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2019年10月10日
【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報 (10月3日~10月9日)
CRDS-研究開発戦略センター
「政策の科学」関連 海外情報 期間:10月3日~10月9日
海外の「政策のための科学」関連のウェブサイト等から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を以下のとおりまとめました。(文責:CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニット)
~米国:SilverCloud Health社(デジタルメンタルヘルス会社)がMicrosoftとの共同研究を発表~SilverCloud Health works with Microsoft in pioneering AI research for mental health
世界有数のデジタルメンタルヘルス企業であるSilverCloud Health社がMicrosoftとの共同研究を発表した。メンタルヘルスケアのオンラインサービスを人工知能(AI)により更に強化することを目的として、機械学習とAIを駆使し、臨床結果を最適化するための早期介入など、個々の患者の状況に対応した個別化メンタルヘルスケアの理解と提供の加速化をめざす。
https://sciencebusiness.net/network-updates/silvercloud-health-works-microsoft-pioneering-ai-research-mental-health
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/3
~アイルランド:トリニティ・カレッジ主導の人工知能(AI)研究がアイルランド経済に3億ユーロの貢献~Trinity-led AI research generated €300m for the Irish economy
アイルランドのビジネス・企業・イノベーション省の新しい報告によると、ダブリン大学トリニティ・カレッジ主導のADAPT SFIリサーチセンターによる人工知能(AI)研究がアイルランド経済に大きなインパクトをもたらしている。昨年だけで593人のフルタイム職が生まれ、2015年の1,700万ユーロのSFIへの初期投資から、2018年までにアイルランド経済に3億ユーロ以上が創出された。
https://sciencebusiness.net/network-updates/trinity-led-ai-research-generated-eu300m-irish-economy
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/3
~EU:EUA副会長が欧州委員会にHorizon Europeの予算増を呼びかけ~Horizon Europe: EUA presents 'Seize our common future' call to European Commission
欧州R&I Daysで、欧州大学協会(EUA)副会長のポール・ボイル氏が、欧州の大学を代表して講演し、欧州委員会(EC)に対して「共通の未来をつかもう」と呼びかけ、教育、研究、革新のための野心的な欧州予算を提唱した。ボイル氏は、「研究は我々の知識社会のインフラであり、道路であり、橋である」と述べ、Horizon Europeの予算の1,200億ユーロへの拡大は不可欠と主張。
https://sciencebusiness.net/network-updates/horizon-europe-eua-presents-seize-our-common-future-call-european-commission
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/3
~EU、メキシコ:BSCとENERXICOが高性能コンピューティングを通じてメキシコのエネルギー部門を強化~BSC and ENERXICO: Empowering the Mexican energy sector with supercomputing
ENERXICOは、欧州連合(EU)とメキシコ政府が共同出資した新しいプロジェクトで、エンジニアリング問題を解決するために15の機関が産学協力で結集する。バルセロナ・スーパーコンピューティング・センター(BSC)とメキシコの国立原子力研究所(ININ)が協力し、風力エネルギー、石油/ガスの探査、貯留層モデリング、輸送用バイオ燃料の規模拡大等に取り組む。
https://sciencebusiness.net/network-updates/bsc-and-enerxico-empowering-mexican-energy-sector-supercomputing
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/3
~EU:欧州は第6の技術革新で主導権を握る~Viewpoint: Europe can win the 'sixth wave' of innovation
欧州イノベーション会議(EIC)のアドバイザリーボードメンバーであるアニタ・クローン・トラセス氏は、第6の技術革新の波において、欧州が主導権を握ると述べている。次の波は「持続可能性」に焦点を当てるもので、少ない資源で多くを達成するような資源の生産性に関するものとなる。細分化された設計の代わりにシステム全体の設計が必要で、その複雑性こそ欧州が得意とする所であると主張。
https://sciencebusiness.net/framework-programmes/viewpoint/viewpoint-europe-can-win-sixth-wave-innovation
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/3
~EU:ERCの支援を受けた研究者がノーベル医学賞を受賞~ERC grantee wins Nobel prize in medicine
2019年のノーベル生理学・医学賞は、細胞が酸素レベルを感知し適応する方法に関する研究で、ウィリアム・ケリン氏、ピーター・ラトクリフ氏、グレッグ・セメンザ氏に授与された。彼らの発見は、貧血、癌、その他の病気と戦うために重要となるものである。ラトクリフ氏は、欧州研究会議(ERC)の資金提供を受けており、ERCが支援した7番目のノーベル賞受賞者となる。
https://sciencebusiness.net/erc-grantee-wins-nobel-prize-medicine
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/8
~EU:ECAがHorizon Europeにおける人件費の支払い規則の簡素化を要求~EU auditors call for simpler payment rules in Horizon Europe
欧州会計監査院(ECA)は、欧州連合(EU)の研究プログラムにおける人件費の支払い規則を簡素化する必要があると主張。また中小企業への支払いのチェック強化を求めている。2018年の監査報告者によると、主なエラーの原因は、人件費や不適格な下請け費用等の過剰申告で、エラーの半数以上が民間企業、特に中小企業が提出した給与請求に関係していたとしている。
https://sciencebusiness.net/news/eu-auditors-call-simpler-payment-rules-horizon-europe
