成果・資料
【CRDS/SciREXセンター】 調査報告書「科学技術イノベーション政策の科学における 政策オプションの作成 ~ ICT分野の政策オプション作成プロセス ~」
タイトル | 調査報告書「科学技術イノベーション政策の科学における 政策オプションの作成 ~ ICT分野の政策オプション作成プロセス ~」 |
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著者名 | 独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター科学技術イノベーション政策ユニット |
キーワード | 科学技術イノベーション政策の科学 |
発行日 | 2016/3 |
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概要 | 21 世紀は IoT を含む情報通信技術(ICT)が社会経済の構造を一変させるような技術革 新の流れの中にあるといえる。この調査研究の目的は、複数の科学技術イノベーション 政策の社会経済的な影響を分析、評価し、政策の効果を試すことができるような手法を 開発することにある。 ここで提案する手法は、まずエビデンスに基づく技術シナリオを作り、それと未来ビ ジョンとのギャップ分析によって政策課題を導く。そして生産性の向上係数(P-index) によって導出された 3 つの政策パターンを示し、それぞれの政策パターンごとに経済的 影響を比較する。 経済的影響のシミュレーションは「多部門経済一般均衡的相互依存モデル」に基づく。 このモデルで用いるデータは日本国内の産業連関表を拡張して短期・長期ブロック、労 働市場、賃金、海外および最終需要などのブロックなどを加味して、有形・無形資産を 反映したものである。 今回のシミュレーション結果では、IoT の進展によって総生産量と GDP が増加する 一方、技術的な失業と労働需要の移動が見られた。また需要側でのプロセス変化に対す る全生産性(TFP)の向上だけでなく、プラットフォーム・ビジネスを拡大するような情 報提供サービス部門の生産性向上や、新しい市場の創造や国際的な生産ネットワークの 構造の変化促進までを示唆している。今後、人と機械の新しい関係を構築するためには、 情報技術を横断的に利用できる、そのようなビジネス・プラットフォームが不可欠であ ろう。 この調査報告で示した分析的な枠組みは、IoT に限らず、多くの領域においてエビデ ンスに基づく量的な政策評価アプローチを提供しようとするものである。 |