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論文・出版

【SciREXセンター/RISTEX】 『新薬創製』




12の画期的新薬に焦点をあて、当事者へのヒアリングなどから、その開発背景や技術ポイントを分析する。
いずれもそれまでの治療の在り方を一変させるようなインパクトを社会に与え、開発企業の屋台骨を支えるベストセラーに成長した製品ばかりである。

この日本発の革新的なブロックバスター医薬品の各事例には、創薬過程にユニークな特徴がある。
その過程を統一的視点で調査・横断分析をした結果、基礎研究の重要性、知的財産制度が果たす役割、産学連携の在り方など、多くの示唆を与えてくれるポイントが見出せる。

タイトル

新薬創製 ~日本発の革新的医薬品の源泉を探る~

英語タイトル
著者名

長岡貞男 (編著)

キーワード

イノベーションの科学的源泉

発行日

2016/3/23

出版者

日経BP

シリーズ番号
URL

http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/book/160323.html


シリーズ名
概要

目次

第1章 コンパクチン

「コレステロールのペニシリン」スタチンの発見

第2章 メバロチン

代謝物から創出され、世界的ブロックバスターとなったスタチン

第3章 クレストール

独自の化学合成技術と国際ライセンスの組み合わせによるスーパースタチン

第4章 リュープリン/リュープロン

新作用機序とDDSにより、革新を起こした前立腺がん治療薬

第5章 タリビッド/クラビット

内外の知識の組み合わせと光学分割により生まれたベストインクラス抗菌剤

第6章 ハルナール

前立腺肥大の治療法を一変させた画期的新薬

第7章 オノン

アラキドン酸カスケードへの集中投資によって実現した喘息治療薬

第8章 プログラフ

免疫抑制剤のグローバルスタンダード

第9章 アクトス

糖尿病の治療法を一変させた薬

第10章 アリセプト

ヤミ研究から生まれた、世界初のアルツハイマー病治療薬

第11章 ブロプレス

開発中止を乗り越え、新作用機序を実現した高血圧治療薬

第12章 アクテムラ

関節リウマチ治療を革新した、日本企業による初の抗体医薬

第13章 オプジーボ

癌治療の新しいカテゴリーを開いた、サイエンスベースの抗体医薬

第14章 事例横断的な分析と示唆


  日本での商品名 一般名 物質特許発見年(優先権主張年) 探索企業 薬効領域 医薬品のタイプ
1 コンパクチン

(第2相で中止)
コンパクチン 1974 三共

(現 第一三共)
高脂血症治療剤 新作用機序、低分子・天然物由来(メバロチンはコンパクチンの代謝生産物)
メバロチン プラバスタチン Na 1980 三共

(現 第一三共)
2 クレストール ロスバスタチンCa 1991 塩野義製薬 同じ作用機序の先行医薬品有り、低分子・化学合成
3 リュープロン

(米国で販売したが日本では販売せず)
リュープロレリン酢酸塩 1973 武田薬品工業 前立腺癌治療薬 新作用機序、低分子ペプチド・化学合成(リュープリンはDDS製剤)
リュープリン 1983 武田薬品工業
4 タリビッド オフロキサシン 1980 第一製薬

(現 第一三共)
合成抗菌薬 同じ作用機序の先行医薬品有り、低分子・化学合成(クラビットは光学活性体)
クラビット レボフロキサシン水和物 1985 第一製薬

(現 第一三共)
5 ハルナール タムスロシン塩酸塩 1980 山之内製薬

(現 アステラス製薬)
前立腺肥大に伴う排尿障害治療薬 新作用機序、低分子・化学合成
6 オノン プランルカスト水和物 1984 小野薬品工業 気管支喘息治療薬 新作用機序、低分子・化学合成
7 プログラフ タクロリムス水和物 1984 藤沢薬品工業

(現 アステラス製薬)
免疫抑制剤 同じ作用機序の先行医薬品有り、低分子・天然物由来
8 アクトス ピオグリタゾン塩酸塩 1985 武田薬品工業 糖尿病治療薬 新作用機序、低分子・化学合成
9 アリセプト ドネペジル塩酸塩 1987 エーザイ アルツハイマー型認知症の進行抑制剤 有効な医薬品として最初、低分子・化学合成
10 ブロプレス カンデサルタン・シレキセチル 1990 武田薬品工業 高血圧治療薬 新作用機序、低分子・化学合成
11 アクテムラ トシリズマブ 1992 中外製薬と英国MRCと共同 関節リウマチなど自己免疫疾患薬 新作用機序、ヒト化抗体医薬
12 オプジーボ ニボルマブ 2005 小野薬品工業(米国メダレックスと共同) 免疫チェックポイント阻害抗がん剤 新作用機序、ヒト化抗体医薬

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