トピックス

2020年03月12日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学　海外情報　（3月5日～3月11日）

CRDS－研究開発戦略センター

「政策の科学」関連　海外情報　　期間：3月5日～3月11日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。（文責：CRDS科学技術イノベ－ション政策ユニット）

～英国：政府が次世代科学者たちを支援するために、数百万ポンドの資金を投資～Multi-million government investment in the future of UK science
英国政府は、次世代の世界をリードする科学者を支援するために、数百万ポンド規模の投資を行うと発表した。1億7,900万ポンドが、「Doctoral Training Partnerships」プログラムを通じて、40を超える英国の大学の物理学、数学、工学を専攻する最大2,200名の博士課程学生の能力開発支援に投資される。また890万ポンドを「Science Learning Partnerships」等の科学教育プログラムに投資して、科学教育を向上させることにより、科学を選択する学生を増やし、若者がSTEM（科学・技術・工学・数学）関連のキャリアを選択するよう後押しする。
https://www.gov.uk/government/news/multi-million-government-investment-in-the-future-of-uk-science
(GOV.UK記事）　元記事公開日：2020/3/6

～英国：NHSが従業員、雇用主、企業向けのコロナウイルス・ガイダンスを発表～Coronavirus (COVID-19) guidance for employees, employers and businesses
英国国民保健サービス（NHS）が、新型コロナウイルスに関する雇用主および企業向けのガイダンス（COVID-19: guidance for employers and businesses）を発行した。コロナウイルスに関して、職場のスタッフ等にアドバイスする際に役立つもので、COVID-19を含むすべての呼吸器感染症の拡大を防ぐ方法、COVID-19の疑いがあるまたは確認された人が職場にいる場合の対処方法、特定の感染地域に旅行した個人に与えるアドバイス、およびCOVID-19に起因する欠勤の証明に関するアドバイス等を網羅している。
https://www.gov.uk/government/news/coronavirus-covid-19-guidance-for-employees-employers-and-businesses
(GOV.UK記事）　元記事公開日：2020/3/10

～英国：Innovate UKが若いイノベーターを支援する3年間のプログラムを開始～Innovate UK launches new 3 year programme for Young Innovators
英国研究・イノベーション機構（UKRI）傘下のInnovate UKが、The Prince's Trust（チャールズ皇太子が設立した英国の慈善団体）と提携して220万ポンドの「若いイノベータープログラム」を発表した。「若いイノベーター賞」は、クリエイティブで革新的なビジネスアイデアを有する18歳から30歳までの若者を対象に、彼らのアイデアの実現を支援する。プログラムは、個人に5,000ポンドの助成金、1対1のコーチング、生活費を賄う手当の恩恵を与えるもので、3年間で最大100人の若者を支援する。
https://www.ukri.org/news/iuk-launches-new-programme-for-young-innovators/　
(UKRI記事）　元記事公開日：2020/3/10

～米国：DOEが2021年の「Solar Decathlon India」競技会への協力に関するMOUを締結～U.S. Department of Energy Signs Memorandum of Understanding with India for Solar Decathlon India Competition in 2021
米国エネルギー省（DOE）は、2021年の「Solar Decathlon India」の設立において、インドに協力と支援を提供する覚書（MOU）に署名した。DOEの「Solar Decathlon」は、再生可能エネルギーを電力源とする高性能でエネルギー効率の高い住宅の設計と建設を学生に求めるもので、長く続いている大学間の競技である。現在までに、4万人以上の学生が米国および国際的な「Solar Decathlon」大会に参加している。MOUの締結により、DOEは「インド米国科学技術フォーラム」（IUSSTF）およびそのパートナーと、2021年の競技会フレームワークに関して協力する。
https://www.energy.gov/articles/us-department-energy-signs-memorandum-understanding-india-solar-decathlon-india-competition
(DOE記事）　元記事公開日：2020/3/5

