海外情報
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2016年06月05日
【海外動向】科学技術イノベーション政策の科学 海外情報(5月30日~6月3日)
CRDS-研究開発戦略センター
科学技術イノベーション政策の科学関係各位、「政策の科学」関連 海外情報 期間:5月30日~6月3日
CRDS科学技術イノベ-ション政策ユニットにおいて、海外の「政策のための科学」関連のインターネットサイト(例えばSOSPの掲示板であるSciSIP Listserv[1])やツィッターでの関連タグ(「政策のための科学」関連のツィートの抽出ができる)* から、日本の「科学技術イノベーション政策の科学」関係者にとって関係が深いと思われる記事や情報を選択し、以下のとおりまとめました。(文責:林)
主なトピック:【俯瞰:研究基盤】、【情報提供】
【俯瞰:研究基盤】
~欧州連合:2020年までに欧州の科学論文をオープンアクセス化する合意~
All European scientific articles to be freely accessible by 2020 (5月31日)
欧州各国のイノベーション、産業、貿易の各担当相を集めブリュッセルで開催されたCompetitiveness Councilにおいて、2020年までに欧州の公的資金が使われた科学論文に自由にアクセス出来るようにすることで同意された。同様にいくつかの例外(知的所有権、安全保障、個人情報など)を除く研究データの効率的再利用についても視野に入れられている。
http://english.eu2016.nl/latest/news/2016/05/27/all-european-scientific-articles-to-be-freely-accessible-by-2020 (EU告知)
http://www.sciencemag.org/news/2016/05/dramatic-statement-european-leaders-call-immediate-open-access-all-scientific-papers (サイエンス誌記事)
【情報提供】
~米国:先行研究の再現性の危機~
1,500 scientists lift the lid on reproducibility(5月30日)
ネイチャー誌が1576人の科学者に各分野における先行研究が再現性を持つかどうかについてアンケートを取ったところ、70%以上の科学者が先行研究の再検証に失敗しているという回答を得た。再検証できない研究成果が多いという状況は危機的なものと多くの研究者が感じている。
http://www.nature.com/news/1-500-scientists-lift-the-lid-on-reproducibility-1.19970 (ネイチャー誌記事)
~米国・中国:政府の研究開発投資が新興の学際的研究に与える影響~
How Does National Scientific Funding Support Emerging Interdisciplinary Research: A Comparison Study of Big Data Research in the US and China (5月31日)
新興の学際的研究への政府投資の影響について、米国と中国との比較研究。この論文では、ビッグデータに対するNSF(米国)とNSFC(中国)による投資が学際的研究に影響を与えるとして、分析を試みている。
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371%2Fjournal.pone.0154509 (論文)
~独:学際的研究の審査とその影響~
Crossing Borders - Interdisciplinary Reviews and Their Effects (6月2日)
ドイツ研究振興協会(DFG)では2005年から2010年までの公募研究への応募事例について、学際的研究の審査とその効果、資金配分への影響などについて分析しレポートをまとめた。
http://www.dfg.de/en/dfg_profile/facts_figures/evaluation_studies_monitoring/studies/report_interdisciplinarity/index.html (ドイツ研究振興協会ホームページ)
(参考)学際的研究のピアレビューに関する最近の論文
What constitutes appropriate peer review for interdisciplinary research?
http://www.palgrave-journals.com/articles/palcomms201617 (オンライン論文)
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(参考)
現在、定期的に情報収集しているサイトは以下の通り:
² SOSP掲示板 http://www.scienceofsciencepolicy.net/listserv
² Twitter ハッシュタグ#scisip、#scipolicy、 #scipol、#InnovationDeficit
アカウント@MIOIR、@sppgatech、@CSPO_ASU、@SPRU、@CISTP_GW等。
² Institute for Research on Innovation & Science http://iris.isr.umich.edu/index.php/news/
² Research Infrastructure for Research and Innovation Policy Studies http://risis.eu/events/
² Center for Science of Science and Innovation Policy http://cssip.org/
² Fraunhofer Institute for Systems and Innovation Research ISI http://www.isi.fraunhofer.de/isi-en/index.php
² Institute For Research and Innovation in Society http://ifris.org/en/actualites/
² NESTA http://www.nesta.org.uk/
² Joint Research Centre (European Commission) https://ec.europa.eu/jrc/
海外情報は、【俯瞰:研究基盤】、【俯瞰:分析手法】、【俯瞰:政策デザイン】、【情報提供】、【ディスカッション】、【告知】に分類した。
[1] SOSPのHPにある掲示板。誰でも閲覧可能だが、書き込むためには登録が必要。