府資金により、企業は、コロナウイルス流行や将来の同様の状況による長期的な影響に対する英国の回復力の向上に貢献できる可能性がある。最大5万ポンドの助成金が、技術や研究に特化した企業に提供され、配達サービス、食品製造業、小売業、運輸業の業界で、新しい働き方の開発や回復力の構築に役立つだけでなく、今回の大流行のような状況で、家庭にいる人々を支援することができる。
https://www.gov.uk/government/news/chancellor-provides-over-14-billion-for-our-nhs-and-vital-public-services
(GOV.UK記事）　元記事公開日：2020/4/13

～英国：コロナウイルスと闘うNHSへの英国宇宙庁による支援～UK space technologies to boost NHS Coronavirus response
コロナウイルスと闘う国民保健サービス（NHS）を強化するために、英国宇宙庁による新しい取り組みが開始された。衛星データやドローン技術は、検査キット、マスク、ガウン、ゴーグルの配送や、感染症発生の管理等の課題解決に役立つ。最初の260万ポンドの資金が、これらの課題に対するハイテクソリューションを開発する多数のプロジェクトに提供される。政府はNHSを支援するために、産業界や英国の世界をリードする大学に対して、（ハンドサニタイザーから人工呼吸器までの）技術や機器を開発することで、英国の取り組みを支援するように求めている。
https://www.gov.uk/government/news/uk-space-technologies-to-boost-nhs-coronavirus-response　
(GOV.UK記事）　元記事公開日：2020/4/14

～英国：ハーツリーセンターのスーパーコンピューターがCOVID-19治療薬を探索～STFC's Hartree Centre speeds up the search for the most effective Coronavirus treatment - and how you can help!
英国の科学技術施設会議（STFC）のハーツリーセンター（Hartree Center）にあるスーパーコンピューターは、世界中のパソコンのグローバルネットワークを通じて、既存の抗ウイルス薬の中で、COVID-19の治療に最も効果的な薬を探索するための活動を加速させる。ワシントン大学医学部が主導するFolding @ homeプロジェクトは、このネットワークを活用して、タンパク質やその挙動の理解を深めるために、前例のない規模での大規模なシミュレーションを行う。COVID-19のライフサイクルに必要な1つ以上のタンパク質を破壊する抗ウイルス治療薬の特定を目指しており、発見できればウイルスのさらなる拡散防止に役立つ。
https://www.ukri.org/news/stfcs-hartree-centre-speeds-up-the-search-for-the-most-effective-coronavirus-treatment-and-how-you-can-help/
(UKRI記事）　元記事公開日：2020/4/14

～米国：EPAが全米の温室効果ガス（GHG）排出量に関する包括的な年次報告書を発表～Latest Inventory of U.S. Greenhouse Gas Emissions and Sinks Shows Long-Term Reductions, with Annual Variation
米国環境保護庁（EPA）は全米の温室効果ガス（GHG）排出量に関する包括的な年次報告書「米国の温室効果ガス排出量と吸収量のインベントリ」（U.S. Greenhouse Gas Emissions and Sinks）の2020年版を発表した。これによると、2005年以降、米国経済が25％成長したにもかかわらず、米国の温室効果ガス排出量は10％減少し、電力部門の排出量は27％減少している。2005年から2018年にかけて、世界のエネルギー関連CO2排出量は24％近く増加したが、米国の排出量は12％減少しており、米国は環境保護と温室効果ガス排出削減の世界的リーダーとなっている。
https://www.epa.gov/newsreleases/latest-inventory-us-greenhouse-gas-emissions-and-sinks-shows-long-term-reductions-0
(EPA記事）　元記事公開日：2020/4/13

～フランス：ANRがコロナウイルス対策のための86の研究プロジェクトを選出～Flash ANR Covid-19 : 86 projets financés pour un budget de 14,5 M€ et poursuite d'un appel ouvert en continu RA-ANR Covid-19
国立研究機構（ANR）は、コロナウイルス流行に関連して科学コミュニティを動員するためのFlash Covid-19公募の一環として、270の適格なプロジェクト提案から、即時の資金提供の対象となる86の研究プロジェクトを選出した。公募の当初予算は300万ユーロだが、高等教育・研究・イノベーション省（MESRI）の緊急基金と資金提供パートナーの支援により、1,450万ユーロに増額される。変化する状況に対応するため、RA-Covid-19公募が引き続きオープンとなり、緊急の研究ニーズを満たすために、新しい研究プロジェクト提案が受理され、評価される。
https://anr.fr/fr/actualites-de-lanr/details/news/flash-anr-covid-19-86-projets-finances-pour-un-budget-de-145-meur-et-poursuite-dun-appel-ouvert-en/
(ANR記事）　元記事公開日：2020/4/10

～米国：DOEが流体力学的タービン技術の開発支援に3,800万ドルを提供～Department of Energy Announces $38 Million to Support Hydrokinetic Turbine Technology Development
米国エネルギー省（DOE）は、エネルギー高等研究計画局（ARPA-E）の新プログラムである、「海底流体動力学河川キロメガワットシステム」（SHARKS）に最大3,800万ドルを資金提供すると発表した。このプログラムは、潮流と河川流のための経済的に魅力的な流体力学的タービン（HKT）の設計を目指している。DOE次官のメネゼス氏は「米国の潮流と河川流は、クリーンで信頼性の高い電力を生産するための貴重な資源である。効率的で経済的に魅力的な流体力学的タービン技術を開発することにより、これらの資源を活用し、エネルギー生産インフラの多様化を図り、電力網の回復力を高めることができる」と語った。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-announces-38-million-support-hydrokinetic-turbine-technology-development
(DOE記事）　元記事公開日：2020/4/9

～米国：DOEが希土類元素の基礎研究に1,800万ドルを提供～Department of Energy to Provide $18 Million for Research on Critical Materials
米国エネルギー省（DOE）は、現代の米国経済に不可欠な希土類元素（または効果的な代替品）の継続的な安定供給確保を目指す基礎研究に最大1,800万ドル（3年間）を提供する計画を発表した。ネオジム、プラセオジム、ランタンなどの希土類元素は、モーターや風力タービンに使われる磁石や、スマートフォンやコンピュータの部品等の、多くの技術的および産業的アプリケーションに不可欠である。科学担当次官のポール・ダバー氏は、「希土類元素に関する知識の加速を支援することにより、我々の科学コミュニティ内でのブレークスルーを期待する」と述べた。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-provide-18-million-research-critical-materials
(DOE記事）　元記事公開日：2020/4/14

～米国：NIHがCOVID-19の治療薬候補としてのヒドロキシクロロキンの臨床試験を開始～NIH clinical trial of hydroxychloroquine, a potential therapy for COVID-19, begins
コロナウイルス感染症（COVID-19）で入院している成人患者の治療のためのヒドロキシクロロキン（マラリアや関節炎などのリウマチ症状の治療薬）の安全性と有効性を評価する臨床試験が、国立衛生研究所（NIH）傘下の国立心肺血液研究所（NHLBI）で開始された。予備報告では、患者を対象とした小規模な研究で潜在的な有効性が示唆されているが、ヒドロキシクロロキンがCOVID-19の治療に効果的で安全かどうかを判断するには、これらの臨床試験データが必要である。NIHはまた、COVID-19の可能性のある治療法として、レンデシビルについても試験を開始している。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-clinical-trial-hydroxychloroquine-potential-therapy-covid-19-begins
(NIH記事）　元記事公開日：2020/4/9