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イベント・セミナー

イベント

2016年12月21日-

[開催報告および資料掲載] 第1回科学技術イノベーション政策のための科学 オープンフォーラム

CRDS-研究開発戦略センター, CSTIPS-科学技術イノベーション政策教育研究センター(九州大学), GiST-科学技術イノベーションプログラム(政策研究大学院大学), IMPP-イノベーションマネジメント・政策プログラム(一橋大学), NISTEP-科学技術・学術政策研究所, RISTEX-社会技術研究開発センター, STIG-科学技術イノベーション政策の科学教育プログラム(東京大学), STiPS-公共圏における科学技術・教育研究拠点(大阪大学/京都大学), SciREX-科学技術イノベーション政策研究センター, 文部科学省

経済や社会のあり方が急速に変化するなかで、科学技術イノベーションによる社会的課題の解決に大きな期待が寄せられています。また、オープンサイエンスやオープンイノベーションといった新しい潮流への対応や、国連の持続可能な開発目標(SDGs)が示す各国共通の目標に対する科学技術イノベーションからの貢献も求められています。一方で、我が国は少子高齢化・人口減少社会の到来、厳しい財政状況などの影響により、科学技術への資金投入や人材供給の制約が大きくなっています。  限られた資源のなかで科学技術イノベーションに対する期待に応えていくためには、客観的根拠(エビデンス)を踏まえて未来社会を駆動する要因(キードライバー)を捉え、目指すべき未来社会に向けた戦略とシナリオを構築し、政策を展開していくことが求められます。 本フォーラムでは、今後の科学技術イノベーション政策を構想するため、関連する領域も含めた各省・機関での未来社会のビジョンや戦略、シナリオ構築の取組について現状を理解するともに、そのためのデータやエビデンスの活用、政府や各機関の能力構築、実際の政策や施策につなげて行くための課題などについて議論します。また、エビデンスに基づく政策形成の実現に向けて、具体的政策課題における取組や、データ・情報を政策形成や実施に活用した事例から見る課題、新たな科学技術と社会の関係の構築に向けた課題などについて、SciREXの成果や関連の取り組みを紹介しつつ、議論を深めます。

【開催報告(概要)】はこちら

プログラム・概要
●1日目:1月24日(火) 敬称略



13:00-13:15 開会式

 開会挨拶・趣旨説明   

  有本 建男 政策研究大学院大学教授、SciREXセンター副センター長  

 来賓挨拶   

  伊藤 洋一 文部科学省科学技術・学術政策局長
第一部 未来社会に向けた日本の科学技術イノベーション政策の課題と戦略・シナリオ
13:15-13:45 基調講演①【会場A】

白石 隆 政策研究大学院大学長、科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)センター長

「新たな時代の国家の役割」
13:45-14:15 基調講演②【会場A】

岸 輝雄 外務大臣科学技術顧問

「変動する世界における科学技術外交の役割と課題」
14:15-14:45 特別講演【会場A】

福田 峰之 衆議院議員  自由民主党IT戦略特命委員会事務局長

「官民データ活用推進基本法が目指すビッグデータ社会」
14:45-15:00 休憩
15:00-17:00 パネルセッション

「未来への戦略・シナリオ構築と求められる組織のイノベーション」【会場A】


経済や社会の大きな構造的変化を受けて、様々な府省において未来社会のビジョンを描き、そこに向けた戦略やシナリオを立案する取組が行われています。またそのためには、データ・情報の収集・分析能力の構築、組織構造、政策形成プロセスといった、行政組織のあり方自体をイノベーティブに改革していくことも求められています。本セッションでは、各府省における取組について事例紹介いただくとともに、このような取組を進めて行くための課題について議論します。
17:00-18:00 ポスターセッション【会場B】

SciREX事業や関連プロジェクトの取組や成果をポスターで紹介します。
18:00-19:00

 
トークライブ【会場A】

「AI「が」創る倫理 ~SFが幻視するもの~」

(オーガナイザー:八代 嘉美 京都大学iPS細胞研究所特定准教授)
19:00-20:30 意見交換会【会場B】
プレセッション  ※開会式前に開催
9:30-11:00 企画セッション①【会場B1・2】

「ビジョンから考える科学と社会の望ましい関係性とは?(「科学技術イノベーションと社会に関する測定」プロジェクト)」

 (オーガナイザー:岡村 麻子 政策研究大学院大学SciREXセンター専門職)
11:00-11:10 休憩
11:10-12:50 企画セッション②【会場B3】

「萌芽的科学技術の社会的課題検討のあり方を考える:政策立案者の視点から」(オーガナイザー:平川 秀幸 大阪大学COデザインセンター教授)
●2日目:1月25日(水)
第二部:具体的事例から考えるエビデンスに基づく政策形成とその課題
9:30-11:30





 
企画セッション③【会場A】

「医療政策と医療データの蓄積・共有」

(オーガナイザー:森田 朗 SciREXセンタープログラムマネージャー(国立社会保障・人口問題研究所所長)、川上 浩司 京都大学大学院医学研究科教授、森川想 SciREXセンタープログラムマネージャー補佐(東京大学

工学系研究科社会基盤専攻助教))



