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2019年11月08日

【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (10月31日~11月6日)

CRDS-研究開発戦略センター

「政策の科学」関連 海外情報  期間:10月31日~11月6日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)

~EU:予算委員が、研究者支援のため、加盟国に負担増を呼びかけ~EU budget Commissioner says member states must pay more to support researchers
欧州連合(EU)予算委員のギュンター・エッティンガー氏は、英国の離脱によって生じるEU予算の「ブレグジットギャップ」を補うとともに、研究とデジタル開発を促進するために、加盟国にもっと資金を提供するように求めた。同氏の発言は、ドイツとオランダを含む予算貢献国が、委員会提案の予算が大幅に削減されるまで、EUの次期長期予算を支援しないというニュースを受けて出されたものである。
https://sciencebusiness.net/news/eu-budget-commissioner-says-member-states-must-pay-more-support-researchers
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/31

~家庭生活を監視するGoogleの技術は道徳的境界を超えている~Google's domestic monitoring technology will 'cross a moral boundary'
今月初め、Googleは家庭生活を監視するための一連のセンサーとカメラの使用に関する特許を取得した。神経科学者のアラン・フィンケル氏は、家庭活動を監視するGoogleの計画は、科学と倫理の対立を不必要に助長するもので、道徳的境界を越えると主張している。人間を固有の価値と尊厳のある大切な個人としてではなく、研究・操作の対象やデータとして扱うという考え方に違和感がある。
https://sciencebusiness.net/news/googles-domestic-monitoring-technology-will-cross-moral-boundary 
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/31

~フランス・ドイツ:米国のクラウド企業に対抗するための、欧州のライバル計画を策定~France and Germany draw up plan for European rival to US cloud firms
ドイツとフランスは、AmazonやMicrosoftなどの米国のハイテク大手の優位性を打破するために、欧州における安全な代替データインフラ構築のために協力するとの共同声明を発表した。両国政府は、2018年の米国クラウド法の影響や、米国企業による数十億ユーロの市場の独占による欧州企業への影響を懸念している。両国の専門家が、今年後半にプロジェクトの組織構造とガバナンス構造を設定する。
https://sciencebusiness.net/news/france-and-germany-draw-plan-european-rival-us-cloud-firms
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/31

~EU:Horizon Europe計画案に関する最終的なオンライン・コンサルテーションが進行中~Final public consultation on Horizon Europe plan gets underway
欧州委員会(EC)は、Horizon Europeの計画案(941億ユーロ、7年間の研究プログラム)に関する最終的なオンライン・コンサルテーションを開始した。調査は主に、各国の汎欧州傘下の協会を対象としており、11月17日までの回答を求めている。計画案は既にいくつかのドラフトを経ており、ECは現在、2020年初頭に採択される最終バージョンに向けて取り組んでいる。

https://sciencebusiness.net/news/final-public-consultation-horizon-europe-plan-gets-underway
 
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/11/4

~中国:世界の特許出願件数のほぼ半分は中国で出願~Nearly half of patent applications worldwide are filed in China
世界知的所有権機関(WIPO)の最新のデータによると、中国特許庁は2018年に150万件の特許申請を受理しており、世界中で出願されたすべての特許出願の46.4%を占めている。中国のシェアは2008年の15%から、過去23年間で毎年増加している。米国が2位(59万7,141件)で、続いて日本(31万3,567件)、韓国(20万9,992件)、欧州(17万4,397件)となっている。
https://sciencebusiness.net/news-byte/nearly-half-patent-applications-worldwide-are-filed-china
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/11/4

~米国企業が、ルーマニアの超高強度レーザー研究所のガンマ線に関する4,200万ユーロの契約を獲得~US company wins €42M contract for gamma beam at EU-funded ELI laser facility in Romania
カリフォルニア州に本拠を置くLyncean Technologies社が、EUの資金支援を受けているルーマニアの超高強度レーザー研究所(ELI-NP)への、エネルギー可変ガンマ線発生装置の設置に関する4,200万ユーロの契約を獲得した。設置期限は2023年で、同社はさらに設置後3年間、技術支援を提供する契約を締結した。この契約は、米国とルーマニアの科学協力の強化を示すものとして注目される。
https://sciencebusiness.net/news/us-company-wins-eu42m-contract-gamma-beam-eu-funded-eli-laser-facility-romania
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/11/5

