直近の新型コロナウイルス感染症（Covid-19）対応に象徴されるように、現代の社会的課題の多くは単一の科学分野が扱える範囲を超えた複雑性・不確実性を持ちます。そのため、その対処には人文社会科学と自然科学の知識だけでなく、市民・行政・民間企業等の多様なステークホルダーの知識の統合をも伴うトランスディシプリナリー研究（TDR、学際共創研究）が必要になっています。
　今回のウェビナーは、経済協力開発機構（OECD）グローバル・サイエンス・フォーラム（GSF）によるTDRに関する国際調査プロジェクトに専門家として参画した小山田和仁氏から今年６月に公開された報告書をご紹介いただきます。また、同報告書で日本におけるTDR事例として紹介されている「日ASEAN 科学技術イノベーション共同研究拠点(JASTIP)」 および「名古屋大学COI」の担当者も交えて、TDRの具体的活動内容、推進ためのノウハウや課題なども踏まえて議論を深めます。

スピーカー兼モデレータ

小山田 和仁
国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター（CRDS）フェロー
東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。産業技術研究所技術と社会研究センター及び技術情報部門特別研究員、日本学術振興会国際事業部地域交流課研究員、政策研究大学院大学SciREXセンター専門職等を経て、2017年より現職。専門は科学技術イノベーション政策、科学技術社会論。経済協力開発機構（OECD）グローバルサイエンスフォーラム（GSF）「トランスディシプリナリー研究（学際共創研究）の活用による社会的課題解決の取組み」に専門学グループメンバーとして参画。この他、「ハイリスク・ハイリワード研究」、「ミッション志向型イノベーション政策」等複数のOECDプロジェクトにも参画

日本語仮訳：トランスディシプリナリー研究（学際共創研究）の活用による社会的課題解決の取組み　OECD科学技術イノベーションポリシーペーパー（88号）／CRDS-FY2020-XR-01
https://www.jst.go.jp/crds/report/report07/CRDS-FY2020-XR-01.html

Addressing societal challenges using transdisciplinary research （OECD Science, Technology and Industry Policy Papers No. 88）
https://doi.org/10.1787/0ca0ca45-en

コメンテーター

大垣 英明
日ASEAN 科学技術イノベーション共同研究拠点（JASTIP）／京都大学 エネルギー理工学研究所 教授
1988年九州大学大学院総合理工学研究科エネルギー変換工学専攻博士課程修了、工学博士。1989年通商産業省工業技術院電子技術総合研究所に入所。2001年京都大学エネルギー理工学研究所に助教授として異動、2007年より教授。
専門は原子力工学、自由電子レーザー。また、2002年から東南アジア諸国との連携事業に従事し、2015年より日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点事業エネルギー環境分野リーダー。主にASEAN辺境地域電化による住民のQoL向上について研究。

日ASEAN 科学技術イノベーション共同研究拠点（Japan-ASEAN Science, Technology and Innovation Platform / Collaboration Hubs for International Research Programme: CHIRP/JASTIP）
http://jastip.org/about/mission/

柴田 裕介
名古屋大学COI ／東海国立大学機構名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部 URA
名古屋大学大学院生命農学研究科博士後期課程修了（博士（農学））、同大博士研究員として企業との共同研究に従事。名古屋大学のセンターオブイノベーションプログラム採択を受け、2014年よりURAとしてプロジェクトマネジメント業務に従事、現在に至る。

2020年12月11日（金） 18:30 – 19:30

Zoomウェビナーにて開催

日本語

政策研究大学院大学 SciREXセンター

文部科学省 科学技術・学術政策局 企画評価課

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https://zoom.us/webinar/register/WN__tgY1RuSSzCN8jZi2TmVuA

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