～米国：DOE科学ユーザー施設でのAI研究に4,000万ドルの投資～Department of Energy to Provide $40 Million for Artificial Intelligence Research at DOE Scientific User Facilities
米国エネルギー省（DOE）は、DOE科学ユーザー施設におけるデータの生成と管理の課題に対処するために、データ、人工知能（AI）、機械学習（ML）の新しい研究に3年間で最大4,000万ドルを提供する計画を発表した。DOE国立研究所の主要な科学施設では、毎日膨大な量のデータが生成されており、人工知能技術局（AITO）のイングスタッド局長は「大量のデータセットを分析し、そこから知見を抽出できるAIの能力は、我々の世界を変革する力を持っている。DOEはこの力を利用して施設の運用方法を最適化し、科学的発見の境界を押し広げるために、AI応用を主導して行く」と述べた。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-provide-40-million-artificial-intelligence-research-doe-scientific-user
(DOE記事）　元記事公開日：2020/3/9

～EU：ECがコロナウイルスの公募資金を増額し、17の研究プロジェットを選出～COVID-19: Commission steps up research funding and selects 17 projects in vaccine development, treatment and diagnostics
欧州委員会（EC）は、Horizon 2020プログラムから3,750万ユーロの追加資金を確保し、1月30日に開始したコロナウイルス研究に関する1,000万ユーロの緊急公募を、総額4,750万ユーロにスケールアップする。これにより、欧州連合（EU）およびその他の地域から136の研究チームが参加する17のプロジェクトを選出し、コロナウイルスの拡散防止を目的としたワクチン、新治療法、診断テスト法、医療システムの開発が可能となった。これは、COVID-19コロナウイルスの公衆衛生上の脅威に対するEUの協調的対応の一環である。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_20_386
(欧州議会記事）　元記事公開日：2020/3/6

～EU：欧州産業を未来に備えさせるための、ECの新産業戦略～Making Europe's businesses future-ready: A new Industrial Strategy for a globally competitive, green and digital Europe
欧州委員会（EC）は、欧州の産業リーダーシップを維持するための新産業戦略（Industrial Strategy）を発表した。新産業戦略パッケージでは、大企業および中小企業、革新的な新興企業、研究センター等の欧州産業のすべての関係者をサポートするための広範な措置を定めている。新産業戦略では3つの重要な優先事項（欧州および世界における欧州産業のグローバルな競争力と公平な競争環境の維持、2050年までに欧州の気候中立を達成、欧州のデジタル未来の形成）の達成をサポートしており、将来活動に関する包括的な提案を行っている。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_20_416
(欧州議会記事）　元記事公開日：2020/3/10

～EU：ECが「循環経済行動計画」を採択～Changing how we produce and consume: New Circular Economy Action Plan shows the way to a climate-neutral, competitive economy of empowered consumers
欧州委員会（EC）が新しい循環経済行動計画（Circular Economy Action Plan）を採択した。行動計画は欧州グリーン・ディールの主要な構成要素の一つであり、製品のライフサイクル全体に沿った措置の導入により、経済を環境に優しい未来に適合させ、環境を保護しながら競争力を強化し、消費者に新しい権利（製品の修理性や耐久性の情報にアクセスして、環境的に持続可能な選択を行う力）を与えることを目的としている。循環経済のための設計と生産に焦点を当て、使用される資源がEU経済で可能な限り長く維持されることを目指す。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_420
(欧州議会記事）　元記事公開日：2020/3/3

～米国：HHSがハイスループットのコロナウイルス（COVID-19）診断テストの開発を支援～HHS Supports Development of First High-Throughput COVID-19 Diagnostic Test
米国保健福祉省（HHS)の事前準備・対応担当次官補局（ASPR）は、24時間で最大1,000件のテストを行う診断システムで使用できるように設計されたホロジック社（Hologic, Inc.）の新型コロナウイルス（COVID-19）分子診断テストを支援する。ASPRの米国生物医学先端研究開発局（BARDA）は、COVID-19を引き起こすウイルスであるSARS-CoV-2の遺伝物質を検出するテストの開発を加速するために、ホロジック社に69万9,000ドルを資金支援する。成功すれば、臨床医が3時間以内に試験結果を入手できる可能性がある。
https://www.hhs.gov/about/news/2020/03/09/hhs-supports-development-of-first-high-throughput-covid-19-diagnostic-test.html
(HHS記事）　元記事公開日：2020/3/9