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/8
~EU:「結束同盟」は結束資金を研究やイノベーションにシフトする計画に反対~Regions come out against plan to shift cohesion money to research and innovation
都市と地域からなるEU全体の同盟である「結束同盟」は、将来の予算の少なくとも3分の1を結束政策に割り当てるようEU機関に要請した。予算担当コミッショナーに指名されたヨハンズ・ハーン氏が、2021-27年の長期予算から、結束資金や農業の予算を犠牲にして研究により多くの資金を割り当てるべきと発言したことに反対したものである。
https://sciencebusiness.net/framework-programmes/news/regions-come-out-against-plan-shift-cohesion-money-research-and
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/8
~マレーシア:5Gネットワーク構築に関して、マキシス社がファーウェイ社と契約を締結~Maxis forges ahead in 5G race with landmark network agreement with Huawei
マレーシアの最大手の通信会社であるマキシス(Maxis)社とファーウェイ・テクノロジーズ・マレーシア(Huawei)社がマレーシア国内での5Gネットワーク構築に関する契約に署名した。これにより、Maxisは長期のネットワークパートナーとなるHuaweiと協力して、マレーシアで5Gを立ち上げる。Huaweiは4G/LTEと5Gの無線機器およびサービスを提供する。
https://sciencebusiness.net/network-updates/maxis-forges-ahead-5g-race-landmark-network-agreement-huawei
(Science|Business記事) 元記事公開日:2019/10/8
~米国:DOEのペリー長官が年末まで退任の報道も、DOE科学予算は長官就任時よりも増額~ Rick Perry's most surprising legacy as energy secretary could be bigger science budget
エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官が年末までにDOEを離れるとのメディア報道がなされたが、DOEの広報担当はこれを完全に否定しなかった。ペリー長官は2020年度の年間予算を400億ドル近くまで押し上げ、2017年の就任時より約25%増加。この2年半の就任期間に、精力的に議会に働きかけ、議会においても多くのファンを獲得している。
https://www.sciencemag.org/news/2019/10/rick-perry-s-most-surprising-legacy-energy-secretary-could-be-bigger-science-budget
(Science記事) 元記事公開日:2019/10/4
~米国:移民からDNAデータを収集するという政府の計画に、生命倫理学者たちが懸念を表明~Scientists concerned over US plans to collect DNA data from immigrants
国土安全保障省(DHS)が発表した移民収容所に収容されている移民から、日常的にDNAデータを収集する政府の計画は、科学者の間にプライバシーと差別に関する懸念を引き起こしている。計画の支持者たちは、DNAデータが犯罪の解決に役立つとしているが、生命倫理学者たちは、この取り組みは立場が弱い人々を不当に標的にしていると主張している。
https://www.nature.com/articles/d41586-019-02998-3
(Nature記事) 元記事公開日:2019/10/7
~英国:NHSがゲーム依存症の子供たちを支援するための専門クリニックを開設~NHS opens clinic to help child addicts of computer games
国民保健サービス(NHS)がコンピューターゲームに夢中になっている子供や若者を治療するために、英国初の専門クリニックを開設。GP(総合診療医)および医療専門家がゲーム中毒患者をクリニックに紹介し、来月から治療が開始される。世界保健機関(WHO)は昨年、ゲームに過渡に依存する「ゲーム障害」を医学的疾患として初めて認定している。
https://www.theguardian.com/society/2019/oct/08/nhs-opens-clinic-to-help-child-addicts-of-computer-games
(Guardian記事) 元記事公開日:2019/10/8
~オーストラリア:政府による石炭火力発電廃止の方針が電力の価格上昇や供給不安定を引き起こしている~Governments took the hard road on clean energy - and consumers are feeling the bumps
ビクトリア州のヘーゼルウッド石炭火力発電所が突然閉鎖されてから2年以上経過したが、価格の上昇や電力供給の不安定が継続している。オーストラリアは、エネルギーの大きな転換期にあり、全ての石炭火力発電所は今後数十年で閉鎖される予定で、政府が早急に政策対応を改善しなければ、電力消費者は苦しみ続けることになる。
https://theconversation.com/governments-took-the-hard-road-on-clean-energy-and-consumers-are-feeling-the-bumps-124575
(The Conversation記事) 元記事公開日:2019/10/7
~英国:BEISが球状トカマク型核融合発電所の概念設計に2億2,000万ポンドを投資~UK to take a big 'STEP' to fusion electricity
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のアンドレア・レッドサム大臣は、球状トカマク型核融合発電所の概念設計に2億2,000万ポンドを投資すると発表した。「球状トカマク型核融合発電」(STEP)は商業的に実行可能な核融合発電所のための革新的な計画であり、2040年までに核融合発電所を建設する現実的な見通しを提供するものである
https://www.gov.uk/government/news/uk-to-take-a-big-step-to-fusion-electricity
(GOV.UK記事) 元記事公開日:2019/10/3
~米国:DOEの水力技術局が揚水発電の時間短縮(FAST)推進大賞の受賞者を発表~Energy Department Announces the Grand Prize Winners of the FAST Prize Competition
米国エネルギー省(DOE)の水力技術局(WPTO)は、揚水発電(PSH)の時間短縮(FAST)推進大賞の受賞者を発表した。 この賞はPSHプロジェクトにおける試運転時間の短縮やコストとリスクの低減支援を目的としており、PSH開発業者が直面する非規制の課題に対処するための、斬新なソリューションや技術をイノベーターに求めるものである。
https://www.energy.gov/eere/articles/energy-department-announces-grand-prize-winners-fast-prize-competition
(DOE記事) 元記事公開日:2019/10/8