企画セッション④【会場B1・2】

「政策当局・大学・研究機関等の政策・戦略を支えるエビデンスの充実に向けて:データの接続と活用の新たな展開」

(オーガナイザー:富澤 宏之 文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ総括主任研究官、川島 浩誉 文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ研究員)



企画セッション⑤【会場B3】

「科学と政策のインターフェース ― 科学的助言の概念と実践」

(オーガナイザー:有本 建男 政策研究大学院大学教授・SciREXセンター副センター長、佐藤 靖 科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー、松尾 敬子 科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
11:30-13:00 ランチョンセッション【会場B1・2】

「SciREX事業の俯瞰と期待~幅広い政策対話に向けて~」 

(オーガナイザー:中川 尚志 科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
13:00-15:00 企画セッション⑥【会場A】

「エビデンスベースの科学技術イノベーション政策のためのビッグデータ利活用」

(オーガナイザー:池内 健太 SciREXセンタープログラムマネージャー補佐(経済産業研究所フェロー))



企画セッション⑦【会場B1・2

「大学における研究リスク・マネジメントと研究促進:課題の全体構造とデータと成果の取扱に焦点を当てて」

(オーガナイザー:城山 英明 東京大学公共政策大学院教授)



企画セッション⑧【会場B3】

「地域イノベーション政策におけるデザインの役割」

(オーガナイザー:永田 晃也 九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センターセンター長)
15:00-15:30 休憩

 

第三部:パネルセッション「『政策のための科学』の発展にむけて」【会場A】
15:30-17:30 2日間のフォーラムの議論を振り返るとともに、SciREXや関連分野の動向、海外事例、利用可能な新技術等の新たな潮流も踏まえて、「政策のための科学」の更なる発展にむけた課題を議論します。
17:30-17:45 総評・閉会挨拶

 
黒田 昌裕 慶應義塾大学名誉教授、文部科学省「科学技術イノベーション政策における 『政策のための科学』 アドバイザリー委員会主査」

講演概要

第一部 未来社会に向けた日本の科学技術イノベーション政策の課題と戦略・シナリオ

基調講演①
1.講演者 白石 隆 政策研究大学院大学長、科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)センター長
2.タイトル 「新たな時代の国家の役割」                                                                                            
3.日時・会場 1月24日(火) 13:15-13:45【会場A】
4.参加者数 150名
5.内容 ー世界の構造的な変化が進むなかでの日本の役割、SciREXセンターの役割、組織のイノベーションを主導する「Government 3.0」の必要性などについて。

 ●日本の政策決定システムは政治主導によるイニシアチブを担保する一方、個別政策の形成は各省の課・室レベルからのボトムアップが中心であることから、各課・室のイニシアチブを支援することはSciREXの大きな役割。

 ●高度な技術によって支えられている現代社会システムに付随する脆弱性から日本社会をどう守るかについて各府省と共同で検討することもSciREXセンターの大きなミッション。


基調講演②
1.講演者 岸 輝雄 外務大臣科学技術顧問
2.タイトル 「変動する世界における科学技術外交の役割と課題」                   
3.日時・会場 1月24日(火) 13:45-14:15【会場A】
4.参加者数 150名
5.内容 ―科学技術外交および外務大臣科学技術顧問の役割、現在の活動状況・課題・将来への展望などについて。

 ●SDGsに対しては科学技術イノベーションが非常に大きな役割を担っており、エビデンスに基づく政策立案を推進していきたい。

 ●諸外国で科学技術顧問の設置が進むなか、日本独自の科学技術外交・科学技術顧問の在り方を模索していきたい。
6.発表資料 岸 輝雄 外務大臣科学技術顧問

特別講演
1.講演者 福田 峰之 衆議院議員 、自由民主党IT戦略特命委員会事務局長
2.タイトル 「官民データ活用推進基本法が目指すビッグデータ社会」                   
3.日時・会場 1月24日(火) 14:15-14:45【会場A】
4.参加者数 150名
5.内容 ―昨年議員立法として成立した「官民データ活用推進基本法」の目的や内容、同基本法が目指す将来の日本社会、官民データ活用を推進する上での体制整備について。

 ●データを保有している機関間で横断的にデータを活用できる環境を整えることで、データを活用した新ビジネスやイノベーションの創出を促進するとともに、効果的かつ効率的な行政を推進していく。

 ●エビデンスに基づく建設的な政策議論を重ねていく上では、関係者だけでなく納税者である国民のエビデンスに対するリテラシーの向上も不可欠。

パネルセッション①
1.タイトル 「未来への戦略・シナリオ構築と求められる組織のイノベーション」
2.日時・会場 1月25日(水) 15:00-17:00【会場A】               
3.モデレーター 角南 篤(政策研究大学院大学副学長・教授、SciREXセンタープログラムマネージャー)
4.パネリスト 赤池 伸一(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センターセンター長)

榊原 毅(厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部生活衛生課長)

高木 聡(経済産業省大臣官房総務課課長補佐(新政策担当))
5.参加者数 115名
6.概要 経済や社会の大きな構造的変化を受けて、様々な府省において未来社会のビジョンを描き、そこに向けた戦略やシナリオを立案する取組が行われている。またそのためには、データ・情報の収集・分析能力の構築、組織構造、政策形成プロセスといった、行政組織のあり方自体をイノベーティブに改革していくことも求められている。パネルセッション①では、各府省における取組について事例紹介いただき、このような取組を進めて行くための課題について議論した。
7.議論のポイント ―赤池伸一氏より、文部科学省でのビジョン策定や科学技術予測等についての取組を紹介。

