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2020年03月26日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (3月19日~3月26日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:3月19日~3月26日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)


~米国:AAASと「Science」誌がコロナウイルス研究情報を世界中に提供~AAAS and Science Journals Provide Scientific Information on COVID-19 Worldwide
米国科学振興協会(AAAS)と学術雑誌「Science」誌は、コロナウイルス・パンデミックに関して、科学界や一般市民に十分な情報を伝えるために、そのリソースを活用する。「Science」誌は、コロナウイルス研究論文の発行に関する出版業務を加速させ、研究の有効性を確保するための査読プロセスを維持しながら、提出された研究をプレプリント(査読前の原稿)サイトに投稿するよう科学者たちに要請した。「Science」誌の編集長は、「コロナウイルスの研究論文は可能な限り迅速にレビューされ、論文がオンラインで迅速に共有され、無料で提供されるようにしている」と語った。
https://www.aaas.org/news/aaas-and-science-journals-provide-scientific-information-covid-19-worldwide
(AAAS記事) 元記事公開日:2020/3/23


~英国:DASAが救急車を迅速に消毒するための技術を公募~COVID-19: Call for rapid sanitising technology for ambulances
国防・安全保障促進機構(DASA)は、救急車の清掃時間を短縮するための迅速な消毒技術を求めており、オープンイノベーション公募の一環として、「イノベーション重点領域」を立ち上げた。これは実際の試験で実証可能な迅速消毒技術を特定するために、業界の協力を求めるものである。現在、救急車がCOVID-19の疑いのある患者を輸送した後の消毒・清掃に最大45分を要しており、救急車の清掃センターが署や病院から離れている場合には更に時間がかかる。消毒技術は、救急車によるCOVID-19患者の輸送のほか、公共部門の車両の消毒にも適していることが要求される。
https://www.gov.uk/government/news/covid-19-call-for-rapid-sanitising-technology-for-ambulances
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2020/3/25


~英国:UKRIとDHSCがCOVID-19のワクチンと治療法の開発に関する6つの研究を支援~COVID-19 vaccine & therapy research boosted by six new projects in rapid response
政府は、英国の研究者による、新型コロナウイルスに関する6つの新しい研究(ワクチンの試験、治療法の開発等)に資金を投資する。英国研究・イノベーション機構(UKRI)および保健・社会福祉省(DHSC)から、国立衛生研究所(NIHR)を通じて、最初のラウンドの研究に1,050万ポンドが提供されるもので、これはコロナウイルスに関する新研究のための2,000万ポンドの「迅速研究対応」の一環である。臨床試験が成功すれば、100万回分規模の大量のワクチンを生産するために、製造プロセス開発にも資金が投資される。
https://www.ukri.org/news/covid-19-vaccine-therapy-research-boosted-by-six-new-projects-in-rapid-response/
 
(UKRI記事) 元記事公開日:2020/3/23



~英国:新型コロナウイルスの拡散状況をマッピングするための全ゲノムシーケンスを開始~UK launches whole genome sequence alliance to map spread of coronavirus
英国の主要な臨床医や科学者たちが、全ゲノムシーケンスを使用してCOVID-19の拡散状況や挙動をマッピングする。英国政府が支援するUKコンソーシアム(COVID-19 Genomics UK Consortium)は、病気の原因に関する大規模なシーケンス情報を迅速に提供することで、臨床医や公衆衛生チームが、病院、介護施設、地域社会の感染症クラスターを迅速に調査し、ウイルスの拡散状況を把握し、適切な感染症対策を実施できるようにする。2,000万ポンドの資金を通じて、英国が現在および将来のパンデミックに対処するための革新を求めていく。
https://www.ukri.org/news/uk-launches-whole-genome-sequence-alliance-to-map-spread-of-coronavirus/
(UKRI記事) 元記事公開日:2020/3/23


