基盤的研究・人材育成拠点紹介 Vol. 2 東京大学 科学技術イノベーション政策の科学教育プログラム(STIG)
総合大学としての特色を活かした文理横断型の実践的教育プログラムSTIG
本プログラムは、大学院レベルにおける文科系あるいは理科系の専門的教育を基盤として、科学技術イノベーション政策の作成や実施に必要なエビデンス構築手法、各分野における科学技術イノベーション政策プロセスに関する知識を身につけた科学技術ガバナンスの担い手となる人材を育成する、東京大学の文理横断型の実践的教育プログラムです。東京大学の大学院生(修士課程・博士課程)を対象とし、総合大学としての特色を活かすため所属研究科は問わず、文科系、理科系を横断した人材育成を目指します。
STIG が目指す人材像-科学技術ガバナンスの担い手となる人材を育成-
中央省庁や調査研究機関等において、広義の科学技術イノベーションに関わる政策形成やそのために必要なエビデンスの構築に携わる政策形成人材、科学技術イノベーション政策を研究する研究人材、研究開発機関や企業等において広義の科学技術イノベーションの舵取りを行う研究開発マネジメント人材の育成を目指しています。
修了要件
共同科目(必修)2単位、基礎科目 a(政策プロセス・制度論:選択必修)2単位、基礎科目 b(エビデンス構築手法論:選択必修)2単位、基礎科目・展開科目・分野別研究科目6単位、の合計12単位以上の取得を修了要件とします。
必修科目である共同科目では、科学技術イノベーション政策について官公庁や調査研究機関等において政策形成やそのために必要なエビデンスの構築に携わる能力、科学技術イノベーション政策を研究する能力を涵養します。具体的には、広義の科学技術イノベーション政策について、政策プロセス・制度またはエビデンス構築を対象に、グループワークを中心とした事例研究を行います。各学生には、個別の専門領域に閉じることなく、横断的な協働を通じて問題解決を図り、政策を企画立案分析する素養の体得を期待します。
教育進捗状況
2016年度3月末時点での在籍登録者221名(修士200名・博士21名)、これまでの修了生として計36名を輩出しています。修了者の就職先についてみると、多様な研究科の学生を巻き込んだ教育プログラムの特性を反映し、さまざまな分野に分散しているものの、文科省や経産省・財務省・国交省などの行政機関やコンサルタントなど、本拠点が育成を目指す政策形成人材と科学技術イノベーション政策研究人材が活躍する場となる業種への就職が多く、教育プログラムで得た知識とスキルを活かしたキャリア形成が今後期待されます。
(文責:STIG事務局)