―榊原毅氏より、厚生労働省において、2035年を見据えた保健医療政策のビジョンとその道筋をについて策定された「保健医療2035」を紹介。

―高木聡氏より、経済産業省において、21世紀から照らし出される今後の日本の経済社会の仮説を検討した「21世紀からの日本への問いかけ」について紹介。

―ディスカッションでの論点

 ●将来ビジョンの策定の目的やその効果

 ●未来予測のあり方

 ●Post truth時代におけるエビデンスとは

 ●エビデンスの限界・活用する上での留意点など
8.発表資料 赤池 伸一(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センターセンター長)




高木 聡(経済産業省大臣官房総務課課長補佐(新政策担当))

*経済産業省 産業構造審議会総会(第18回)配布資料3「21世紀からの日本への問いかけ(ディスカッションペーパー)」より転載



トークライブ
1.タイトル 「AI「が」創る倫理 ~SFが幻視するもの~」
2.日時・会場 1月24日(火) 18:00-19:00【会場A】             
3.オーガナイザー 八代 嘉美(京都大学iPS細胞研究所特定准教授)
4.登壇者 稲葉 振一郎(明治学院大学社会学部社会学科教授)

飛 浩隆(作家)
5.参加者数 82名
6.概要 第二次人工知能(AI)ブーム当時、計算資源の限界により打ち捨てられたニューラルネットワークが、その後の技術革新によってリバイバルされ、ディープラーニングという形で大きな注目を集めている。我が国では成長戦略の柱の一角にAI研究、IoT研究が据えられ、国会答弁の下書きにAIを活用する方策が検討されるなど、社会の幅広い分野への応用が期待されている。その一方、自動運転自動車の事故時の責任にはじまり、人工知能が統御する社会システムが人間を排斥する可能性まで、新たな技術に直面への漫然とした戸惑いや不安が「倫理」という言葉で括られ語られている。しかし、人間の作り上げた人工言語を基盤とし、人間の営みを基本とするディープラーニングが、かんたんに人間の軛を断ち切ることができるのであろうか。むしろ、ディープラーニングであればこそ「人間的」な制度を提案できるのではないか。本セッションでは、常識という旧弊に立ち向かう最強の武器である「SF(Science Fiction/Speculative Fiction)」を用いて、AIについて縦横無尽に語られた。


第2部「具体的事例から考えるエビデンスに基づく政策形成とその課題」

企画セッション①
1.タイトル ビジョンから考える科学と社会の望ましい関係性とは?(「科学技術イノベーションと社会に関する測定」プロジェクト)
2.日時・会場 1月24日(火) 9:30-11:00【会場B1-2】                                                                              
3.オーガナイザー 岡村 麻子(政策研究大学院大学SciREXセンター専門職)
4.参加者数 35名
5.概要 科学技術と社会の関係は近年より一層近づき、イノベーションによる社会変化のスピードもより増している。同時に、個人の価値観、認識、受容、行動や、目指す社会ビジョンも変容している。「社会のための科学」が提唱され、科学が社会への影響を視野に入れ始めて久しいが、社会の側からみて、科学技術イノベーションとの望ましい関係性とはどのように表現できるだろうか。SciREXセンター「科学技術イノベーションと社会に関するプロジェクト」では、変容する社会ビジョンを見据えて、科学技術と社会が望ましい関係性を保つために必要な方策を明らかにするため、多様な側面からの指標作成に向けた検討を行なっている。これまでの検討結果を紹介するとともに、より幅広いメンバーと議論するため、World cafe方式により議論が行なわれた。
6.議論のポイント ―市民が、科学技術の不確実性・倫理的側面を理解し、科学の悪用・誤用・逸脱へ適切に対応している。

 ●科学の何が悪で何が善かを誰が決めるのか?各アクターの責任をどのように定義するか?

―市民が科学、イノベーションを楽しんでいる。

 ●ワクワクする未来イメージを作っていくことが重要。

 ●そのための企業の意識改革が必要。

 ●サイエンスアゴラや未来館等の市民が科学に参加できる取組を増やしていくことが重要。

 ●行政の役割は「場の提供」をすること。

―市民の期待・懸念や専門家の科学助言が政策過程で適切に取り扱われている。

 ●多様なメディアの出現による科学助言が多様化している、科学的助言に対し市民がウオッチできるプロセスが必要。

 ●市民の政策、科学技術リテラシーは重要だが、一方で、知識・リテラシーがないからこその意見も尊重すべき。

―市民が住んでいる地域によらず、知識・文化のメリットを享受している。

 ●地域での場づくり支援、地域の面白い人材を獲得・活用する仕組みが必要。全国共通基盤としてMOOC化等。

―社会がチャレンジを後押し、見守る文化を持っている。

 ●「ウチ」と「ソト」の分離のマインドはいまだ強く、企業等の組織におけるマインドを変えて、多様なチャレンジを後押しする仕組みが必要。

 ●「まね」をする教育文化を変えていくこと、チャレンジするシステム自体も変えていく必要がある

―社会が多様性を受け入れ、人々がゆとりを持ち生活している。

 ●社会の多様性と科学技術はいかに関係しているのか。

 ●ワークライフバランスと研究上の業績は両立するのか、ワークライフバランスを全体に押し付ける必要はないのではないか。
7.今後SciREXとして取り組むべきこと 多様な参加者から得られたアイディアを当プロジェクトのこれまでの検討に反映し、指標案の作成につなげる。


