基盤的研究・人材育成拠点紹介 Vol.5 九州大学 科学技術イノベーション政策教育研究センター(CSTIPS)
CSTIPS (Center for Science, Technology and Innovation Policy Studies)は、九州大学の全大学院生と社会人の科目等履修生が受講できる「科学技術イノベーション(STI)政策専修コース」を推進しています。平成25年度にスタートした本コースの受講者数は、平成27年度までの3年間に延べ189名(実数107名)に達しました。
育成する人材像と科目の構成
STI政策専修コースは、➀客観的な根拠 (エビデンス) に基づいて政策を立案・実行できる高度専門人材、➁科学技術イノベーション政策のための科学を専門領域とする研究人材、➂自らの専門領域と科学技術イノベーション政策をつなぐ人材の育成を目的としています。コースの科目は、コア科目群と固有科目群を合わせて10科目(1科目2単位)で構成されています。コア科目群は、政策過程や政策分析に関する基礎知識を習得するための科目と、それらを政策立案に応用する実践的能力を養うための科目からなり、固有科目群には九州大学拠点の特色である「東アジア」、「地域」、「環境・エネルギー」等に関連する科目が配置されています。
修了要件と受講者の特色
10科目の内、4科目(8単位)を履修・取得した受講者に修了証を授与しています。平成27年度までの3年間に17名のコース修了者を輩出しました。STI政策専修科目は九州大学大学院基幹教育科目(展開科目)として位置づけられており、経済学、理学、工学、医学、農学、芸術工学、人間環境など多様な学府の大学院生が受講しています。また社会人学生に配慮して、授業は平日の夜間と土曜日に開講しています。社会人学生の職業は、地方公務員、コンサルタント、エンジニアなど多様であり、年齢層も30歳代から70歳代まで広い範囲に及んでいます。本コースの特色は、このように多様な背景を持つ大学院生・社会人が切磋琢磨する場となっている点にあります。
(文責 : CSTIPS事務局)