現在の日本では、18歳未満の子どものうち7人に1人が相対的貧困にあると言われています。これはOECD 加盟国の中でも最悪の数字です。ここ10年程で子どもを支援するための就学援助、子ども食堂、学習支援といった活動が報道される機会も増え、子どもの貧困が深刻な社会問題であるとの認識が広まりつつあります。
　
その実態がどのようなものか、各自治体で調査が義務付けられているものの、その結果が必ずしも有効な対策や政策作りへ生かされてきたわけではありません。調査結果を分析し、他の自治体と比較検討した上で適切な政策を実施することを阻む壁がいくつも存在します。

今回のセミナーでは自治体に眠っている調査データを発掘し、実際の政策提言を通じて自治体への還元を試みている、「子どもの貧困対策のための自治体調査オープンデータ化手法の研究」プロジェクトを取り上げます。研究プロジェクトでは東京都立大学を中心とした6大学からなる調査研究コンソーシアムを立ち上げ、コンソーシアムと自治体との間でデータの活用協定を結び活動を進めてきました。データの提供を受けるところまで漕ぎ着けても、自治体ごとに調査項目が異なるといった更なる課題も存在します。子どもの貧困に関するオープンデータ化の取り組みを進める中で見えてきた現状や今後の課題をご紹介します。

セミナーの後半では参加者の方からの質問やご意見をを踏まえたディスカッションを予定しております。ぜひご参加ください。

参考リンク；子ども・若者貧困研究センター
　https://www.tmu-beyond.tokyo/child-and-adolescent-poverty/

スピーカー；
阿部 彩 (東京都立大学人文社会学部人間社会学科教授 兼 子ども・若者貧困研究センター長)
川口 遼 (東京都立大学子ども・若者貧困研究センター特任助教)

モデレータ；
黒河 昭雄 (JST-RISTEX SciREXプログラム研究推進委員)

12月 20日 (月) 18:30-20:00

Zoomウェビナーにて行います

日本語

SciREXセンター、文部科学省

下記のリンクからお申し込みください。

https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_V-rYryTpSRKJ8wa7G6GTXw

お問い合わせ先： scirex-center@grips.ac.jp