~米国:NIHとビル&メリンダ・ゲイツ財団が、HIVおよび鎌状赤血球症の治療方法開発で協力~Gates and NIH join forces on HIV and sickle cell diseases
米国国立衛生研究所(NIH)とビル&メリンダ・ゲイツ財団が協力して、HIVおよび鎌状赤血球症の最先端の遺伝子ベースの治療法を、サハラ砂漠以南のアフリカにもたらすという極めて複雑な課題に取り組む。両者は今後4年間で少なくとも各々1億ドルを投資して、治療方法の開発を加速させるが、基本的な医薬品さえ入手が困難な地域で利用されるためには、さらなる改善が必要である。
https://science.sciencemag.org/content/366/6465/558.2
(Science記事) 元記事公開日:2019/11/1

~発展途上国向けの「緑の気候基金」が記録的な98億米ドルの資金調達を達成~Green Climate Fund attracts record US$9.8 billion for developing nations
パリでの「緑の気候基金」(Green Climate Fund)の最新の資金調達ラウンド会議で、27か国が貢献を約束。今回、米国とオーストラリアの不参加にもかかわらず、誓約の総額は、2014年の93億ドルを超えて、98億米ドルに達した。英国、ドイツ、フランスを含む13か国が、5年前より少なくとも2倍の提供を誓約した。今後数ヶ月でさらに多くの誓約が期待されている。
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03330-9
(Nature記事) 元記事公開日:2019/11/1

~米国:トランプ政権が「パリ協定」からの離脱を正式に表明~It's official: Trump begins process to exit Paris climate agreement
11月4日トランプ大統領は、「パリ協定」に留まることは米国の経済的競争力を損なうとして、「パリ協定」からの離脱を表明した。この発表に伴い、ポンペオ国務長官は2015年の「パリ協定」から米国が正式に離脱する旨の書簡を国連に提出した。実際の離脱には1年を要し、大統領選の翌日に当たる2020年11月4日に正式な離脱となる。
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03230-y
(Nature記事) 元記事公開日:2019/11/5

~米国:ホワイトハウス科学顧問が研究者の意見を聴取するリスニングツアーを開始~ Trump's science adviser kicks off listening tour of the US
ホワイトハウス科学顧問のケルビン・ドログマイヤー氏が、米国の科学を強化し保護する方法を探るため、11月5日にワシントンDCで開催されたサミットでの、学界、産業界、政府機関の代表者たちへの聞き取りを皮切りに、リスニングツアーを開始した。主に非公開で行われ、学術研究における外国の影響、利益相反、セクシャルハラスメントなどの問題について議論した。
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03411-9
(Nature記事) 元記事公開日:2019/11/5

~「パリ協定」後の最初の15年間の温室効果ガスだけで、2300年に海面が上昇~Our shameful legacy: just 15 years' worth of emissions will raise sea level in 2300
全米科学アカデミー(NAS)紀要で発表された最新の論文によると、「パリ協定」後の最初の15年間に排出された温室効果ガスの排出量だけで、今後数世紀において海面を20cm上昇させるとしている。論文は、世界が今日大気中に排出するガスが、長期的に重大な結果をもたらすことを示唆しており、各国政府による排出ガス削減の取り組みを劇的に拡大させる必要性を強調している。
https://theconversation.com/our-shameful-legacy-just-15-years-worth-of-emissions-will-raise-sea-level-in-2300-126429
(The Conversation記事) 元記事公開日:2019/11/5

~ドイツ:メルケル首相が電気自動車への大規模投資を表明~Electric mobility - series production
メルケル首相がツヴィッカウのフォルクスワーゲン工場を訪問し、交通手段の変革は基本であり、電気自動車をより魅力的にし、より多くの電気自動車が路上で走るように大規模投資を行うと強調した。ドイツ政府は今後数年間で、電気自動車の公共充電インフラの展開に35億ユーロを投資する。フォルクスワーゲンは2021年には年間最大33万台の電気自動車を生産する予定。
https://www.bundesregierung.de/breg-en/news/merkel-bei-vw-in-zwickau-1688558
(ドイツ連邦政府記事) 元記事公開日:2019/11/4

