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2017年08月08日

サイエンス&イノベーション・インテグレーション協議会 設立発表会・記念シンポジウムを開催しました




日 時

2017年7月27日(木)14:00~17:00

場 所

政策研究大学院大学想海樓ホール

実行委員会

内閣府、政策研究大学院大学、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省 他

後 援

(一社)日本経済団体連合会、(一社)産業競争力懇談会(COCN)、(公社)経済同友会、(一社)新経済連盟、(一社)日本ベンチャーキャピタル協会、(一財)ベンチャーエンタープライズセンター 他

シンポジウム概要

2017年7月27日、本学は内閣府との共催により、「サイエンス&イノベーション・インテグレーション協議会(以下、S&II協議会)設立発表会・記念シンポジウム」を開催しました。当日は、サイエンスをコアとしたスタートアップ、ベンチャーによるイノベーションとその支援のあり方について、議論が行われました。

 

S&II協議会は、イノベーション及びベンチャー育成に係る人材を広く結集し、①人的コミュニティの結成、②関係事業の見える化等による橋渡し効果の拡大、③政策提言の検討提示を目的に、7月に内閣府に設立。本シンポジウムは、S&II協議会の設立を記念し開催されたもので、当日は民間企業、ベンチャー企業、ベンチャー支援事業者、大学関係者、関係省庁など、イノベーターおよびイノベーターを支援する人300人以上が集まりました。

 

第1部冒頭では、鶴保庸介内閣府特命担当大臣(科学技術政策、開催当時)より、「国内外ベンチャー支援関係者への大臣ヒアリングを通じて、産学官金の業種を超えたベンチャー支援関係者の自律的な人的ネットワークを築く必要性を強く感じ、本シンポジウムがそのネットワーク構築の契機になって欲しい」との挨拶がありました。



                              

 

基調講演「ニューインテグレーション~未来へのヒント~」では、メディアアーティストの落合陽一氏とサイエンスCGクリエーター瀬尾拡史氏による対談が行われ、少子高齢化社会の課題と最先端テクノロジーの役割、アカデミアとビジネスとの関係、今後求められる人材像などについて議論がなされました。



少子高齢化が進み労働力が限られてくる社会では、テクノロジーを活用した仕事の効率化が求められる。「効率化の時代」においては、これまで人が行ってきたタスクの一部を機械化、自動化することで効率化を図ることになるだろうとの意見が出ました。またアカデミアの知見が、社会実装されにくい現状についても議論が及び、大学は自身が持つ特許をベンチャー化させ、ライセンスフィーやエクイティによって資金を得ることが重要で、これまでの政府主導のファンディングシステムに頼った研究活動から、自ら資金調達をしていくことが求められるとの意見がでました。



会場からは、破壊的なイノベーションを生み出すためには、これまでの慣習にとらわれず新しいことにチャレンジする彼らのような若者を寛容できる社会が必要だ。イノベーションを起こしている彼らのような人材がつぶされない柔軟な社会が求められる、との意見がでました。



                       

 

第2部のパネルディスカッション「ベンチャーで新産業をアクセラレートする~ベンチャーと大企業との共創に向けて~」では、アクセラレーターと大企業とが一同に会し、日本の強みを活かしたベンチャー育成について議論が行われました。



日本の強みとして、大企業の持つネットワーク、高度経済成長期に作り上げた工業・ものづくりの土壌、大企業に眠る人材などが挙げられる一方で、それらを活かした事業化にはまだ十分に行われていない、との意見が出ました。また、スタートアップ、ベンチャーを目指すには、ロールモデルが重要で、大企業、行政、大学、様々な場所に眠っている逸材を丁寧に見つけ出し、後押ししていく必要がある、地方に眠っている人材・技術の可視化、60-70代のシニア層のスタートアップへのチャレンジを応援する仕組みの重要性などが議論されました。少しずつではあるがエコシステムの担い手であるエコシステムビルダーは、増えてきている。今後は、緩やかなエコシステムビルダー、マネジメント人材同士のネットワークを形成していくことが、政策的にも重要な課題となるだろうとの意見が出ました。



                       

 

続いて、梅澤高明A.T.カーニー(株)日本法人会長が「5つの提言 ~ S&II の加速に向けて~」と題する講演を行い、上山隆大総合科学技術・イノベーション会議有識者議員がS&II協議会の今後の活動の方向性について、山脇良雄内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)が閉会の挨拶を述べられ、シンポジウムは終了しました。その後の交流会でも、200名以上が参加し、それぞれの持つニーズに合わせてネットワーキングが行われました。

 

今後、SciREXセンターでもS&II協議会の議論をフォローしながら、ベンチャー・スタートアップと成長ステージごとの支援をマッピングに関する予備的調査を行っていきます。




報告資料

登壇者の報告資料の一部を順次公開いたします。



第1部

設立趣旨と会則について:進藤秀夫(内閣府大臣官房審議官)



第2部

パネルディスカッション「ベンチャーで新産業をアクセラレートする!~VBと大企業の共創に向けて~」

合田ジョージ((株)ゼロワンブースター共同代表 取締役)

高橋 修一郎((株)リバネス代表取締役社長COO)

東博暢((株)日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門プリンシパル)

北原義一(三井不動産(株)代表取締役・副社長執行役員)



講演

5つの提言 ~ S&II の加速に向けて~:梅澤 高明(A.T. カーニー日本法人会長)




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