「イノベーション・エコシステムの構成要件に
関する調査・分析」プロジェクト
行政と大学の共同研究で見えてきた
「意識の共有」と「コミュニケーションのプロセス」
SciREX事業では、文部科学省の具体的な政策ニーズをもとに設定された研究課題に対して、研究者と行政官一緒になって研究を進める「共進化実現プロジェクト」を実施しています。研究者の学術的関心に基づく研究成果を届けるのではなく、また行政官が行う委託調査でもない、両者が課題設定の段階から一緒に取り組むという、EBPM(エビデンスに基づく政策形成)の新しい「実践」です。
今回は共進化実現プロジェクトのうちの1つである「イノベーション・エコシステムの構成要件に関する調査・分析」プロジェクトを紹介します。
文部科学省の産業連携・地域支援課では、2013年より企業と大学の産学連携の促進を目指す拠点構築事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」を実施しています。COIプログラムは、大学等研究機関において自立的かつ連続的にイノベーションを創出する「イノベーション・エコシステム」の構築に向けて、産学官連携拠点の構築支援を実施していますが、「拠点の形成度合」の具体的な評価手法が確立されていないという課題があります。
本プロジェクトでは、イノベーション・エコシステムの構築要件を明らかにするとともに、COIプログラムを強化するような評価指標・分析手法の確立を目的として設立されました。
初年度目の調査を終え、次年度に向けてさらにプロジェクトを加速させていくため、関係者が一堂に会した座談会を開きました。
語り手
- 永田 晃也
- 九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター長・教授
- 小林 俊哉
- 九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター准教授
- 諸賀 加奈
- 九州大学科学技術イノベーション政策教育研究センター 助教
- 藤井 典宏
- 文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課課長補佐
- 中里 貴司
- 文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課専門職
行政官と研究者の共進化に向けた
ファーストステップ