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2019年10月18日
【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (10月10日~10月16日)
CRDS-研究開発戦略センター
「政策の科学」関連 海外情報 期間:10月10日~10月16日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)
~英国:合意なきEU離脱の場合、英国は独自の研究会議を構築するしか選択肢がない~No-deal Brexit would force UK to create 'a bigger rival' to European Research Council
科学のBrexit緊急時対応計画に関する政府報告書の著者で、アランチューリング研究所所長のエイドリアン・スミス氏は、合意なき離脱により、英国がHorizon Europeから締め出された場合には、欧州研究会議(ERC)を複製したような機関を英国内に設立する以外に選択肢がないと主張。英国版ERCは国際的な組織によって運営され、世界中の科学者に開かれることを提案している。
https://sciencebusiness.net/news/no-deal-brexit-would-force-uk-create-bigger-rival-european-research-council
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/10
~EU:人工知能(AI)に関して、独自の倫理的および人間中心の規則の作成を約束~Vestager promises Europe will go its own way on artificial intelligence rules
EUの新しいデジタルおよびビッグテクノロジーの規制当局者であるマルグレーテ・ヴェスタエア氏は、任期の最初の100日間で、人工知能(AI)に関する倫理的および人間中心の規則を作成することを約束した。同氏はまた、厳格な規則を発行して、AIのイノベーションを遅らせることがないように慎重に進めるとし、作成にあたり、多くの企業からのフィードバックを求めている。
https://sciencebusiness.net/news/vestager-promises-europe-will-go-its-own-way-artificial-intelligence-rules
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/10
~EU:全欧アカデミーがERC予算の倍増と「文化」クラスターへの資金増を求める~Basic research and culture should have more money in Horizon Europe, European academies say
全欧アカデミー連盟(ALLEA)は、欧州が引き続き最高の研究者を惹きつけたいと望むのであれば、Horizon Europeの欧州研究会議(ERC)の予算は、提案された7年間166億ユーロの少なくとも2倍であるべきと主張している。また、Horizon Europeの第2の柱である研究クラスターの中で、「文化」クラスターへの資金の増加を強く求めている。
https://sciencebusiness.net/framework-programmes/news/basic-research-and-culture-should-have-more-money-horizon-europe-european
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/10
~フランス、米国:フランス国立科学研究センター(CNRS)とシカゴ大学が研究と教育のコラボレーションを開始~CNRS and University of Chicago launch research and education collaboration
フランス国立科学研究センター(CNRS)とシカゴ大学は、幅広い科学分野での研究、教育、および学術的な協力を拡大するための新しい協力関係をスタートさせる。この協定はシカゴ大学の教員や学生とフランス最大の政府研究機関とを結び付けるもので、この種の協定としては最初のものとなる。米仏で共同イニシアチブを促進するための強力なフレームワークの構築に役立つ。
https://sciencebusiness.net/network-updates/cnrs-and-university-chicago-launch-research-and-education-collaboration
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/10
~EU:EIT Healthが、2021年のヘルスケア・イノベーション活動の提案公募を開始~EIT Health launches call for proposals for activities in 2021
欧州イノベーション工科大学院-医療(EIT Health)が、2021年度のヘルスケア・イノベーション活動の提案公募を開始した。対象分野は、イノベーションプロジェクト、教育、ビジネス創造で、提案はEIT Healthの戦略アジェンダへの対応が求められる。この戦略アジェンダに対応していることを確保するために、EIT Healthはプロジェクトが対応すべき数項目のFocus Areaを定めている。
https://sciencebusiness.net/network-updates/eit-health-launches-call-proposals-activities-2021
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/10
~EU:多くの新興企業創業者が、中東欧諸国から西欧諸国に移住~Central and eastern Europe lose start-up founders to the west
欧州スタートアップ・イニシアチブ(ESI)が発表した報告書(Startup Heatmap 2019)によると、中東欧諸国の新興企業創業者の約16%が西欧諸国への移住を選択し、18%が地中海地域を離れている。地中海地域では、スペインとポルトガルが起業家を引き付けたが、イタリアとギリシャは各々20%と39%を失った。最も恩恵を受けた国は、英国、アイルランド、ベネルクス諸国、バルト三国である。
https://sciencebusiness.net/news-byte/central-and-eastern-europe-lose-start-founders-west
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/15
~英国:政府が、DARPAに似た研究ファンディング機関の設立計画を策定~UK government sets out plan for DARPA-like funding agency for research
英国政府は、「新しいアプローチ」の一環で、米国の国防高等研究計画局(DARPA)をモデルに、研究や技術の新興分野を支援するための、ファンディング機関の設立を提案。ジョンソン首相は研究のお役所仕事を大幅に削減して、より柔軟な資金提供を図りたいとしている。そのほか、新規国家宇宙会議の設立や、優秀な科学者を惹きつけるためのポイント制ビザシステムの改定がある。
https://sciencebusiness.net/uk-government-sets-out-plan-darpa-funding-agency-research