企画セッション②
1.タイトル 萌芽的科学技術の社会的課題検討のあり方を考える:政策立案者の視点から
2.日時・会場 1月24日(火) 11:10-12:50【会場B3】                                                                        
3.キーワード 倫理的・法的・社会的課題(ELSI)、責任ある研究・イノベーション(RRI)、公共的関与
4.オーガナイザー 平川 秀幸(大阪大学COデザインセンター教授)
5.参加者数 37名
6.概要 萌芽的な科学技術の研究開発を推進するにあたり、研究開発の実施および成果の利用にともなう倫理的・法的・社会的な課題(ELSI)への対処が適切でなかったことで、研究開発にブレーキがかかるケースが、国内外問わず発生している。本拠点間連携プロジェクトでは、政策立案者が、研究開発や関連する施策・事業の進捗段階に応じてELSIを特定し、問題対応するのを支援するためのツールの開発を行っている。今回のワークショップでは、開発中のツールのうち、特に超スマート社会を実現する上で重要となるデータ利活用のための科学技術(ビッグデータ、監視技術など)を題材としたものをパイロット版として紹介。その上で、他分野の萌芽的な科学技術も視野に入れて、政策実務のニーズに即したツールの改善や活用法について、政策立案や研究支援に携わる参加者の皆さまと議論や、それぞれの分野におけるELSIについて情報が共有された。
7.議論のポイント ―ワークショップでは、ビッグデータ・AI・個人認証などの「パーソナルデータの利活用」に関する科学技術を中心に、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)とその対応策について議論を行った。

―これらの技術は、研究フェーズと社会実証フェーズを切り分けて認識することが困難であり、政策実務からELSIへの対応を考える際には、両フェーズを横断する包括的な視点が必要である。

―CRDSやRISTEXを始めとして、ELSIを対象とした研究プロジェクトやイニシアチブは様々に行われてきているが、時限付きの資金に依存していると継続的な活動が困難である。
8.今後SciREXとして取り組むべきこと ―ELSIに取り組むための仕組みや研究(主に人文学・社会科学的なもの)は、科学技術の研究推進の外部に設置するのではなく、研究の体制に組み込んで、成果が科学技術の研究や政策に反映されやすい形で行われる必要がある(例:研究費の一部をELSIへの取り組みや研究に割くことを義務化する)。

―省庁・ファンディングエージェンシー・研究機関がELSIへの取り組みの必要性を認識し、時限付きの資金提供の形ではなく制度的変革としてELSIへの対応を考えていくために、一部の熱心な政策実務者だけではなく、より広い政策実務者を巻き込んだ議論の場が求められる。
企画セッション③
1.タイトル 医療政策と医療データの蓄積・共有
2.日時・会場 1月25日(水) 9:30-11:30【会場A】                                                                       
3.オーガナイザー 森田 朗(政策研究大学院SciREXセンタープログラム・マネージャー、国立社会保障・人口問題研究所所長、東京大学名誉教授)

川上 浩司(京都大学大学院医学研究科教授)

森川 想(政策研究大学院大学SciREXセンタープログラムマネージャー補佐、東京大学工学系研究科社会基盤専攻助教)
4.話題提供者 森田 朗(政策研究大学院SciREXセンタープログラム・マネージャー、国立社会保障・人口問題研究所所長、東京大学名誉教授)

島崎 謙治(政策研究大学院大学教授)

川上 浩司(京都大学大学院医学研究科教授)
5.コメンテーター 藤田 卓仙(名古屋大学准教授)
6.参加者数 60名
7.概要 情報通信技術の発展によって政策に関するデータの蓄積と共有が容易になる中、医療に関するデータの蓄積と共有、その利活用が注目を集めている。本企画セッションでは、社会保障政策の設計や、医療情報の蓄積と共有に携わってきた三名の専門家に講演をいただき、医療に関するデータの蓄積・共有にはどのような可能性と課題があるかについて議論した。セッションでは、(1)医療情報の政策への応用可能性についての全体像を把握し、課題について考えるためのフレームワーク、(2)医療・健康データの利活用と社会保障の行財政制度との関連や、政策を立案・実施する場合の障壁、(3)行政健康資料の可視化に関する実践的な取り組みと現場での反応、の三つのテーマについて、講演者からそれぞれ紹介と問題提起を行った後、討論者やフロアも交えて議論が行われた。
8.議論のポイント ―医療や健康に関連する様々なデータの特徴と可能性、課題、世界の事例からの示唆。

