海外情報
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2020年02月27日
【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (2月20日~2月26日)
CRDS-研究開発戦略センター
「政策の科学」関連 海外情報 期間:2月20日~2月26日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)
~EU予算成立の遅れは、Horizon Europeのプログラムの開始を遅らせる可能性がある~EU budget delay leaves parts of Horizon Europe in limbo
先週、EUの指導者たちは、2021〜2027年のEU複数年次予算に関して、約27時間におよぶ2国間およびグループ間での会議と2回の本会議で審議を行ったが、合意に至らなかった。これに関して、欧州委員会(EC)のフォンデアライエン委員長は、EU加盟国が予算に迅速に合意できなければ、Horizon EuropeやErasmusの学生交流プログラム等の開始が遅れることになると警告した。EU予算を2021年1月に成立させるためには、EU加盟国は2020年末までに合意に達する必要がある。
https://sciencebusiness.net/news/eu-budget-delay-leaves-parts-horizon-europe-limbo
(Science|Business記事) 元記事公開日:2020/2/25
~英国が開発したセンサーが400回の「火星地震」を検出~400 Marsquakes detected by UK sensors in one year
米国航空宇宙局(NASA)の火星探査機「インサイト」が、ミッションの最初の年に、「火星地震」と思われる地震振動を400回記録した。これらの振動を検出したのは、英国で開発された一連のシリコンセンサーである。インペリアル・カレッジ・ロンドンやオックスフォード大学等が、英国宇宙庁から400万ポンドの資金支援を受けて共同開発したもので、原子以下のスケールでの動きを検出するのに十分な感度を有している。ミッションの成果は、"Nature Geoscience and Nature Communications"誌で発表される。
https://www.gov.uk/government/news/400-marsquakes-detected-by-uk-sensors-in-one-year
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2020/2/24
~英国:UKRIが、研究キャリア間の移動を支援する"Innovation Scholars"プログラムを開始~£10 million funding to spark innovation and new careers
英国研究・イノベーション機構(UKRI)は、イノベーションを推進し、人々の異なる研究キャリア間の移動の支援を目的とした新しい"Innovation Scholars"プログラムを開始した。最初の1,000万ポンドのパイロット・プログラムとなる"Innovation Scholars"出向制度では、生物医学分野の(企業や機関等の)雇用者が、学界、国民保健サービス(NHS)等のあらゆる分野から出向者を募集することを支援する。これにより、雇用者は人材を確保することができ、個人は新しいスキルを開発し、知識交流を行うことができる。
https://www.ukri.org/news/10-million-funding-to-spark-innovation-and-new-careers/
(UKRI記事) 元記事公開日:2020/2/20
~フランス:ANRによる「バイオベースの代替製品、技術、プロセス」に関する国際公募の事前発表~Preliminary announcement: an international call for proposals on Bio-based replacement products, technologies and processes will be launched soon
フランス国立研究機構(ANR)は、ERA-NET CoBioTechの下で、バイオ経済に適用されるバイオテクノロジー分野における多国間研究プロジェクトに関する3番目の国際共同公募をまもなく開始する旨、事前発表を行った。3番目の公募「バイオベースの代替製品、技術、およびプロセス」は、バリューチェーン全体を通じて持続可能性に重点を置いており、9か国から9つのファンディング機関が結集する。単一段階の公募で、2020年3月後半に開始され、6月中旬に応募締切予定。
https://anr.fr/en/latest-news/read/news/preliminary-announcement-an-international-call-for-proposals-on-bio-based-replacement-products-tec/
(ANR記事) 元記事公開日:2020/2/20
~米国:DOEが中小企業向けの研究開発助成金(9,700万ドル)を発表~Department of Energy Announces $97 Million for Small Business Research and Development Grants
エネルギー省(DOE)は、28州の70の中小企業に対して、86件の助成金(総額9,700万ドル)を授与すると発表した。中小企業イノベーション研究(SBIR)・中小企業技術移転(STTR)プログラムを通じて資金提供されるもので、今回はフェーズIIの研究開発を対象としている。フェーズIでイノベーションの技術的実現可能性を実証した中小企業が、フェーズIIのプロトタイプ(またはプロセス)開発の助成金を目指して競争した。フェーズIIの助成金の平均値は、2年間で110万ドル。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-announces-97-million-small-business-research-and-development-grants
(DOE記事) 元記事公開日:2020/2/24
~米国:DOEがIoT統合研究に670万ドルの投資を発表~Department Of Energy Announces $6.7 Million for IoT Integration Research
エネルギー省(DOE)の電力局(OE)は、「モノのインターネット」(IoT)技術の統合方法の設計・開発を目的とした、4つの大学が主導する研究プロジェクトに670万ドルを資金提供すると発表した。具体的には、エネルギーインフラ業界に、IoTの先端技術と結合させるための、堅牢でスケーラブルな方法を提供することを目指している。データを送受信できる物理デバイスや車両、建物等との相互接続は、デジタルと電力供給網間の接続に起因する、有望で高度なサービスを提供できる可能性がある。
https://www.energy.gov/articles/department-energy-announces-67-million-iot-integration-research
(DOE記事) 元記事公開日:2020/2/25
~米国:DODがAI倫理に関する5つの原則を正式に採択~DOD Adopts 5 Principles of Artificial Intelligence Ethics
国防総省(DOD)は、人工知能(AI)の倫理的発展のための5つの原則を正式に採択した。新しい原則は、国防イノベーション委員会(DIB)が、主要なAI技術の専門家、現在および以前のDOD幹部、一般の米国民等と協議を重ねて、15カ月を費やして作成したもので、DODによるAIの倫理的な設計、開発、展開、および利用に関する基盤を提供するものである。採択されたAI倫理原則は、「責任」「公平性」「追跡可能性」「信頼性」「統治可能性」の5つの原則で構成されている。
https://www.defense.gov/Explore/News/Article/Article/2094085/dod-adopts-5-principles-of-artificial-intelligence-ethics/
(DOD記事) 元記事公開日:2020/2/25
~ECが新型コロナウイルスの感染爆発に対処するためのグローバルな取り組みに2億3,200万ユーロを支援~COVID-19: EU working on all fronts, €232 million for global efforts to tackle outbreak
欧州委員会(EC)は新型コロナウイルスの拡散を遅らせるために24時間体制で取り組んでおり、ウイルスに対するグローバルな準備、予防、封じ込めを強化するため、2億3,200万ユーロ相当の新しい支援パッケージを発表した。このうち1億1,400万ユーロが世界保健機関(WHO)へ、1,500万ユーロがアフリカへ、1億ユーロが、診断、治療、予防に関連する緊急に必要な研究に提供される。また、中国の武漢からのEU市民の本国送還便のために、300万ユーロが「EU市民保護メカニズム」に割り当てられる。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_316
(欧州議会記事) 元記事公開日:2020/2/24
~EU理事会が、英国との交渉開始に関する交渉指令を採択~Future EU-UK Partnership: European Commission receives mandate to begin negotiations with the UK
EU理事会が、欧州連合(EU)と英国との将来のパートナーシップに関する交渉の開始を、欧州委員会(EC)に許可する交渉指令を採択した。これにより、ECが英国との交渉に取り掛かる準備が整った。交渉指令は、2020年2月3日にECが提出した勧告草案に基づくもので、EU理事会の既存のガイドラインと結論、およびEUと英国との間で合意された2019年10月の政治宣言を完全に尊重するものとなっている。英国との正式な交渉は、2020年3月2日の週に開始される予定。
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_324
(欧州議会記事) 元記事公開日:2020/2/25