~英国:研究とイノベーションのためには、国際的な協力が不可欠~International partnership opportunities for UK research and innovation
エイドリアン・スミス教授とグレーム・リード教授による独立した報告書が発表され、英国が世界的な科学の超大国としての地位を保持していくためには、国際的な協力が基本であり、これらの協力が気候変動のようなグローバルな課題の挑戦に役立つとしている。英国政府はHorizon Europeへの関連付けを検討するとともに、EUと緊密な関係を維持したいと希望している。
https://www.gov.uk/government/news/international-partnership-opportunities-for-uk-research-and-innovation
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/11/5

~英国:宇宙庁が、コーンウォールでの小型衛星打ち上げ支援のために735万ポンドを投資~UK Space Agency confirms £7.35 million funding to support small satellite launch from Cornwall
英国宇宙庁は、ニューキー・コーンウォール空港での小型衛星の水平打ち上げを可能にするため、米国の打ち上げオペレーターであるヴァージン・オービット(Virgin Orbit)社の英国支社であるVirgin Orbit UK Ltd.に735万ポンドを投資する。この資金は、主要機器の英国内での製造を含む、高度な地上支援機器の開発、およびミッション計画の実施を支援する。
https://www.gov.uk/government/news/uk-space-agency-confirms-735-million-funding-to-support-small-satellite-launch-from-cornwall
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/11/5

~英国:DASAが敵対的なドローンの脅威に対抗するために約200万ポンドを投資~DASA awards £2m contracts to counter hostile drone threats
国防・安全保障促進機構(DASA)は、ドローンの敵対的および悪意のある使用を、検出、破壊、および無効にするための、新しい能力を開発するために、200万ポンド近くを投資したと発表した。後のフェーズでの開発・組み込みのための概念実証を目的としたフェーズ1では、18のプロジェクトに各々10万ポンドが提供された。フェーズ1は2020年夏まで実施される。
https://www.gov.uk/government/news/dasa-awards-2m-contracts-to-counter-hostile-drone-threats
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/11/5

~米国:DOEが水力発電および水技術の推進に2,490万ドルの資金を投入~DOE Announces $24.9 Million Funding Selections to Advance Hydropower and Water Technologies
米国エネルギー省(DOE)は、最大2,490万ドルの資金を投入する4つの関心分野とその参加プロジェクトを決定した。革新的な業界主導の技術ソリューションを推進し、柔軟なグリッド電源としての水力発電の能力の向上を目的としており、関心分野には、水力発電運転の柔軟性、小規模水力発電およびインストリーム流体力学技術、前進波力エネルギー機器設計等が含まれる。
https://www.energy.gov/articles/doe-announces-249-million-funding-selections-advance-hydropower-and-water-technologies
(DOE 記事) 元記事公開日:2019/10/31

~米国:EPAが環境技術の商業化のために、中小企業に270万ドルの資金提供~EPA Awards $2.7 Million to Small Businesses to Commercialize Environmental Technologies
米国環境保護庁(EPA)は、米国経済を成長させつつ、環境を保護する革新的な技術の開発・商業化のために、9つの中小企業に270万ドルの資金を提供すると発表した。これらの中小企業は、水質、大気質、土地再生、国土安全保障、製造、建設資材など、幅広いトピックに取り組んでいる。資金はEPAの中小企業イノベーション研究(SBIR)プログラムを通じて提供される。
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-awards-27-million-small-businesses-commercialize-environmental-technologies
(EPA 記事) 元記事公開日:2019/11/4

~米国:EPAが2019年度環境正義少額助成金の受賞者を発表~EPA Selects 2019 Environmental Justice Small Grants Recipients
米国環境保護庁(EPA)は、地域社会の環境正義問題に取り組む50の組織に150万ドルの競争的助成金を授与すると発表した。EPAの環境正義少額助成金(Environmental Justice Small Grants)プログラムは、環境問題に対処するために必要な資金やリソースが不足している組織を支援するもので、米国27州とプエルトリコのプロジェクトを支援する。
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-selects-2019-environmental-justice-small-grants-recipients
(EPA 記事) 元記事公開日:2019/11/5

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