―官民の役割分担。

―データ共有のためのメリットに関する認識の共有の必要性(対市民)。

―研究成果の還元(二次利用のため一次利用の重要性)、諸分野(特に行政内)における統合の必要性。

―少子化など資源の厳しい制約のもと、全体的な目標の明確化の必要性。
9.今後SciREXとして取り組むべきこと ―データを「つくる」「つなげる」ためのアクション、他分野からのケースや課題(特に法的なもの)の整理、政策目的の明確化( 「科学技術イノベーション政策の科学のための政策」 論)、方法論の研究。 

―政府側から積極的にアクションを起こす「プッシュ型」の仕組みと、民間主導で進めるべき点の区別、是非、方法や先進事例についての検討。

―政策の最終決定は国民に委ねられる。国民の医療データ蓄積・共有のための認識の把握(データ収集・活用の実践から得られるものも含む)。
10.発表資料 森田 朗(政策研究大学院SciREXセンタープログラム・マネージャー、国立社会保障・人口問題研究所所長、東京大学名誉教授)




島崎 謙治(政策研究大学院大学教授)


川上 浩司(京都大学大学院医学研究科教授)


企画セッション④
1.タイトル 政策当局・大学・研究機関等の政策・戦略を支えるエビデンスの充実に向けて:データの接続と活用の新たな展開
2.日時・会場 1月25日(水) 9:30-11:30【会場B1・2】                                                             
3.キーワード エビデンス、データ分析、知識生産プロセス、データ活用、政策・戦略立案
4.オーガナイザー 富澤 宏之(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ総括主任研究官)

川島 浩誉(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ研究員)
5.話題提供者 元橋 一之(東京大学大学院工学系研究科教授)

新村 和久(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2調査研究グループ上席研究官)

川島 浩誉(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ研究員)

和田 肖子(北海道大学 大学力強化推進本部 研究推進ハブURAステーション リサーチ・アドミニストレーター)

斉藤 卓也(文部科学省研究振興局基礎研究推進室室長)
6.コメンテーター 奥和田 久美(文部科学省科学技術・学術政策研究所上席フェロー)

斎藤 尚樹(文部科学省科学技術・学術政策研究所総務研究官)
7.参加者数 37名
8.概要 第5期科学技術基本計画において、エビデンスに基づく政策の立案・推進が求められる中で、政策当局・大学・研究機関等の戦略立案、実施、評価等に際して各種のデータの重要性が高まっている。また、社会・経済の情報化やオープンサイエンスの進展により、科学技術イノベーションや知識生産プロセス、あるいはそれを取り巻く社会に関する様々なデータが大量に産み出されるようになっている。しかし、多様なデータを活用するためには、様々な分析アイディアの探求や高度なデータ処理等のチャレンジが必要である。本セッションでは、そのようなデータ整備や分析に取り組んでいる政策研究者や実務者からの報告を中心に、実際の政策立案プロセスにおけるデータの活用状況を報告。それらに基づいて、エビデンスデータの整備・活用の新たな可能性を展望し、また、データ活用の進化が政策や戦略立案に何をもたらし得るかについて議論された。
9.議論のポイント ―一つの指標を出して済む段階は終わり、複数の指標から因果関係を見るべき段階。

―“何をすれば何が変わるのか”が問われており、それに向けたデータ作成・分析が必要。

―近過去のデータから未来を見ることには限界があり、小さなシグナルから“兆し”を捉えていくことが重要。

―様々なデータが整備されても、その存在があまり知られていないのではないか。

―政策はデータだけで決まるものではなく、価値観や意思で決まるので、データの限界を踏まえた適切な利用が必要。
10.今後SciREXとして取り組むべきこと ―横断的データ(データ接続)の整備・活用のさらなる取り組み。

―“人”についての、あるいは“人”に関わる要素についてのデータの整備・活用。

―データ活用の促進(ユーザーの拡大、データの適切な利用の促進)。
11.発表資料 元橋 一之(東京大学大学院工学系研究科教授)




新村 和久(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2調査研究グループ上席研究官)




川島 浩誉(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ研究員)



和田 肖子(北海道大学 大学力強化推進本部 研究推進ハブURAステーション リサーチ・アドミニストレーター)


斉藤 卓也(文部科学省研究振興局基礎研究推進室室長)


 


企画セッション➄
1.タイトル 科学と政策のインターフェース ― 科学的助言の概念と実践
2.日時・会場 1月25日(水) 9:30-11:30【会場B3】                                                        
3.キーワード 科学的助言、食品安全、地震予知、医薬品審査、ビッグデータ
4.オーガナイザー 有本 建男(政策研究大学院大学教授)

佐藤 靖 (科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)

松尾 敬子(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
5.話題提供者 東條 功(内閣府食品安全委員会事務局次長)

平田 直(東京大学地震研究所教授、地震調査研究推進本部地震調査委員会委員長)

俵木 登美子(医薬品医療機器総合機構組織運営マネジメント役)

有本 建男(政策研究大学院大学教授)

佐藤 靖(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)

松尾 敬子(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
6.コメンテーター 城山 英明(東京大学公共政策大学院教授)

菱山 豊(日本医療研究開発機構執行役)
7.参加者数 28名
8.概要 政策形成の過程において科学はどのような役割を果たすべきか。この問いをめぐる諸課題について一般的に論じるため、近年科学的助言に関する議論が世界的に加速している。主な論点としては、科学的助言者と政策担当者との距離感、両者の役割領域、科学的助言に伴う不確実性の取扱い、ビッグデータ分析の台頭がもたらす科学的助言のあり方の変容などが挙げられる。しかし現実の科学的助言のメカニズムは国によって異なり、また政策分野によっても大きく異なる。科学的助言の議論において展開されている一般論は、個別の政策分野で歴史的に形成されてきた科学的助言の実践とどこまで合致しているのか。本セッションでは科学的助言の概念と最近の動向を紹介しつつ、各政策分野における科学的助言の現状を比較することにより、科学と政策のインターフェースの設計を今後どのように導いていくべきかを議論した。
9.議論のポイント ―各政策分野において、科学的助言者と政策担当者との役割分担や距離感は現在うまく設定されているか?

