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RISTEX-SciREX 36プロジェクトを振り返って エビデンスに基づいた制度作りの実験場

これから求められる人材とは

―プログラムの大きな柱の一つに人材育成がありますが、これからの研究にはどのような人材が必要とお考えでしょうか。

森田 朗

山縣: ヒトゲノムプロジェクトがほぼ出来上がって約30億の塩基対が全部わかったときに、プロジェクトリーダーのフランシス・コリンズ(現NIH長官)が人材育成についてネイチャー誌で、これからは1人が複数の専門性を持つような人材育成をしていこうと言っています専門によって異なる言葉の意味や文化のようなものを1人の中で共有できてはじめてそこで専門家同士が連携できる。本当にそうだと思います。

森田: おっしゃるとおりです。大谷翔平君のような二刀流をたくさん作っていかないと。

山縣: そうですね。たとえば、追跡調査というものがありますが、経済では「パネル」と言い、医学では「コホート」と言います。専門用語が違う場合だけでなく、同じ言葉を使っていてもニュアンスが違うこともあります。これが連携していくときにとても大きな壁になるのです。専門分野をまたいだ基盤を若いうちにしっかりと持たせる人材育成が本当に必要だと思います。

森田: 最近出てきたのは、医学部で医師になった後に法科大学院に進む、さらにはMBAを取るような人たちです。そういう人たちは、医師としての観点からみるとこうだけど、法学的に見た場合にはこうなる、という形でものの評価ができます。そういった人材を育てていくには、たとえば法学部のカリキュラムの中で、データを使って解析する手法を取り入れていくなどの方法があると思いますが、日本の場合には大学の入試が文系、理系と分かれていて、それに備えて今は中学生のときから分かれてしまいます。これを早く変えないと、二刀流のような人材はなかなか出てこないのではないでしょうか。

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コミュニケーション力で課題に取り組む
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