• SciREX 科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」
  • 科学技術イノベーション 政策研究の過去・現在・未来 2012年12月14日(金)

イベント

開催日 2015.06.26 - 2015.06.26 東京大学

第8回健康・医療戦略ラウンドテーブル:アメリカ医療保険改革法から学べること、特に医療の質の向上に着目して

第8回健康・医療戦略ラウンドテーブル:アメリカ医療保険改革法から学べること、特に医療の質の向上に着目して

日時:2015年6月26日(金)18:00~19:30
会場:伊藤国際学術研究センター地下1階ギャラリー1
参加費:無料
要事前申込み:お申込みはこちらから
言語:英語/日本語 ※英語から日本語への同時通訳あり
主催:東京大学 科学技術イノベーション政策の科学(STIG)教育・研究ユニット
共催:明治大学国際総合研究所

 2010年に医療保険改革法を可決成立させたアメリカ合衆国では、皆保険の実現に向けてさまざまな改革が進められているが、日本においてその改革の本質はあまり理解されていない。今回のワークショップは、アメリカ合衆国で進められている改革のうち、特に医療の質の向上に着目して日本にとっての示唆を得ようとするものである。
 最近、アメリカ合衆国の医療改革法については、日本でもある新書で紹介された。沈みゆくアメリカの象徴として取り上げられたのが医療改革法後の状況であったが、2010年に当該法律が連邦議会で成立して以降、さまざまな改革によってアメリカを取り巻く医療の状況は変容を続けている。特に、アメリカの医療保険改革では公的医療費の削減を推し進める一方、医療の質を維持し高めるインセンティヴが新たに導入されており、医療の質の計り方についても度重なる議論とスキームの設計がなされている。マネジッドケアの失敗だけがよく知られている日本において、このような新しいアメリカの取り組みはこれまで注目されていないが、医療保険へのアクセスを高めながら、医療の質を向上させ、さらには公的医療費の適正化をも実現しようとする野心的な挑戦は、高齢化の進展とともに医療費のさらなる適正化に取り組む日本にとっても貴重な事例といえよう。
 今回は、米国の外交問題評議会(Council of Foreign Relations)の日立フェローであるジェニファー・フリードマン氏をお招きして、アメリカの医療保険改革法における医療の質の向上に向けたインセンティヴの在り方等について、ご教示いただきます。そのうえで、今後、日本における医療の質の向上に向けて何から取り組むべきか、さらに持続可能な医療制度の構築に向けて何に注目していくべきかについて議論します。

 ジェニファー・フリードマン氏は、アメリカ合衆国行政管理予算局、米国下院議会予算委員会スタッフ、非営利組織である地方の医療の質・診療に関する全米協会(National Rural Health Association, NRHA)、米国下院議会歳入委員会医療サブ委員会・スタッフディレクター補佐を歴任し、アメリカの医療保険改革法の成立までの委員会議論を支えました。フリードマン氏は、現在は米国のシンクタンクとしては極めて著名な米国外交問題評議会の国際フェローとして、日米の医療政策の比較研究に従事されています。
 パネリストとしては、財務省関税局長を経て、日本政策投資銀行で活躍された後、東京大学では世界経済フォーラム(ダボス会議)との関係を活用し、リスク及び復元力(レジリアンス)のプロジェクトを共催するほか、シリコンバレーを中心とする医療ベンチャーの日本のヘルスケア事業へのとりこみ方法を研究している竹内洋先生、そして明治大学国際総合研究所および東京大学公共政策大学院において主に医療分野のイノベーションについて研究されている大西昭郎先生をお招きして議論します。奮ってご参加ください。

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