―近年のビッグデータ分析の急速な台頭は、各政策分野における科学的助言をどのように変えつつあるか?

―各政策分野において、科学的助言に関連する人材育成は適切に進んでいるか? 
10.今後SciREXとして取り組むべきこと ―科学と政策のインターフェースが政策分野によりどのように異なるかを比較し、相互理解を深めることで制度改善につなげていく。

―科学的助言をめぐって近年高まりをみせている国際的議論と、国内の各政策分野の科学的実践とをつなげて捉え、相互にフィードバックしていく。 
11.発表資料 東條 功(内閣府食品安全委員会事務局次長)




平田 直(東京大学地震研究所教授、地震調査研究推進本部地震調査委員会委員長)




俵木 登美子(医薬品医療機器総合機構組織運営マネジメント役)




有本 建男(政策研究大学院大学教授)




佐藤 靖(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)




松尾 敬子(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)


企画セッション⑥
1.タイトル エビデンスベースの科学技術イノベーション政策のためのビッグデータ利活用
2.日時・会場 1月25日(水) 13:00-15:00【会場A】                                                    
3.キーワード ビッグデータ、データ・プラットフォーム、ビジネス・インテリジェンス
4.オーガナイザー 黒田 昌裕(政策研究大学院大学SciREXセンタープログラムマネージャー、慶応義塾大学名誉教授)

池内 健太 (政策研究大学院大学SciREXセンタープログラムマネージャー補佐、経済産業研究所フェロー)

原 泰史(政策研究大学院大学SciREXセンター専門職)
5.話題提供者 赤池 伸一(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センターセンター長)

池内 健太 (政策研究大学院大学SciREXセンタープログラムマネージャー補佐、経済産業研究所フェロー)

川越 敦史(経済産業省地域経済産業グループ地域経済産業調査室課長補佐)

木内 満歳(クリエーションライン株式会社クラウドインテグレーション部シニアコンサルタント)
6.コメンテーター 林 信濃(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)

徳永 望人(科学技術振興機構情報企画部情報分析室解析基盤・活用推進担当)

小柴 等(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センター研究員)

原田 裕明(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
7.参加者数 55名
8.概要 ビッグデータを政策形成プロセスに最大限活用するための課題は何か?NISTEPやJSTを中心に、様々なデータの蓄積・整備が進められてきており、これらのデータ基盤を活用した調査研究成果も着実に増えつつある。総合科学技術・イノベーション会議でも省庁横断的なデータプラットフォームの必要性が強く認識されてきている。一方、産業界ではデータに基づく意思決定を支援する「ビジネス・インテリジェンス(BI)」ツールの活用が本格化している。これらの背景の下、NISTEP、JST(CRDS)、GRIPSの連携で、SPIAS(SciREX政策形成支援システム)の試行的開発が進められている。本セッションでは、行政における先行事例「RESAS」や産業界でのBIツールの導入事例や最新技術を紹介しながら、エビデンス・ベースの科学技術・イノベーション政策形成にビッグデータを最大限活用するために解決すべき課題を議論。
9.議論のポイント ―国内の科学技術イノベーション政策のみならず海外、地域行政など様々な政策分野、民間企業でのビッグデータの利活用に向けた取り組みの現状について総勢8名から話題提供。

―科学技術イノベーション政策におけるビッグデータ利活用への期待の高まり。

 ●エビデンスベースの政策形成の機運が高まってきている背景は、情報技術の発達でビッグデータを扱えるようになってきたことが影響している。

 ●第5期科学技術基本計画の特徴の一つは指標体系とフォローアップの体制の整備。

 ●「活性化委員会」でも各省連携のデータをつないで可視化する必要性を確認。

―ビッグデータがそのまま政策形成に有効なエビデンスではない。

 ●モデルなき計測の危険。歴史的な視点が重要。

 ●データの可視化・分析といったデータ利用の下流工程の強化の必要性。

―産業界でのビッグデータの活用ではNoSQLデータベースなどの新技術の有効性に注目。

―先行するRESASでも分析結果からデータにつなげていくかが課題。データのリンケージも必要だが、データを取り込む際の正規化にコストがかかっている。

―具体的なニーズを明確にしてビッグデータ活用支援サービスを開発すべきとの意見も。
10.今後SciREXとして取り組むべきこと ―データ活用に関する政策現場のユーザーニーズの的確な把握が必要。

