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成果・資料

[SciREX-WP-2022-#03] 論文・特許クラスター分析を用いた量子コンピュータの学術研究・技術開発動向調査

タイトル

論文・特許クラスター分析を用いた量子コンピュータの学術研究・技術開発動向調査

英語タイトル

Investigation of Academic Research and Technology Development Trends of Quantum computers Using Paper and Patent Cluster Analysis

著者名

佐々木 達郎

キーワード

論文、特許、科学技術イノベーション、クラスター分析、量子コンピュータ

発行日

2022年7月20日

出版者

政策研究大学院大学 科学技術イノベーション政策研究センター

シリーズ番号

2022年 第3号

URL

http://doi.org/10.24545/00001885

シリーズ名

政策研究大学院大学 科学技術イノベーション政策研究センター ワーキングペーパー

概要

 量子コンピュータに関連する論文32,895件と特許3,780件を抽出し、タイトル・アブストラクト等のテキストデータを用いたクラスタリング分析による可視化を行った。量子コンピュータの基盤となる【量子基礎】を中心に【量子ビット】【光量子】【スピン・相転移】【量子回路】【量子コンピューティング】【量子誤り訂正】【量子暗号】【量子化学計算】の9領域が存在していることが確認された。
 2001年以降の論文データから、量子コンピュータに関する学術研究が「イオントラップ」や「量子誤り訂正」等の研究から始まり、論文数が急増した2016年からは「量子最適化・アニーラ」「量子ニューラルネット」「量子鍵」「ダイヤモンドNV中心」領域での研究が活発となったことが確認された。
 特許においては「量子データ処理」「量子鍵配送」に関する技術開発から始まり、直近の2019年以降では「量子鍵」「量子ドットセルラーオートマトン」「量子最適化・アニーラ」「古典量子ハイブリッド計算」「超伝導量子ビット」等の領域で出願が活発であることが確認された。
 物流の最適化や新規材料合成等の産業応用が期待されている「量子最適化・アニーラ」領域や量子暗号に関する「量子鍵」領域では論文数および特許出願数とも増加しており、学術研究と技術開発が活発となっていることが明らかとなった。これらの応用技術が実現したときに産業に及ぼす影響を考察することが、経済効果算出において重要な技術になると考えられる。

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