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/15
~スペイン:CSICのメネンデス会長がHorizon Europeの基礎研究予算の増額を要請~Spanish researchers make a plea for more blue skies research in Horizon Europe
スペイン国立研究会議(CSIC)会長のローザ・メネンデス氏は、Horizon Europe予算で自由な基礎研究が大きなシェアを獲得することを希望している。同氏は、自由な科学的調査と目標志向の研究の両方が重要であるとし、重要出資者の英国が去り、ドイツが少ない支出を希望し、東欧諸国が結束基金からの資金移動に不満な状況で、Horizon Europeの基礎科学予算が削減されることを懸念している。
https://sciencebusiness.net/news/spanish-researchers-make-plea-more-blue-skies-research-horizon-europe
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/15
~スイス:サンライズとファーウェイが欧州で最初となる5G共同イノベーションセンターを開設~Sunrise and Huawei open the first European 5G Joint Innovation Center
スイスの通信事業者サンライズ社と、その戦略パートナーである中国電気通信会社ファーウェイ(Huawei)社は、オプフィコン(スイス、チューリッヒ州)に5G共同イノベーションセンターを開設して、民間および企業向けの5Gアプリケーションの研究開発を推進する。実際の5G使用事例を紹介し、サードパーティ企業の5Gアプリ開発を支援することで、スイスの5Gエコシステムを活性化させる。
https://sciencebusiness.net/network-updates/sunrise-and-huawei-open-first-european-5g-joint-innovation-center
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/15
~英国:世界的な健康危機を予測し防止するための緊急対応研究センターがオープン~ Rapid response research centre to predict and prevent global health crises
ロンドンで、世界で最も進んだ疾病と緊急事態の分析機関であるアブドゥル・ラティフ・ジャミール疾病緊急事態分析研究所(J-IDEA)がオープンした。J-IDEAはインペリアル・カレッジ・ロンドンに本部を置き、伝染病、異常気象、自然災害および人的災害などの緊急事態に迅速に対応する。世界中から一流の疫学者、生物統計学者、医療従事者、データ科学者を結集させる。
https://sciencebusiness.net/network-updates/rapid-response-research-centre-predict-and-prevent-global-health-crises
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/16
~米国:黒人NIH申請者の資金獲得率が低いのはトピックの選択に問題がある~Topic choice works against black NIH applicants
科学者のチームは、黒人申請者が白人申請者よりも米国国立衛生研究所(NIH)からの資金を獲得する可能性が著しく低い理由を理解する上で重要な要因を特定した。黒人科学者が研究したいとするトピックに原因がある。具体的には、黒人の申請者は、査読者から低いスコアを受けるトピックを提案する傾向があり、スコアの低い提案は資金提供される可能性が低い。
https://science.sciencemag.org/content/366/6462/164
(Science記事) 元記事公開日:2019/10/11
~中国:科学組織がウイグル人の学者たちの保護を求める~Science organizations speak out in defense of Uyghur academics
新疆ウイグル自治区のイスラム教徒少数派に対する中国の取締りは、2016年後半以降100万人もの人々を拘束した。その中には、多くのウイグル族学者や科学者も含まれており、中国国外の科学組織が、姿を消した国際的に知名度の高い研究者たちを助けようと試みているが、多くは慎重に動いており、事態を悪化させることを心配している。
https://science.sciencemag.org/content/366/6462/165
(Science記事) 元記事公開日:2019/10/11
~米国:電力網の効率を向上させて、発電コストを下げるための新しいアプローチ~New approach for modern power grids increases efficiency, reduces costs
今日の電力網の主要な課題の1つは、発電と送電の制約を満たしながら、発電コストを最小限に抑える送電戦略を設計することである。ペンシルバニア州立大学とその他の機関の研究者たちは、発電コストと温室効果ガスを削減するだけでなく、過負荷やカスケード停電を防止し、電力ネットワークのすべての制約を満たす、現代の送電網のための新しい送電戦略を提案している。
https://www.nsf.gov/discoveries/disc_summ.jsp?cntn_id=299371&org=NSF&from=news
(NSF記事) 元記事公開日:2019/10/11
~英国:気候変動委員会の2つの報告書に対する政府の回答~Committee on Climate Change's 2019 progress reports: government responses
2019年7月に気候変動委員会(CCC)は、英国の排出ガス削減に関する年次報告書と気候変動への準備状況に関する隔年報告書を議会に提出した。このたび、政府はこれらの報告書への回答として、「クリーンな成長をリード」(Leading on Clean Growth)と「気候変動委員会への政府の回答」(Government response to the Committee on Climate Change)の2つの回答書を発行した。
https://www.gov.uk/government/publications/committee-on-climate-changes-2019-progress-reports-government-responses
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/10/15
~英国:政府が気候変動に対する取り組みを加速~UK to go further and faster to tackle climate change
政府は気候変動委員会(CCC)の勧告に応じて、気候変動への取り組みをさらに進めて加速させるための方法を決定した。英国は、2050年までに正味ゼロエミッションの立法を行った最初の主要経済国であり、CCCの勧告に対する政府の公式の対応には、気候変動に対する政府全体の取り組みを活性化するガバナンス強化計画と、輸送の脱炭素化を加速するための大胆かつ野心的な計画が含まれている。
https://www.gov.uk/government/news/uk-to-go-further-and-faster-to-tackle-climate-change
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/10/15