―政策現場での実際のビッグデータの活用事例を増やすことが必要。

―データの標準化などで様々なデータが相互に連携しやすくする取り組みの必要性。

―「モデル」をシミュレータとして政策形成プロセスに組み込むことが必要。
11.発表資料 赤池 伸一(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センターセンター長)


池内 健太(政策研究大学院大学SciREXセンタープログラムマネージャー補佐、経済産業研究所フェロー)


川越 敦史(経済産業省地域経済産業グループ地域経済産業調査室課長補佐)


木内 満歳 (クリエーションライン株式会社シニアコンサルタント) 「企業のデジタルトランスフォーメーション: ビッグデータ利活用に関する活動と課題」


林 信濃(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)


小柴 等(文部科学省科学技術・学術政策研究所科学技術予測センター研究員)

原田 裕明(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)






企画セッション⑦
1.タイトル 大学における研究リスク・マネジメントと研究促進:課題の全体構造とデータと成果の取扱に焦点を当てて
2.日時・会場 1月25日(水) 13:00-15:00【会場B1・2】                                           
3.キーワード 研究リスク・マネジメント、利益相反マネジメント、知的財産マネジメント、個人情報保護、研究広報
4.オーガナイザー 城山 英明(東京大学公共政策大学院教授)
5.話題提供者 渡部 俊也(東京大学政策ビジョン研究センター教授)

吉岡(小林)徹(東京大学大学院工学系研究科特任助教)

小泉 周(自然科学研究機構 研究力強化推進本部特任教授)

日置 巴美(弁護士法人内田・鮫島法律事務所弁護士)

岸本 充生(東京大学公共政策大学院特任教授)
6.参加者数 35名
7.概要 大学が研究活動において直面するリスクは、研究倫理、利益相反、安全保障貿易管理、そして最近の論点である、データの取扱など多岐にわたる。個々のリスク・マネジメントには専門的知識が求められるため、各大学は専門人材を配置して対処しつつあるところである。他方で、研究活動を阻害することがないようなマネジメントのあり方も課題となっている。本セッションでは、主に産学連携活動で生じるリスク要因を俯瞰するとともに、データとその成果の取扱に関する課題を取り上げ、個々のリスクの特性を踏まえた上で、全体最適を目指すマネジメントのあり方と、今、大学が何を行っていくべきかについて討論した。
8.議論のポイント ―大学は、研究活動を進める上でますます多様なリスクを向き合うようになっている。

―大学の社会における存在意義を確保するための活動として、リスク・マネジメントを位置づけるとよいのではないか。

―その中で研究広報のマネジメントは、社会からの大学への信頼を左右するもの。

―個人情報の取り扱いはリスク発生時のインパクトが大きいにも関わらず、十分なマネジメントが出来ていない。

―大学内部のマネジメント組織が縦割りになっている点は課題。
9.今後SciREXとして取り組むべきこと ―大学が様々なマネジメントモデルを試行錯誤していくなかで、効果をどのように計測してPDCAサイクルを回すべきかについての検討と発信(計測すべき指標等)。

―大学のアドミニストレーション組織のマネジメントについての研究。
10.発表資料 渡部 俊也(東京大学政策ビジョン研究センター教授)




吉岡(小林)徹(東京大学大学院工学系研究科特任助教)




小泉 周(自然科学研究機構 研究力強化推進本部特任教授)




日置 巴美(弁護士法人内田・鮫島法律事務所弁護士)




 


企画セッション⑧
1.タイトル 地域イノベーション政策におけるデザインの役割
2.日時・会場 1月25日(水) 13:00-15:00【会場B3 】                                              
3.キーワード 地域イノベーション、デザイン、地域科学技術イノベーション政策支援システム
4.オーガナイザー 永田 晃也(九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センターセンター長)
5.話題提供者 長谷川 光一(九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター助教)

藤原 宗久良(経済産業省商務情報政策局生活文化創造産業課デザイン政策室室長補佐)

宗和 宏枝(大阪府商工労働部中小企業支援室商業・サービス産業課新事業創造グループ総括主査)

守谷 貴絵(神奈川県産業技術センター技術支援推進部商品開発支援室主任研究員)
6.参加者数 22名
7.概要 近年、製品やサービス・システムのデザインが、イノベーションの過程で重要な役割を果たしていることが注目されている。地域で活動する企業の中にも、デザイン主導型の特色あるイノベーションに取り組む事例が見出されるようになった。一方、デザイン活動に関する効果的なマネジメントの方法については十分な経験的知識が蓄積されていないため、そのプロセスを政策的に支援することが課題となっている。 本セッションでは、九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター(CSTIPS)が、科学技術振興機構の研究開発プログラムにより開発した「地域科学技術イノベーション政策支援システム(RESIDENS)」に蓄積されているデザイン政策関連の情報を紹介するとともに、この政策課題を第一線で推進する行政機関の方々をパネリストとしてお迎えし、地域イノベーションにおけるデザインの役割とデザイン政策の課題について議論した。
8.議論のポイント ―デザイン政策の範疇をどのように定義するべきか。

―デザイン振興を目的とする地域的な取組はどのような現状にあるのか。

―デザイン活動は地域におけるイノベーションのプロセスとどのように関連しているのか。

―地域のデザイン政策はどのような課題に直面しているのか。

科学技術イノベーション政策とデザイン政策の連携はいかにあるべきか。 
9.今後SciREXとして取り組むべきこと ―Non-technological Innovationとしてのデザイン駆動型イノベーションの動向分析

