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論文・出版

【NISTEP】 企業別無形資産の計測と無形資産が企業価値に与える影響の分析

タイトル

企業別無形資産の計測と無形資産が企業価値に 与える影響の分析

英語タイトル


著者名

宮川努

滝澤美帆

枝村一磨

キーワード

イノベーションと無形資産, 研究開発投資の経済・社会へのインパクト

発行日

2013/3

出版者

科学技術政策研究所

シリーズ番号

DISCUSSION PAPER;088

URL http://hdl.handle.net/11035/1191

 
シリーズ名

DISCUSSION PAPER

概要

本稿では、Corrado, Hulten and Sichel (2009)に従い、日本の上場企業別に無形資産の計測を行い、トービンのQ を有形資産のみの標準的なケース(conventional Tobin’s Q)と、無形資産を含むケース(revised Tobin’s Q)の2通りで計測した。



その結果、Hall (2000 and 2001)が示した通り、conventional Tobin’s Q は平均すると1を超える一方で、revised Tobin’s Q は平均では、ほぼ1となった。



また、無形資産を含むrevised Q の標準偏差は、有形資産のみのconventional Q よりも小さくなった。Bond and Cummins (2000)を基にした推計では、無形資産の蓄積が企業価値を増やすとの結果が得られた。特に非IT 関連産業と比べ、IT 関連産業では、トービンのQ が高く、株式市場はIT 産業の無形資産を評価しているとの結果が示唆された。



これらの結果は、IT 関連産業における無形資産を含む設備投資を促進させるような成長政策を政府は採用すべきとの主張を支持するものである。

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