~米国:トランプ大統領がCOVID-19と闘う研究者のために米国のスーパーコンピューターの力を解放~President Trump Announces New Effort to Unleash U.S. Supercomputing Resources to Fight COVID-19
トランプ大統領は、大統領府科学技術政策局(OSTP)、エネルギー省(DOE)、およびIBMが主導する新しい官民コンソーシアム(COVID-19 High Performance Computing Consortium)を発表した。COVID-19と闘う研究者たちのために米国のスーパーコンピューターの力を解放を目的としており、コンソーシアムでは現在、合計で330ペタフロップスを超える計算能力を有する16のシステムを保有している。生命情報科学、疫学、分子モデリング等に関連する膨大な数の計算を処理することができ、ウイルスとの闘いにおいて科学的発見のスピードを格段に向上させると期待されている。
https://www.energy.gov/articles/president-trump-announces-new-effort-unleash-us-supercomputing-resources-fight-covid-19
(DOE記事) 元記事公開日:2020/3/23


~米国:DOEがアイソトープ製造の研究開発に1,600万ドルを投資~Department of Energy to Provide $16 Million for Isotope Production R&D
米国エネルギー省(DOE)は、アイソトープ製造の研究開発(R&D)を進めるために最大1,600万ドルの新規投資を行うと発表した。この取り組みは、米国の科学、医学、産業にとって、入手できないまたは供給が不足している重要なアイソトープを製造する主要な連邦プログラムの一環である。アイソトープの製造、研究、開発という重要な分野で長年にわたり米国のリーダーシップを維持することを目的としている。DOEは、2021年度に最大800万ドル、2022年度に追加で800万ドルの合計1,600万ドルの投資を予定している。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-provide-16-million-isotope-production-rd
(DOE記事) 元記事公開日:2020/3/24


~EU:ECがCOVID-19に関連して欧州で初めてとなる医療機器の備蓄を決定~COVID-19: Commission creates first ever rescEU stockpile of medical equipment
欧州委員会(EC)は、COVID-19のパンデミックに関連してEU諸国を支援するために、人工呼吸器や保護マスクなどの医療機器の戦略的備蓄(rescEU stockpile)を行うことを決定した。ECのフォンデアライエン委員長は、「欧州で初めてとなる緊急医療機器の共同備蓄を持つことにより、EUの連帯を行動に移した。これはすべての加盟国および市民の利益となる。」と述べた。備蓄は一つまたは複数の加盟国が管理し、ホスト国が機器を調達する。備蓄の費用の90%はECが負担し、残りの10%は備蓄を管理する加盟国が負担する。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_476
(欧州議会記事) 元記事公開日:2020/3/19


~EUチームが、バイオ燃料標準作成のための新しいバイオ燃料のエンジンテストの結果を公表~EU team presents results from engine tests with new types of biofuels for development of biofuel standards
欧州標準化機構が主導する専門家チームが、現在の市場標準の2倍となるバイオエタノール混合ガソリン(E20:混合率20%)に関する新しい標準仕様のための技術データを作成した。これらのデータは、ガソリンの品質向上に向けて、EUおよび加盟国が規則を変更するための科学的根拠となるものである。パラフィン系バイオ燃料の化石燃料への混合率を増やすことで、燃料消費量は変わらず、また車両や小売ネットワークを変更することなく、CO2、粒子状物質、一酸化炭素の排出を削減できることが確認された。これにより大気汚染の全体的な削減に貢献する。
https://ec.europa.eu/info/news/eu-team-presents-results-engine-tests-new-types-biofuels-development-biofuel-standards-2020-mar-23_en
(欧州議会記事) 元記事公開日:2020/3/23


~米国:HHSがCOVID-19患者の急増に対する医療システムの準備支援のために1億ドルを投資~HHS Provides $100 Million to Help U.S. Healthcare Systems Prepare For COVID-19 Patients
米国保健福祉省(HHS)の事前準備・対応担当次官補局(ASPR)は、米国の医療システムにおけるCOVID-19患者の急増に対する準備を支援するために1億ドルを提供すると発表した。HHSのアザー長官 (Alex Azar)は、「米国の医療従事者にこの新しい脅威に対抗するために必要な訓練とリソースを提供しなければ、COVID-19のパンデミックに打ち勝つことはできない。これらの資金は、それを実現することに役立つ」と述べた。準備を加速するために、エボラ出血熱で用意されたのと同じインフラを活用し、同様のアプローチを採用する。
https://www.hhs.gov/about/news/2020/03/24/hhs-provides-100-million-to-help-us-healthcare-systems-prepare-for-covid-19-patients.html
(HHS記事) 元記事公開日:2020/3/24

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