―デザイン駆動型イノベーションが地域経済に及ぼす影響の分析

―上記を推進するためのデータ及び事例情報の収集

―RESIDENSによるデータ・情報の蓄積と共有

―分析結果に基づく地域イノベーション政策への提言 




ランチョンセッション
1.タイトル SciREX事業の俯瞰と期待~幅広い政策対話に向けて
2.日時・会場 1月25日(水) 11:30-13:00【会場B1・2】                                             
3.オーガナイザー 中川 尚志(科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー)
4.参加者数 30名
5.概要 「STI政策のための科学」は、科学的方法論の開発のみならず、その成果が政策形成や社会の実践の場で活用され、エビデンスに基づく政策形成を実現させていくことを目指している。このためには、1)STI政策形成に資するため何を研究することが必要か、2)STI政策で活用するため研究成果をどう集約・統合するか、3)研究成果が政策形成で活用されるためのプロセス・仕組みはどうあるべきかを、俯瞰的視野で検討し、研究者と政策担当者で共有していくことが必要である。本WSは、JST-CRDS及びSciREXセンターにおけるこれまでの検討を基に、政策研究と実務との協働の場を作り上げていくことを目指す。WSでは、政策担当者からの話題提供を元に参加者と共に研究へのニーズや期待を明らかにし、今後必要な研究テーマやエビデンスについて意見を集め、模造紙に可視化し、会場で展示した。WSの結論は本事業の今後の運営に活用していく。
6.議論のポイント ―投資と評価

 ●インプット<大学>とアウトプット<企業>が違う中のリンク

 ●どう仮定をおくか

―新領域と評価

 ●データを集めるだけでは意味がない、意思決定は人。

 ●人材育成の意味、現場への展開

 ●どういう能力が必要か>リテラシー>仮説、検証、意思決定

―想定と評価

 ●コンピューターは仮説を明示している

 ●どう利用していくか
7.今後SciREXとして取り組むべきこと ―Non-technological Innovationとしてのデザイン駆動型イノベーションの動向分析

―デザイン駆動型イノベーションが地域経済に及ぼす影響の分析

―上記を推進するためのデータ及び事例情報の収集

―RESIDENSによるデータ・情報の蓄積と共有

―分析結果に基づく地域イノベーション政策への提言 
パネルセッション②
1.タイトル 「『政策のための科学』の発展にむけて」
2.日時・会場 1月25日(水) 15:30-17:30【会場A】                                                                                  
3.モデレーター 小山田 和仁(政策研究大学院大学専門職、SciREXセンタープログラムマネージャー補佐)
4.パネリスト 岩渕 秀樹(文部科学省高等教育局高等教育企画課国際企画室長)

梶川 裕矢(東京工業大学環境・社会理工学院准教授)

狩野 光伸(日本学術会議若手アカデミー副代表、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授)

富澤 宏之(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ総括主任研究官
5.参加者数 61名
6.概要 2日間のフォーラムの議論を振り返るとともに、SciREXや関連分野の動向、海外事例、利用可能な新技術等の新たな潮流も踏まえて、「政策のための科学」の更なる発展にむけた課題を議論。
7.議論のポイント ―梶川裕矢氏の話題提供より、

 ●多面的なデータ収集と多角的な分析

 ●課題の構造化と解決策の設計

 ●多様な文脈を考慮し適切な判断を下す意思決定の必要性など

―富澤宏之氏の話題提供より、

 ●政策研究の層を拡充することの重要性

 ●データ整備・活用を阻害する要因など

―狩野光伸氏の話題提供より

 ●「科学的であること」の条件や重要性

 ●分析手法の使い分け方

 ●思考形式における教育の重要性など

ー岩渕秀樹氏の話題提供より

 ●大臣レベルの政策決定に寄与するエビデンス

 ●エビデンスの受け手としての政策担当者に対する啓発の必要性など

―ディスカッションでの論点

 ●「政策のための科学」として取り組むべきアジェンダの再整理

 ●政策担当者と研究者の日々のインタラクションの重要性

 ●政策担当者の科学研究に対するリテラシー向上

 ●異分野の学会間の連携

 ●社会人教育制度のあり方など
8.発表資料 梶川 裕矢(東京工業大学環境・社会理工学院准教授)




富澤 宏之(文部科学省科学技術・学術政策研究所第2研究グループ総括主任研究官)











お問い合わせ
政策研究大学院大学
科学技術イノベーション政策研究センター(SciREX Center)
Secretariat Office of SciREX Center
National Graduate Institute for Policy Studies(GRIPS)

TEL: +81-(0)3-6439-6318 / FAX: +81-(0)3-6439-6260
Mail: scirex-center☆grips.ac.jp(☆を@に置き換え)



日時

2017年1月24日(火) ~ 25日(水)

場所

イノカンファレスセンター

東京都千代田区内幸町2-1-1

https://www.iino.co.jp/hall/access/

言語

日本語

主催

政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策研究センター(SciREXセンター)

後援

内閣府、外務省、文部科学省、経済産業省


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